沖縄観光情報:ハーリー由来の奥武島海神祭(おうじまかいじんさい)

ハーリー由来の奥武島海神祭(おうじまかいじんさい)

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post : 2015.06.27 12:00

この記事は、2015年に開催された「奥武島海神祭」のレポート記事です。次回は2016年6月8日(水)に開催予定です。詳しくは、記事の最後でご紹介しています。
 
 
沖縄で旧暦5月4日はユッカヌヒーと呼ばれ、海神祭でハーリー競漕が行われます。海神祭とは、海の神様に豊漁と航海安全を祈願する伝統祭祀。各地の海神祭のなかでも南城市の奥武島(おうじま)のハーリーはとても特徴的です。どのような海神祭が行われたのか、密着レポートします!

 
2015年の旧暦5月4日は、6月19日(金)。天候も晴天に恵まれ、朝早くから集落の中心地にある観音堂で御願(ウガン)から行事が始まりました。なぜ観音堂から始まるのかというと、ハーリー行事由来のエピソードがあります。今から400年ほど前に中国の船が奥武島付近で難破し、島民が救助。無事に中国に帰り着いた御礼に、観音像が贈られました。それを奉っているのが奥武島の観音堂で、島の大事な聖地となっています。奥武島の神人(カミンチュ)さんをはじめ、区長さん、そしてハーリー船の漕ぎ手のみなさんが一同揃って参拝・祈願します。

 
その後、ハーリー船を観音堂から海へと担ぎます。海上に浮かべたハーリー船からは、「西(いり)」の1番船と2番船、「東(あがり)」の1番船と2番船の計4艘と、神人さんを乗せた船から、ミシラギ御願を行います。

 
祈りを通したあとから、いよいよハーリー競漕となります。「赤いハチマキの西」と、「白いハチマキの東」の2組に分かれ、計七番勝負にて「本バーリー」を競い合います。最初に漕ぐハーリー競漕は、ほかの地域と同じく「御願バーリー」から始まります。漕ぐ距離的にも一番長いコースになります。みんなで息を合わせ、ゴールを目指します。

 
そして、奥武島ならではのハーリーとして特徴的なのが、三番目に行われる“飛び込みハーリー”こと「流れ船」です。沖縄本島と奥武島に架かる橋の上から、乗り子たちが飛び込むところからスタート! 高さ3メートル程はある橋の上からの飛び込むド迫力のシーンが見所となっています。

 
それから、もうひとつの見所は、六番バーリーの「クンケーラーシー」です。奥武島の方言でひっくり返すことを“クンケーラス”と言います。橋のたもとからスタートしたハーリー船が審判船の旗の合図で、船を漕ぎながら転覆させるのです! 海に投げ出された漕ぎ手たちは、上手に櫂(かい)をつかって船を起こし、素早く乗り込んで再び競い合います。

 
相当な体力と技術が必要だと思いますが、海人(ウミンチュ)の島ならではのハーリー行事ということで、このような伝統行事を通じて、昔から海上訓練も兼ねてきました。

 
六番バーリーまでは、西が3勝・東も3勝。最後の七番バーリー「上がりバーリー」で決着をつけます。この1ヶ月間、練習に励んできた島の海人や青年たちのハーリー競漕のクライマックスとなります。今年は「西」が勝負を競り勝ち、歓喜に沸いて、船を担ぎながら勝利を祝いました。
 
 
西ハーリー頭の安次富彦矢さんは、「2年連続で勝つ事ができました。これは全員で勝ち取った勝利です」とのこと。“地域のみんながひとつになって伝統行事に取り組む姿が一番の見所”なのかもしれません。伝統的な「本バーリー」のあとは、職場対抗や学校対抗で16チームが出場する「職域ハーリー」を楽しみました。海の伝統行事ハーリー(海神祭)を観るなら、毎年旧暦5月4日(※来年は2016年6月8日(水)になります)にぜひ沖縄へ!
 
 
※奥武島へのアクセス:
那覇空港から国道331号を南下。車で約50分。
 
 
沖縄CLIPフォトライター 桑村ヒロシ(KUWA)
 
■ 編集部追記
次回は以下の日程で開催予定です。ぜひご参加ください。
< 奥武島海神祭>
日程/2016年6月8月(水)
場所/南城市玉城字奥武(奥武島海岸)
 
 
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