沖縄観光情報:読書とハンバーガーとスローな時間【BABYBABYHAMBURGER&BOOKS(那覇市)】

読書とハンバーガーとスローな時間【BABYBABY HAMBURGER & BOOKS(那覇市)】

post : 2017.10.26 09:00



アメリカ統治時代の影響もあってハンバーガーフリークが多いとされる沖縄県。大手フランチャイズチェーンの数に劣らず、オリジナリティいっぱいのハンバーガーを食べさせてくれるインディペンデント系のお店が少なくありません。ディープな沖縄を楽しめる那覇市の桜坂近くに2016年7月にオープンした超ユニークな『BABYBABY HAMBURGER & BOOKS』もその一つ。




このお店を紹介してくれたのは、沖縄クリップで取り上げたことがある宮古島の『モジャのパン屋』(http://okinawaclip.com/ja/detail/1199)の室上さん。「いい店だから行ってみてよ」のひと言で、行く気満々に。クチコミの力ってすごいなあと自分がライターであることも忘れて友人の勧めに乗っかってしまったのです。

で、早速訪ねてみたわけですが、ほぼ100%手作りのハンバーガーを食べて納得。ご主人の「ひのさん」に会って納得。「いい店」というかなりざっくりとした室上さんの評価が「なるほど、こういうことなんだ」と実感できました。




まず、ハンバーガーから紹介しましょう。もちろんパティは手作りです。アンガス牛のブロック肉を包丁で刻み、ミキサーで細かくした自家製ベーコンをブレンド。毎日焼き上げているバンズはバターが豊かに香るライトなブリオッシュタイプ。注文を受けてから10分以上かけてじっくり焼き上げて、ケチャップ、マヨネーズ、マスタードに頼りすぎることなく、塩(ぬちまーす)とスパイスで味付けはシンプルに。だからでしょうか、奥行きのある旨味と芳醇な香りを楽しめます。




「ハンバーガーは見た目も大切。できる限りかわいい状態で出したいので、一つ作るのに時間がかかってしまうんです」とひのさん。使用するレタスは手でちぎってから丁寧に畳み、トマトも注文後にカット。さらにはバンズの状態に合わせて微調整。大人数だと対応しきれないので、できれば一人とか二人とか少人数で来店してもらいたいのだとか。ファストフードの代表選手のハンバーガーもこちらでは立派なスローフード。




そのバリエーションは7種類。まずトライしていただきたいのは、八百屋を巡っていろいろな品種や産地を試した上で選んだという味わい深いトマトが主役の「グリルドトマトチーズバーガー」です。その他、梅とベーコンの意外な組み合わせが想定外のマリアージュを楽しめる「ブルータスバーガー」や、沖縄産の生姜と黒糖にきび糖を加えたジンジャーシロップと、「長寿の里」大宜味(おおぎみ)村産のシークヮーサー果汁で作ったテリヤキソースがたまらない「沖縄てりやきバーガー」もおすすめ。

運が良ければ楽しめる「ぐしょぐしょトマトバーガー」は、クラッシュしてからローストしたトマトとガーリックが味の主役。パルミジャーノとシェブールチーズとの相性も抜群です。




続いては、BABYBABY HAMBURGER & BOOKSのもう一つの魅力、ひのさんについて。

「ほとんどすべての工程を一からやっている」という、ある意味生真面目な職人気質に、趣ある色彩を添えているのがユニークさがキラリと光る人となり。「食べよう、考えよう、孤独な時間を共有しよう」というハンバーガーショップとしては意外性ありありのキャッチフレーズには、そうしたエキセントリックすぎる豊かな個性が垣間見えます。ひのさんは、幼い頃から読書好き。「知らない世界に行けるし、知らなかった世界を知ることができる」からと、小学校の読書ランキングで上位エントリーするくらい図書館を遊び場のように利用していたのだとか。







 
ハンバーガーの世界に足を踏み入れたひのさんが、自分のお店を持つにあたって真っ先に思い描いたのは、ブックストアとハンバーガーショップのハイブリッド。「もともと趣味が多くて、何に対しても『わー、いいなー』と思ってしまうんです。ちぐはぐかもしれませんが、本とハンバーガーは始めからワンセットでした」。店内に並ぶのは『ベルサイユのばら』から明治生まれの作家、室生犀星の『翡翠』、デザイン系の本や自費出版の雑誌(ZINE)まで。ジャンルが幅広いのに驚かされます。




「基本は一人で過ごすのが好きな人向けかもしれませんが、小学生も、おばあちゃんも、友達がたくさんいる人もそうでない人も、いろんな個性を持った人がフラリと訪ねてきてくれて、この店で偶然出会ったり。そんな場所でもあってほしいです」というひのさんの言葉の通り、ここは、ていねいに作られたハンバーガーをゆっくり味わって、思い思いの時間を過ごせるそんな場所なのです。




初対面の人とおしゃべりするのは決して得意ではないというひのさん。お客さんは何かを求めてこの店に来てくれているのはわかっているけれど、どうもてなしたらいいのかわからずに戸惑うことも少なくないそうです。「喜ばせたい。満足させたい」という気持ちがなかなか相手に伝わらないそうですが、その不器用さこそが誠実さの証にもなっているのでしょう。オープンして1年と3ヶ月が経った今、美味しいハンバーグとユニークな人柄を求めてやってくる常連さんも少しずつ増えているようです。


BABYBABY HAMBURGER&BOOKS

住所/沖縄県那覇市牧志3-11-12
電話/080-3952-0416(電話に出られない時もあります)
営業時間/12:00~21:00
定休日/火曜日
eメール/babybabyhamburgerandbooks@gmail.com
Webサイト/http://babybabyhamburgerandbooks.com


沖縄CLIPフォトライター 福田展也

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Information

沖縄県那覇市牧志3-11-12