沖縄観光情報:軽くて涼やかなアダン葉帽子「工房oritoami」

軽くて涼やかなアダン葉帽子「工房ori to ami」

post : 2013.10.31 12:00



「アダン」とは沖縄でも多く見られる熱帯の常緑小高木。
海岸近くに生育し、パイナップルのような実をつけているのを
見たことのある人も多いのではないでしょうか。
その葉や幹は利用価値が高く、
沖縄では古くから草履や鞄などの民具が作られていました。

1904年(明治37年)に商人の片山徳次郎さんが
独特の編み方を開発し帽子が作られるようになると、
その質の高さもあって国外に輸出されるほどのブームになったのだとか。
そのころの沖縄の土産物といえば、泡盛、砂糖、アダン葉帽子と言われたそうです。

しかし、戦後になってアダンが減少してしまったことや
代替え素材の台頭から衰退し、いまではほとんど見なくなってしまいました。

糸数弓子さんがアダン葉帽子と出会ったのは2年半前のこと。
とあるきっかけでその存在を知り、興味が湧いて母親に話しをしてみると、
「あなたのおばあちゃんはボウシクマー(帽子を編む人)だったんだよ。
おじいちゃんがいつも被っていた帽子、あれはおばあちゃんが編んだものなんだよ」
と聞かされ、「編んでみたい」という気持ちがわいてきたそうです。




知人に聞くと伊江島にまだアダン葉帽子の編み方を知っているおばぁがいるとのこと。
さっそく行って訪ね、何十回と通って、編み方を教わりました。




今は中城村(なかぐすくそん)に工房を構え、ひとり少しずつアダン葉帽子を作っています。




アダンの葉を収穫してからトゲを取り、5mmほどに割き、煮ます。
その後シークァーサーに付けて脱色し、しっかりと干します。
1ヶ月ほど干すと編める状態になるので1度水で戻し、
同じ太さになるように再び割きます。
ひとつの帽子で1,000本ほどの糸が必要なので、
割く行程だけでも1週間ほどかかるそう。
それからようやく、編み始めます。
ひとつの帽子を編むのにだいたい1日8時間作業して3日間ほど。

「この文化と技術を残していきたいです。
現代にあったあたらしい作り方やデザインを考えて、継いでいきたいですね」

出来上がった帽子は、驚くほど軽く、丈夫で蒸れにくい、
まさに沖縄の気候にぴったりの帽子。
いつの日か、アダン葉帽子を被った人をたくさん見かける日が来るのかもしれませんね。




まだまだ修行中という糸数さん。
いまのところ店舗での販売はしていませんが、
工房への見学や注文は可能なので、
興味のあるかたは、ぜひお問い合わせをしてみてください。

工房ori to ami
沖縄県中城村登又467-2 2F
mail/yumiko.itokazu@gmail.com

沖縄CLIPフォトライター セソコマサユキ

 

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Information

沖縄県中頭郡中城村登又467−2