識名園から徒歩5分。地元で愛されるパン屋さん「いまいパン」

識名園から徒歩5分。地元で愛されるパン屋さん「いまいパン」

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食べる

初回投稿日:2021.10.04
 最終更新日:2024.04.26

最終更新日:2024.04.26

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パン好きな私は、出先でパン屋さんを見かけるとつい寄ってしまいます。
今回ご紹介する「Boulangerie Pâtisserie Imai Pain(ブーランジェリー・パティスリー いまいパン)」も近くで取材があり「近くにパン屋さんないかな?」と調べて見つけた一軒で、それ以来度々通っています。

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オープンから閉店までパンが豊富に並ぶいまいパン

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いまいパン店内

扉を開けると、バターや小麦の香ばしい香りがふわり。小さな店内には様々なパンがぎっしりと並べられています。

店頭のパン

「閉店するギリギリまでお客様に沢山の種類の中からパンを選んでほしいから」と、朝の5時から18時までパンを焼き続けるのは、オーナーの今井 陽介(いまい ようすけ)さん。閉店直前になるとパン棚がガランとしてしまうパン屋さんが多い中、こちらは常にたくさんのパンが並んでいます。

ブーランジェの陽介さんとパティシエールのあいこさん


いまいパンオーブン

茨城県出身の陽介さんは東京の製菓専門学校に通い、卒業後は東京でパン職人として腕を磨きました。その後2年間フランスで修行を積み、パリのバケットコンクールで第3位に入賞しました。その後は「日本のおいしいパンを自国に広めたい」とマレーシアの首相から依頼を受け、現地スタッフに技術を指導するため、マレーシアへと渡りました。

ブーランジェの陽介さんとパティシエールのあいこさん

そんな陽介さんがいまいパンをオープンするキッカケとなったのは、寒いのが苦手だったことと、沖縄出身の奥様あいこさんとの出会いでした。

大阪の製菓学校へ通い、卒業後は熊本の菓子店で基礎を身につけ、その後フランスで3年間修行したあいこさん。「洋菓子を学ぶにはやはり本場へ行かないと!という使命感みたいなものがあったんです」と話します。 帰国後は東京のケーキ屋さんに就職しましたが、その後ハンガリーへ。首都ブダペストにある1858年創業の老舗カフェ『ジェルボー』が日本に初進出をする際の立ち上げメンバーとして抜擢されたのです。あいこさんは半年間ブタペストのジェルボーで研修をし、現地で愛されているお菓子を学んだ後に帰国。東京のジェルボーでスーシェフパティシエールとして勤務しました。

いまいパン

実は陽介さんとあいこさん、フランス時代に共通の知人を通して出会っていたそうですが、その時は仲が深まることはなく、再会するまでの約10年間は連絡をとることもなかったそうです。しかし、マレーシアから一時帰国中だった陽介さんは、あいこさんが東京のジェルボーで働いていることを知り、お店を訪問。「沖縄でお店を開きたい」という夢を伝えました。 その数ヶ月に3.11東日本大震災が発生。今後の人生を考えるキッカケになったそうです。そして「陽介さんの夢についていこう!」と決断。その後交際がスタートし、結婚へと発展しました。

県産素材を使用した人気パン


いまいパンのパン

「いまいパン」は、そんなおふたりの想いと夢が形になったパン屋さん。2012年の11月にオープンして以来地元の人たちから親しまれ、いつも店内は常連客で賑わっています。
「地元の人たちに、街のパン屋さんとして日常的に使ってほしい」と話す今井さん夫婦は、南城市(なんじょうし)の玉城牧場の牛乳や、南風原 (はえばる)の美ら卵など、県民が愛着を持っている県産の食材を積極的に使います。

繁多川豆乳パン

こちらは看板パンのひとつ「繁多川(はんたがわ)豆乳パン」。イギリスの有名料理家ジェイミー・オリヴァーも大絶賛した長堂豆腐店の豆乳を贅沢に使用しています。

食パン
その他にも伊江島の全粒粉を使った食パンや、県産小麦のカンパーニュ、お総菜パンに使う野菜も出来る限り県産のものを使います。

塩パン

私のお気に入りは、焼き上がるそばから売れていくほどの人気パン「塩パン」。バターが染みた生地はシンプルで素朴な味わいですが、風味、旨味、程よいコクが感じられ、毎日でも食べたいほどの美味しさなのです。

いまいパンのケーキ

いまいパンのケーキ

店内では焼き菓子やケーキも販売。スイーツを担当するのはあいこさんです。

沖縄土産におすすめ「識名園るうまんぺい」


るうまんぺい

それだけにとどまらず、いまいパンはお土産品にも力を入れています。 こちらは「識名園(しきなえん)るうまんぺい」。世界遺産に登録されている識名園の近くにお店を構えていることもあり、識名園を意識した焼き菓子を作ることに決めたのだそうです。るうまんぺいは、繁多川(はんたがわ)にある「丸吉塩せんべい屋」とコラボレーションをして出来上がった焼き菓子で、2016年2月には優れた特産品に贈られる那覇市長賞で優秀賞を受賞しました。

るうまんぺい

塩せんべいにキャラメル状のアーモンドスライスとココナッツ、フランスのゲランドの塩をトッピングして焼き上げたるうまんぺい。コンセプトは “沖縄とフラン スのチャンプルー” です。サクッ、カリカリとした食感と、甘さと塩気のバランスが絶妙です。パッケージはフランスの国旗を意識したトリコロールカラーで、識名園といまいパン、王様が描かれています。

琉球国王のティータイムクッキー

宮古島の黒糖を使用した「黒糖サブレ」と、さんぴん茶の茶葉を生地に混ぜ込んだ「さんぴん茶クッキー」の入った「琉球国王のティータイムクッキー」も沖縄土産にぴったり。

いまいパン

オープンが朝の7:30なので、出勤前や観光前に立ち寄ってみるのも良いかもしれません。


※オープンからクローズまで品揃えの豊富ないまいパンは、売れ残ってしまった分は施設に無料で配ったり、クロワッサンダマンドのようなお菓子パンに再加工するなどして、パンが無駄にならないよう工夫されています。
 

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いまいパン

住所 /
沖縄県那覇市真地12-4
TEL /
098-836-3008
営業時間 /
7:30~19:30
定休日 /
月曜日
Webサイト /
https://imaipain.com/

舘 幸子(たち さちこ)

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