夏至の太陽 玉城城址

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初回投稿日:2015.06.22
 最終更新日:2024.03.27

夏至の太陽 玉城城址

玉城城址
 
南城市玉城(なんじょうしたまぐすく)にある、琉球の創世神アマミキヨが築き琉球最古の古城跡といわれる玉城城址。この地は今から2000年程前の紀元0世紀ごろから拝所として使用されていたといわれており、その後、初期琉球王朝時代には主要な拝所および、城として機能していたとされています。


 
玉城城門は、沖縄以南でしか取れない大型の巻貝「ゴボウラ貝」を象ったとされています。ゴボウラ貝は、弥生時代、その貝で作られた腕輪が権力の象徴として珍重されていました。沖縄や奄美では「太陽の巻貝」という意味を持ち、水平線を昇って来る太陽は、海底に棲む巻貝から生まれた、とする考え方があるのだそう。

 
実は、1年の中で最も昼間が長い「夏至」の日の前後に、城門から日の出の光が差し込む、幻想的な光景を見ることができます。神の島、「久高島(くだかじま)の方向から太陽が昇り、岩を重ねて創られた玉城城址の城門、通称“太陽の穴”から差し込む光は、城門から一直線上に創られた玉城城址内のヒヌカン(火の神)を照らし出すのです。

 
何度か夏至の日に日の出を見に行っているのですが、その光景は、ほんとうに感動的。
 
 
 
沖縄ではこの光のライン上の東の彼方に、ニライカナイ(海のかなたに神々の住む島があると考えた、その楽土のこと)があると信じられてきました。

 
冬至の日には反対側から夕陽が差し込み、とても美しい夕日を望むことができます。数千年も昔の琉球人が、太陽の動きを計算して創り出した場所なんですね。すごくロマンを感じます。
 
ゴボウラ貝を形取った岩門は、"女性の子宮を意味する"とも言われており、命の誕生や再生、原点など、大事なことを思い出す場所だと言われています。
 
 
高台に建つ城跡は、天気がよければ風も心地よく、南城市(なんじょうし)の景色や海を望むことができて、とても美しい場所。ここにくればきっと、自然の神秘を感じることができますよ。

玉城城址

住所 /
沖縄県南城市玉城444
P /
10台

沖縄CLIP編集部

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