琉球王朝御用達の味噌、玉那覇(たまなは)味噌醤油

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初回投稿日:2013.12.26
 最終更新日:2024.04.10

琉球王朝御用達の味噌、玉那覇(たまなは)味噌醤油

那覇市首里(しゅり)にある玉那覇味噌醤油。

古きよき沖縄を想わせる外観に心地よい風情を感じます。


外観

 

なんと創業150年の深い歴史をもつ玉那覇味噌醤油。

尚泰王(しょうたいおう)時代から

琉球王朝御用達の味噌を作り続けている伝統ある蔵です。

 

首里は琉球王朝時代から水質の良さで知られており、

酒、醤油、味噌作りが盛んな都だったそう。


 

工場内は時が止まったかのような雰囲気で、

古い時代へタイムスリップしたかのような不思議な感覚に。


 

終戦直後から使用しているという麹箱に詰まっているのは黄麹。

(沖縄ではチンコウジと言うそう)

黄麹とは、麹菌が繁殖した少し黄色がかったフワフワの米麹のこと。

その日の気温や湿度で麹の出来が変化するそうで、

麹立て(麹を醗酵させる作業)している間は

寝ずの番をするという手間のかかりよう。

どんなに手間がかかっても、創業以来の製法を守り抜いています。

「今回の黄麹は良いできだ!」と嬉しそうに黄麹を手に取る玉那覇さん。

工場内の従業員たちも終止笑顔で「大事なかわいい子どもだから」と味噌の話をしてくれます。

味の決め手となる麹への手間や愛情は計り知れないものだと、

四代目の主、玉那覇有紀さんから教えていただくお話から強く感じました。

 

 

そんな愛情を注いだ麹と厳選された丸大豆、国産米、沖縄の塩(シママース)で仕込まれる味噌は

杉樽で3ヶ月以上ゆっくりじっくり成熟。

人工的な調整を加えない天然醸造を守り続けています。

 

深い香りとうま味、コクが魅力の玉那覇味噌醤油の味噌が完成です。


 

出来上がったばかりの味噌を工場内でいただきました。

とても美味しいのだけれど、時間をおいて熟成された味噌と味比べをすると、

時間が経った味噌の方がさらに深みとまろやかさが増して美味しい!

時間が経つほど美味しさや魅力が増すようです。

これこそ発酵食、味噌の醍醐味かもしれません。


 

歴史ある蔵を継続させてきた玉那覇味噌醤油。

郷土の味を守りたいという想いと、味噌に対する深い愛情と誇り。

今回の取材を通して、もっと味噌のことが好きになりました。


 

つくり手の愛情のこもった玉那覇味噌醤油。

暖かいお味噌汁や料理で、ぜひ味わってみてくださいね。

玉那覇味噌醤油

住所 /
沖縄県那覇市首里大中町1-41
TEL /
9時00分~17時00分
定休日 /
土、日曜日.祝日
Webサイト /
http://www.tamanahamiso.co.jp/

沖縄CLIP編集部

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