沖縄観光情報:個性豊かな4工房の作品が一堂に会する『読谷山焼北窯売店』

個性豊かな4工房の作品が一堂に会する『読谷山焼 北窯売店』

post : 2017.11.20 12:00

読谷村(よみたんそん)北部、樹々に囲まれた閑静な一角に広がる「やちむんの里」。約15の窯元が集う、言わずと知れた沖縄陶芸の一大拠点です。その北端、最も奥に位置する「北窯(きたがま)」は、県内最大規模。1990年、読谷山窯(よみたんざんやき)の各工房で修行を重ねた松田米司(まつだよねし)、與那原正守(よなはらまさもり)、松田共司(まつだきょうし)、宮城正享(みやぎまさたか)の各氏、4名の陶芸家が共同で作り上げた13連房の、全国的にも希少な「登り窯」です。現在も、年に5回、4つの工房の共同作業で、大掛かりな窯焚きが行われています。




L字型をした大きな北窯の道を挟んだすぐ目の前に佇む三角屋根の建屋が『読谷山焼 北窯売店』です。4名の親方とともに、全国から集う若手陶工たちの作品をお手頃価格で販売(小さいものは数百円から始まり、売れ行きNo.1アイテムのお茶碗などは1,000〜2,000円程度。高額なものでも〜15,000円程度)。お椀(マカイ)や酒器(カラカラ)、皿やマグカップなどの各種やちむんを、バリエーション豊富に取り揃えています。






4つの工房の作品と作風を、店内入口からのディスプレイ順(2017年10月現在)に少しご紹介しましょう。

まずは、松田米司工房より。1954年読谷村にて、七人兄弟の五男として生まれた松田米司氏は、共司氏の双子の兄。1973年那覇市首里の石嶺窯に従事し、やちむんの道に進みました。その後1979年、共同窯・大嶺工房に従事。1995年日本民藝館展入選、現在も各地で個展を開催。弟子の指導に余念が無く、伝統技法の習得にも意欲的です。柔らかくふんわりとした風合いの中に、生命観を感じさせる作品が特徴です。




 

続いて、1950年平安座島(へんざじま)出身の與那原氏による與那原工房。1987年大嶺工房に弟子入り。1996年セーヌ画廊など県内外で個展を開催。沖縄は元よりアジア、アフリカをモチーフに、ペルシャンブルーを用いた色使い、象嵌(ぞうがん)といった技法を取り入れるなど、繊細な作りやエキゾチックな模様で、独自の世界観を構築しています。







そして(毎年順番で代表を交代するシステムで)現在、窯を仕切る松田共司工房より。共司氏は、(双子の兄である米司氏の1年後となる)1974年、同じく石嶺窯に弟子入りし、1980年大嶺工房に従事しました。1994年日本民藝館展入選、以降数々の賞に輝き精力的に個展を開催。伝統を守りつつも、新しさを常に追い求める作風には、そこはかとない安心感が漂います。






最後は、1950年那覇市出身、宮城氏率いる宮城工房。1975年読谷村焼共同窯、山田工房の立ち上がり当初から従事。数々の賞に輝き精力的に個展を開催しています。厚みと重みを感じさせる各作品は、いずれも手に馴染みます。使いやすく親しみやすい器でありながら、美しく描かれた絵は、力強くダイナミック。独特な存在感を放っています。

 



それぞれ個性豊かにして、趣のある作風で、県内外ひいては、世界中のやちむんファンを魅了する4名工の作品達との出逢い…。敷居の高いギャラリーとは異なり、気軽に見て触れて、店員に話を聞いて選べる、カジュアルな共同売店で、お気軽にお気に入りを見つけて下さいね。




 
読谷山焼 北窯売店(よみたんざんやき きたがまばいてん)
住所/沖縄県読谷村座喜味2653-1
電話/098-958-6488
営業時間/9:30~17:30
定休日/不定休

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沖縄CLIPフォトライター 小川 研

Information

沖縄県読谷村座喜味2653-1