連載／沖縄へお引っ越し①「あめいろ食堂」舘野恵子さんの場合３/４

「あめいろ食堂」そのオーナー、舘野恵子（たてのけいこ）さんは、

ほわっとした雰囲気で沖縄のゆったりとした空気にとけ込んでいそう。

そんな舘野さんは一体どういう経緯で移住することになり、

独立してお店を持つまでに至ったのでしょうか。

そのストーリーを全４回の連載でお届けします。

第3回の今回のお話は、アルバイトをしながら自分の本当にやりたいことを見つけ

念願だったカフェのオープンを形にしていくことから。

古民家のカフェって、私のような内地（※沖縄県外の事）から来た人間にとっては

とっても雰囲気があって魅力的ですけど、最初から古民家でやろうって決めて探されたんですか？

舘野／古民家ってイメージは最初からあったんですけれど、なかなかいい物件がなくて。

あっても貸してもらえなかったりしたので、普通の店舗も含めて探していました。

それでもなかなかいい場所が見つからなくて、

結局アルバイトしながら1年くらい探して、ようやくここが見つかった感じです。

１年も！それは苦労されましたね。でも内装もとても味があって可愛らしいですよね。

ご自分で改装されたりもしたんですか？

舘野／ここは箱の状態から改装しているんですけど、

知り合いの大工さんにお願いしてやってもらいましたが、

壁に漆喰を塗ったり、ペンキで色を塗ったりなど自分で出来る事は一緒に手伝いました。

地元でもないのに大工さんのお友達とか、お顔が広いですね。

どうやってこちらで友人とか増やされたんですか？

舘野／お店するまでに５年くら住んでいたので、友人の紹介とかでどんどん広がっていきました。

沖縄って狭いっていうのもあって、すぐ繋がるんですよ。

友達の友達が友達だったりとか。

それで、お店をしたいって話を友人にしたら

「僕の知り合いに大工さんがいるから相談したらいいよ」って紹介してもらえました。

ここは本当に温かくて優しい人が多いので。

館野さんが来た頃って沖縄移住ブームの時期でしたよね？

その頃の友人とかも多いんですか？

舘野／そうですね。その頃は結構移住者が多かったです。

今でも最初に居たゲストハウスの人と繋がってたりしますね。

今スタッフで働いてくれている子が一人いるんですけど、

その子ももともとはそのゲストハウスで知り合ったんですよ。

そういう繋がりがずっと続くのって、素敵ですね！

お店をやっていく上で苦労されていることってありますか？

あとどんな時にやっていてよかったなって思いますか？

今４年目になり、勿論大変な事もありますが、やっぱりこの仕事が好きなので続けて行きたいと思います。

それにここに来てくれるお客様のためにも続けていきたいなって。

自分の一部のようでもあるんですけど客観的に

ここにある食堂が育っていってほしいなって思いもあります。

旅行者も地元のお客様もいらっしゃいますけど、

こちらに来て間もない単身赴任のサラリーマンの方が、

料理も不慣れなので、普通の和食を食べたいなって時に利用されたりとか。

昔沖縄に住んでた子が内地に帰ってまた沖縄に遊びに来てくれる時に、

ここでお店を構えていると会えたりします。

お店をやっていると、そういう人との繋がりが続いていくのも面白いですね。

でも地元でお店をオープンするのだって大変なことじゃないですか。

それがこんな遠く離れた土地でオープンするっていうことは、

館野さんにとっても大きなチャレンジだったんじゃないですか？

そうですね。でも逆に地元や東京だったらとても

まだできてないんじゃないかなって思います。

沖縄ってチャレンジしやすい感じがあって、

アルバイトしているだけで取引先の業者さんと仲良くなれたり

店舗を借りるのにも普通のアパートや住まいを借りるようなハードルで借りられるので。

多分東京とかだと、借りるときの金額も全然違うと思うし

始めやすくはあると思います。

友人の助けを借りつつ、ついに夢実現への第一歩を踏み出した館野さん。

最終回の次回は、沖縄に実際に住んでみて気づいた事や、移住したい皆さんへの

アドバイスをいただきます。