沖縄観光情報:連載/島の恵み、島の味その37島魚(しまいゆ)の干物①

連載/島の恵み、島の味 その37 島魚(しまいゆ)の干物①

post : 2017.06.13 12:00

 
潮風薫る港町は、どこか旅人の心を惹きつけるものです。「どんな魚が食べられるのかしら?」そんな思いを馳せる人も多いはず。私たちが暮らす「うるま市」は、全国一のもずく出荷量を誇り、水産業が盛んな地域。市内に4つある漁港に行けば、長閑な港の風景を楽しむことができます。港のそばで旅情感に浸りながらいただく「もずく天ぷら」や「イカのスミ汁」は格別です。今回はうるま市にある漁業組合が中心となって、専門家や地域の人たちと知恵を出し合って産声を上げた、あたらしい島の恵み「島魚(しまいゆ)の干物」についてご紹介します。
 
 
漁業の盛んなうるま市で漁獲される水産物は「グルクン」「イラブチャー」「エイグヮー」「トカジャー」など、どこかユニークなネーミングとバラエティ豊かな魚たち。いままでは日によって獲れる魚にばらつきがあるため、流通にのせられる特産品がなかなか生み出せない環境でした。せっかく地元の海で獲れた魚を、新しい逸品にして「うるま」を盛り上げて行こう!ということでプロジェクトがスタート。
 
日本各地の漁村でヒット商品を生み出してきたプロデューサー・中澤さかなさんをアドバイザーに迎え、市内の漁業組合・自治体・地域企業が加わり、試行錯誤を重ねました。そこで中澤さんが「沖縄には干物がない」ということに気がつき、地元の人に理由を尋ねてみることに。すると「沖縄で干したら干物にならず煮えてしまうさ~ね~(気温と湿度が高すぎるためカラカラにひからびてしまう)」とかえってきます。沖縄の日差しが強いため、天日干しに不向きな気候だとわかりました。全国のさかな事情に詳しい中澤さん。「いまの干物は機械で干すのが主流。天日干しが厳しくても、沖縄での可能性があるはず」という確信もあり、干物を開発していくことに。ここまで干物にこだわる理由に、沖縄の魚は「淡白」「脂が少ない」「水っぽい」という3つの特徴が揃っていること。それはつまり、中澤さん曰く「干物にしたら旨い魚!」。干物にすることで旨味がギュッと濃縮され、歯ごたえのある食感に生まれ変わるのです。
 
 
「美味しさ」のなかにも「うるま市」にこだわりたい。そこで干物を作るための調味料も市内で調達します。宮城島(みやぎじま)で作られたミネラル豊富な塩「ぬちまーす」をはじめ、地域に根ざした「神村酒造」の「もろみ酢(泡盛の製造過程で出来るお酢)」や県内唯一の日本酒を作る「泰石酒造」の「酒粕」を使って、干物の味わいにも「うるまらしさ」を演出。
 
石川嘉手苅(かでかる)に佇む古酒蔵神村酒造
 
 
幾たびにもわたる試食を重ね、いよいよ完成! 旨味がギュッとつまった薫製島ダコ、虹色の体をしたイラブチャー、ピンク色した沖縄の代表的なグルクンなどなど。見た目も味もバラエティに富んだ「島魚の干物」。干物の風味もスタンダードな塩味、スモーク、みりん干し、粕漬けと豊富な味わい。それぞれの魚にあった味で加工しています。
 
 
たとえば、丸ごと一匹開きにしたヒラーグルクンは、見た目からボリューム満点。「唐揚げ」「バター焼き」「塩焼き」「マース(塩)煮」など、どんな調理法でも美味しくいただけるウチナンチュに愛される魚。鮮やかな黄色い尾ひれと赤い皮が特徴。干物にするとしっかりした歯ごたえと濃縮された旨味が楽しめます。
 
 
一匹丸ごといただくも良し、色々な魚の味を比べてみたい方はバラエティに富んだ串に刺したタイプで味比べも良し。
 
 
食べ方は、やっぱり炭火でじ~っくり焼いて海の前でビール片手につまむのが王道です! ビーチパーリーの新定番になるかも?
 
 
家庭用の魚グリルやフライパンで焼いても美味しくいただけます。ヒラーグルクンやイラブチャーなどはかなりサイズも大きめなので、グリルに入らない場合は、フライパンで焼いてみんなで仲良くつつきながらいただくのも楽しい食べ方のひとつ。
 
なかなか食べる機会のない南国のお魚。今まで抱いていた淡白なイメージとは裏腹に濃縮された旨味にびっくりするハズ。香ばしい香りがまた食欲をそそります。
 
生まれたてほやほやの「島魚の干物」、食べてみたいと思っている方に朗報!!
 
うるま市石川にある石川漁業協同組合で土曜日限定で、干物を購入した方に無料でコンロ貸し出し、その場で焼いて食べられるサービスがスタートしました。港に浮かぶ漁船を見ながら、グリルで焼いていただく臨場感。島魚の出汁が効いた「あら汁」と白い御飯も一緒に、お試しあれ。
 
 
あら汁セットの画像。
 
「沖縄に行きたくても行けない!でも食べてみたい!」そんな遠方の方にもご要望にお応えして沖縄CLIPマルシェでご購入出来ることになりました! 時期によって水揚げされる魚も変わってくるので、リピートして味の変化を試しながら存分に召し上がれ。
 
 
【島魚の干物が買える場所】
 
沖縄CLIPマルシェ
【島魚の干物 6点セット】
【島魚の干物 4点セット】
 
 
石川漁業協同組合内「石川漁協の魚屋さん」
住所/沖縄県うるま市石川石崎2-1
電話/098-964-3187
営業時間/9:00~17:00
定休日/土、日、祝
 
うるま市役所売店
住所/沖縄県うるま市みどり町1-1-1
電話/098-974-3111
営業時間/8:30~17:30
定休日/土、日、祝
 
 
【島魚の干物が食べられる場所】
石川漁業協同組合
 
住所/沖縄県うるま市石川石崎2-1
電話/098-964-3187
営業時間/11:30~14:00
※土曜日限定
 
居食屋喜食
住所/沖縄県うるま市江洲489-4
電話/098-973-4777
営業時間/11:30 ~ 15:00 (L.O.14:30)、17:30 ~ 24:00 (L.O.23:30)
 
沖縄CLIPフォトライター monobox(河野哲昌、こずえ)
 
 
関連記事:
宮城島の海の恵み「ぬちまーすカフェたかはなり」
うるま自慢の泡盛酒造「神村酒造」
石川漁協で干物を食べたその後は「Fu-Mi-おばさんのアンダギー」
 
 
まだまだ知られていないあなただけが知る沖縄の魅力を是非教えてください。
沖縄の旅行情報のご投稿はこちらから。
 
~もっと、沖縄が好きになる。沖縄CLIP~

Information

沖縄県うるま市石川2-1