沖縄観光情報:気まぐれ連載[離島クロッキー]第三回…逝っちまった夏(の想い出)、粟国島

気まぐれ連載[離島クロッキー]第三回… 逝っちまった夏(の想い出)、粟国島

post : 2015.09.30 21:00

 
な、夏が、、、逝っちまった・・・。
“常夏の島”などと言われるここ沖縄にも、10月にもなれば、それなりに訪れる秋の気配。 慌ただしかった今夏を振り返るに、やはりあれこれ訪れた離島取材dayzが、鮮明に思い浮かんで来る。淡い切なさと共に、、、

 
8月10日~12日、真夏ドマンナカの2泊3日。ティダ(太陽)が最高級に眩しい時候も相まり、ビビッドな想い出として焼き付いているのが、初上陸となった「粟国島(あぐにじま)」。ちなみに、この島の正式な記事は、まだ書いていない(汗)。取材(のみ)先行型 → なかなか執筆に辿り着けないネタが、不良債権のごとく溜まりに溜まってたりする(大汗)。それらをしっかりはっきりクリアする前に、ほんの少しだけ、この島の魅力をお裾分け(編集長ゴメンナサイ...汗)。

 
那覇の北西約60km。飛行機でおよそ25分、フェリーで2時間程度の孤島・粟国島。例えば、1999年公開の映画『ナビィの恋』が有名か。「ギンガメアジのトルネード」は世界中のダイバーの憧れ…という程度で、後は具体的なイメージは、無し。
 
まあ他の離島とそう変わらんだろうと、これと言って期待もせずに上陸。だが、取材を進めるうちに、そのナメまくった認識は、180度、変わった。
 
最初に驚いたのが、その風土。数万年前の火山堆積物からなる独特な土壌は、他の離島では決して見られないダイナミックな景観を形成している。南海岸を構成する景勝地『ヤマトゥガー』や『ヤヒジャ海岸』は、隆起珊瑚に加えて噴火による幾重もの地層が、荒々しい形状とカラフルな色相で迫り来る。何とも不思議な光景だ。

 
南の海岸線に沿って、西側に傾斜が伸び、島の西端に行き着くと、標高90mの断崖絶壁で、締めくくられる。上に登れば、島一番の絶景ポイント『マハナ展望台』があり、めくるめくパノラマビューを堪能できる。もちろん夕陽ポイントとしても随一だ。

 
これを下から見上げるためには、かなりの距離を歩かねばならない。しかも干潮時のみ可。せっせと行進すると、辿り着くスケール桁違いの『筆ん崎(ふでぃんさき)』…。この、悠久の時が生み出した大自然の圧倒的造詣を前にした時、全身総毛立つのを感じた。

 
対照的に、東岸には、『ウーグの浜(長浜ビーチ)』といった美しい白浜が数kmに渡って連なる。穏やかなリーフに囲まれた海域は、シュノーケリングもバッチリ。観光客や地元の若者も集うなど、見慣れた南国の風情を、ティピカルに味わえる。

 
無料シャワーも完備する海岸で、気軽に泳いだ後は、そのすぐ北側に位置する『粟国漁港』に立ち寄りたい。東側の海岸線を一望できるなど、撮影スポットとしてもなかなか。出島方式で自然環境に配慮した近代的な構造という点も、気に入っている。
 
 
翻って、北部に足を運ぶと、なんと天然の鍾乳洞が口を開いている。『洞寺(てら)』と呼ばれる洞窟内は、無人ながらも、しっかりとした遊歩道が数10mに渡って伸び、センサーで照明が点灯する。余すところ無く見ても、10分かからない程のサイズ感もちょうど良し。いつでも誰でも手ぶらで訪問できて、おまけに無料というから、訪れない手はない。

 
また、北部には、全国的に知られる特産品『粟国の塩』の工場『沖縄海塩研究所』も、24時間張り切って稼働している。実は今回、こちらの取材がメインで訪島。ディープに取材し、ひぃひぃ言いながらもすでに執筆済み。渾身の記事は、commin' soon!
 
そして、何と言っても、心を捉えて離さないのは、『西集落』。古き良き沖縄の情景が貴重に残る。スージグヮー(小道)を覆う樹齢300年、フクギ並木の防風林は、迷路のように入り組んでいる。「野面積み(ノヅラヅミ)」による石垣は、ハブがいない島だからこそ残る最古の手法。それらに囲まれ、長期に渡って守られてきた、昔ながらの琉球家屋が奇跡の様に現存する。赤瓦屋根にシーサーがちょこんと鎮座するのは定番だが、玄関前に置かれた「トゥージ」と呼ばれる水瓶は、水が決して豊富ではない、粟国島ならではのアイテムだ。


 
家と家の間を静かに彩るブーゲンビリアやハイビスカスが、これ以上ないほどさりげなく咲いていた。失われし、沖縄の原風景、ここにあり。沖縄本島ではもはや出逢えない、貴重なモーメント。いついつまでも在り続けて欲しい…。心より願う。
 
 
他にも、中上級者向けのダイビングスポットが点在する他、既出の『ナビィの恋』のロケ地巡り。そして、天気のよい夜は星空観測ツアーも人気だ。牛や山羊、ヤドカリや野鳥など様々な生物たちも元気な姿を見せてくれる。また、『ヤガン折目(ウユミ)』や『マースヤー』といった伝統行事も見逃せない。面積わずか7.64㎢、周囲12.8kmと小さな島ながらも、見所尽きない、魅力溢れる大きな島の姿を、垣間見た。
 
 
wi-fi飛び交う那覇や、マリンスポーツで喧しい西海岸リゾートも良いけど、ゆるりと流れる島時間に身を任す…。ただただテーゲー(適当)に過ごすのも、たまには悪くない、ですぞ。
 
夏の終わりは、いつでも切ないもの…。でも。だからこそ、今、言う。また来年な、夏!
ってね(照)。

 
 
 
 
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沖縄CLIPフォトライター 小川 研(Qey Word)

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