沖縄観光情報:島の未来に向けて、アートの種を蒔く「やんばるアートフェスティバル2017-2018~ヤンバルニハコブネ~」

島の未来に向けて、アートの種を蒔く「やんばるアートフェスティバル2017-2018~ヤンバルニハコブネ~」

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post : 2018.01.05 15:00



2016年に国立公園に指定された沖縄本島北部「やんばるエリア」で、2017年12月9日から「やんばるアートフェスティバル2017-2018~ヤンバルニハコブネ~」が開催されています。大宜味(おおぎみ)村立旧塩屋小学校をメイン会場に、大宜味村、国頭村(くにがみそん)、本部町、名護市の4つのエリアに会場が点在。各会場では現代アートや沖縄の工芸・クラフト、ワークショップなどが楽しめます。



(メイン会場の大宜味村立旧塩屋小学校体育館から望む塩屋湾)

瀬戸内芸術祭や札幌国際芸術祭など、アートで地域活性化をめざす動きは、ここ数年日本各地で盛り上がっています。そんなムーブメントの中で、新たに開催された「やんばるアートフェスティバル」の魅力に迫りたいと思います。

会場となる「やんばる」は、亜熱帯の森と珊瑚礁の海に囲まれた豊かな自然と希少な動植物が生息するエリア。大自然の中で人々が培い続けてきた手技や工芸、芸能、まつりごとなど、プリミティブな暮らしや文化が、今も根づいています。地域の文化や芸術をみなおして、アートの種を蒔いていこうというのが「やんばるアートフェスティバル」の取り組みです。展示会場の一つ旧塩屋小学校は、島の未来にアートの種を運ぶハコブネに見立てて構成されています。

エキシビション部門では、照屋勇賢(てるやゆうけん)・藤代冥砂(ふじしろめいさ)・高木正勝(たかぎまさかつ)・紫舟(ししゅう)・西野亮廣(にしのあきひろ)など名だたる芸術家を迎え、古来からたおやかに受け継がれて来た伝統工芸や文化に光を照らし、見て、触れて体感できる現代アート展となっています。


(パネル展示で見せる、大宜味村の代表的な伝統工芸芭蕉布(ばしょうふ)の工程)



(沖縄の気候に最適な素材である芭蕉布は、緻密で根気強い手しごとの賜物)





今回のアートフェスティバルで個人的に見どころの一つとして取り上げたいのが「喜如嘉(きじょか)の芭蕉布」。日本の伝統工芸品にも指定された、沖縄が誇る工芸品の一つ。バナナの仲間である糸芭蕉の繊維を糸にして織り上げた布地は、しなやかで美しく飴色の輝きを放ちます。会場では芭蕉布の緻密な工程が動画やパネルで知ることができます。さらに、芭蕉布の着物を来たモデルを被写体に写真家・藤代冥砂が撮影したプリントも展示。教室の懐かしい勉強机や黒板から、芭蕉布のファッショナブルなフォトストーリーを堪能することができます。




「えんとつ町のプペル」の人気絵本作家・西野亮廣(にしのあきひろ)と美術家・淀川テックによるコラボ作品は、やんばるの海に漂着したゴミで作ったアート。海の向こうからやって来た漂着物を身にまとうプペル。カラフルな身体から放つ磯の香りの混ざった微妙な匂い。絵本は読んでいたけれど、実際自分の住む島に辿り着いたゴミで作られたプペルを見ていると、ぐっと身近に捉えることが出来ます。絵本を何度も読んだ我が子は「ママ、プペルがいたよ~!」と全く異なる視点で大興奮しているのも印象的でした。視覚、嗅覚から環境問題について改めて考えさせられる作品でした。





ニューヨーク在住の沖縄出身の芸術家・照屋勇賢は、身近にあるトイレットペーパーや紙袋などの日用品の紙を使って、本来の方法とは異なる使用法で視点をずらす作品を制作しています。沖縄本島の離島・伊計島(いけいじま)で開催されたイチハナリアートプロジェクトでは、ショッピングバッグを使用した作品を出展。今回は新聞を使用した作品となっており、新たな一面で現代の沖縄を考えさせられる作品となっています。




豪華なアーティストが描く作品はなかなか沖縄では見られない貴重なものばかり。国際的に活躍する書家・紫舟(ししゅう)による書を立体化させて表現した作品や、実験的な浮世絵の作品は見応え十分。




(展示作家による作品の販売もあります)


このイベントのもう一つの魅力が「クラフト部門」。カメラマン、スタイリストとして広告、雑誌業界で活躍するファッション界のカリスマディレクター熊谷隆志(くまがいたかし)がセレクトした沖縄クラフトは必見です。廃校の趣を生かしてレイアウトのなかで琉球ガラスややちむん、藍染めなど、沖縄のクラフトを手にとって楽しんだり購入することもできます。




いかがでしたか? 駆け足でご紹介していましたが、他にもやんばる在住の陶芸家と写真家のコラボや、音楽家による映像作品など、ご紹介したい素敵な作品がたくさんあります。残すところ僅かなアートイベント、是非この機会をお見逃しなく!


やんばるアートフェスティバル2017-2018~ヤンバルハコブネ~

※会場によって会期が異なる場合がございますので事前に公式ページにてご確認下さい

開催期間/2017年12月9日(土)~2018年1月8日(月)
※旧塩屋小学校は、1月13日(土)14日(日)20日(土)21日(日)の日程で追加開場。
※一部会場は、2018年1月8日(月)まで。
開催場所/大宜味村立旧塩屋小学校、大宜味村立芭蕉布会館、オクマ プライベートビーチ & リゾート、海洋博公園、なごアグリパーク、美ら島自然学校、名護市民会館前 アグー像
総合ディレクター/仲程長治
出品作家/エキシビション部門:29組/クラフト部門:21組
主催/やんばるアートフェスティバル実行委員会
共催/大宜味村、島ぜんぶでおーきな祭
公式HP/http://yambaru-artfes.jp


沖縄CLIPフォトライター monobox(河野哲昌、こずえ)

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Information

沖縄県大宜味村