沖縄観光情報:識名園から徒歩5分。那覇市真地(まあじ)にある、地元で大人気のパン屋さん『いまいパン』

識名園から徒歩5分。那覇市真地(まあじ)にある、地元で大人気のパン屋さん『いまいパン』

post : 2016.05.10 12:00

 
パンの焼ける香りがお店の外まで漂い、その香りに誘われて扉を開くと、小さな店内には様々なパンがぎっしりと並べられていました。
 
 
「閉店するギリギリまでお客様に沢山の種類の中からパンを選んでほしいから」と、朝の5時から18時までパンを焼き続けるのは 『Boulangerie Pâtisserie Imai Pain(ブーランジェリー・パティスリー いまいパン)』オーナーの今井 陽介(いまい ようすけ)さん。
 
閉店直前になるとパン棚がガランとしてしまうパン屋さんが多い中、こちらは常にたくさんのパンが揃っています。
 
 
茨城県出身の陽介さんは東京の製菓専門学校に通い、卒業後は東京でパン職人として腕を磨きました。そして修行のためにフランスへ。2年間の修行を積んだ末、なんとパリのバケットコンクールで第3位に入賞! その後は「日本のおいしいパンを自国に広めたい」とマレーシアの首相から依頼を受け、技術を指導するために現地へと渡りました。そんな陽介さんが沖縄にお店をオープンするキッカケとなったのは、寒いのが苦手だったことと、沖縄出身の奥様あいこさんとの出会いでした。
 
 
高校卒業後は大阪の製菓学校へ行き、卒業後は熊本の菓子店で基礎を身につけ、フランスへ渡って3年間修行したあいこさん。「洋菓子を学ぶにはやはり本場へ行かないと!という使命感みたいなものがあったんです」と話します。 帰国後は東京のケーキ屋さんに就職。しかし、その後ハンガリーへ飛ぶことになります。首都ブダペストにある1858年創業の老舗カフェ『ジェルボー』が、日本に初進出をする際の立ち上げメンバーに大抜擢されたためです。あいこさんは半年間ブタペストのジェルボーで研修をし、現地で愛されているお菓子を学びました。帰国後は東京のジェルボーでスーシェフパティシエールとして勤務しました。
 
 
実はフランス時代に共通の知人を通して出合っていたおふたり。しかしその時は仲が深まることはなく、再会するまでの約10年間は連絡をとることもなかったと言います。マレーシアから一時帰国中だった陽介さんは、あいこさんが東京のジェルボーで働いていることを知り、お店を訪れました。そして「沖縄でお店を開きたい」ことを伝えました。 その数ヶ月に3.11東日本大震災が発生。今後の人生を考えるキッカケになったそうです。そして「陽介さんの夢についていこう!」と決断したあいこさん。その後に交際、結婚へと発展しました。
 
 
おふたりの想いと夢が形になった「いまいパン」がオープンしたのは2012年の11月。「地元の人たちに、街のパン屋さんとして日常的に使ってほしい」と思っていた今井さんご夫妻は、県民が愛着を持っている県産の食材を積極的に使うことに決めました。例えば牛乳は南城市(なんじょうし)の玉城牧場のものを、卵は南風原 (はえばる)の美ら卵を使います。小麦粉は、美味しさと食感を追求するために何度も何度も配合を変えながら行きついたのが県産とカナダ産、オーストラリア産、国産小麦のブレンドでした。 
 
 
看板パンのひとつ「繁多川(はんたがわ)豆乳パン」は、イギリスの有名料理家ジェイミー・オリヴァーも大絶賛した長堂豆腐店の豆乳を贅沢に使用しています。こちらは沖縄で唯一、今でも機械を使わず手作りで豆腐を作る老舗店。
 
 
 
 
その他にも伊江島全粒粉食パンや、恩納村小麦のカンパーニュ、お総菜パンに使う野菜も出来る限り県産のものを使用します。
 
 
 
フランスのパン屋さんでは、必ずケーキや焼き菓子などのスイーツも一緒に販売しているのだそうです。多くの男性が甘党なため、朝からエクレアやケーキを買っていく姿が見られるのだとか。ここは日本。しかし、いまいパンでも同じ光景が見られました。
 
 
お土産物にも力を入れています。 世界遺産の識名園(しきなえん)から徒歩5分のところにお店を構えるいまいパン。観光スポットでありながらお土産物がないことに気付いた今井さんは、識名園を意識した焼き菓子を作ることに決めたのだそうです。シンプルな味わいで昔から親しまれている繁多川の「丸吉塩せんべい屋」とコラボレーションをして出来上がったのが「識名園 浪漫餅(るうまんぺい)」。2016年2月には、優れた特産品に贈られる那覇市長賞で優秀賞を受賞しました。
 
 
特注の塩せんべいにキャラメル状のアーモンドスライスとココナッツ、フランスのゲランドの塩をトッピングして焼き上げた浪漫餅は “沖縄とフラン スのチャンプルー” というコンセプトで作ったそうです。サクッの後にカリカリとした食感が楽しめ、甘さと塩気のバランスが絶妙の浪漫餅。フランスの国旗であるトリコロールカラーのパッケージには識名園といまいパン、王様が描かれています。
 
 
宮古島の黒糖を使用した「黒糖サブレ」と、さんぴん茶の茶葉を生地に混ぜ込んだ「さんぴん茶クッキー」の入った「琉球国王のティータイムクッキー」も沖縄土産にぴったりです。
 
 
オーブンから出てきたばかりのパンが次々と店頭に並べられていきます。焼き立てのバケットからはクラスト(外皮)が弾けるパチパチパチという音、通称 ”天使のささやき” が聞こえ、私は静かな興奮を覚えました。
 
「早く取材を終わらせてパンが食べたい…」。正直そんな気持ちでした(笑)
 
 
というわけで、帰りの車の中でパンを頬張ったのは言うまでもありません。小麦粉が主役のシンプルな塩パンは心がホカホカと温まる優しい味。素朴な味わいなのに味に膨らみがあり、毎日でも食べたい美味しさでした。ちなみに塩パンはこちらの人気No.2。
 
 
No.1はぜひお店で確認してみてくださいね♪
 
そうそう。こちらでは、売れ残ってしまった分は施設に無料で配ったり、クロワッサンダマンドのようなお菓子パンに再加工するそうです。心を込めて作ったパンを無駄にすることなく、工夫をしている今井さんの考えに共感を覚えました。
 
 
 
Boulangerie Pâtisserie Imai Pain(ブーランジェリー・パティスリー いまいパン)
住所/沖縄県那覇市真地12-4
電話/ 098-836-3008
営業時間/7:30~19:30
定休日/月曜日(月1火曜日不定休)
HP/https://imaipain.com/
 
 
沖縄CLIPフォトライター Sachiko
 
 
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Information

沖縄県那覇市真地12-4