連載／沖縄へお引っ越し③「WOODVILLE HOUSE」オーナー　木村伸作さんの場合２/４

宜野湾市の58号線沿いにある

WOODVILLE HOUSE（ウッドヴィルハウス）という

インテリアやDIY用品を扱うお店を経営する傍ら、

内装業を営む大阪出身の木村伸作（きむらしんさく）さん。

単身20歳で沖縄に移住し、生活するために様々な仕事をこなし、

希望の職種に就いて自分のお店を持つに至った

沖縄移住14年になる木村さんのストーリーを、

全４回の連載でお届けします。

今回は、独立してから現在のお店をオープンするまでのお話です。

独立したての頃のお仕事はどうやってもらっていたんですか？

木村／それまでに勤めていた内装会社の親方が、

独立すると言ったらじゃあ仕事をまわしてやるよ！って言ってくれて、

そこからは木村内装としてどんどん仕事を受けていきました。

それはとても心強いスタートですね！

その時から今のような個性的なスタイルの内装を手がけていたんですか？

木村／最初はクロスの壁紙を貼ったりする一般的な住居の内装の仕事をしてたんですけど

独立して一年くらい経った頃、知人の紹介でお店のデザインから内装まで全部やってくれって言われて。

そこから店舗の内装をするようになりました。

そのお店で漆喰を使ってみたりして、段々と古材や少し味の出たアンティークっぽいパーツを使う

今の自分のスタイルが出来上がってきました。

もともとそういうのをやってみたかったんですが、ようやく形にするチャンスが与えられた感じです。

オーナーと一緒に中国に行って、店舗で使う家具の買いつけをしたりもしました。

（木村さんが内装を手がけた今月オープンするバイカーファッションのSHOP。

ドアの塗り方も敢えてムラにし、ヨーロッパにありそうなSHOPをイメージした）

買い付けからデザインまで全部任せてもらえるのは、

やりがいがあって楽しそうですね！

もともとあった建物を活かして作ったんですか？

木村／和室の古い家屋の内装を解体からしました。

その時は僕らも解体とか慣れてなかったから間違えて警報装置を切っちゃって、

非常ベルが鳴って消防車は来るわ住宅の管理人は来るわ大騒ぎになったりね（笑）

従業員も手を切って大怪我したりして、最初はふんだりけったり…。

解体の経験がある人はいなかったんですか？

木村／僕が頭でやっていたんですけど、そんな経験もないし

従業員も日本語がしゃべれない外国人とかだったんで全部手探りです。

でもなんとかやり通して、今もお店が那覇にあるんですが繁盛していますよ。

その時は今のようなお店は構えていなかったんですよね。

こういったインテリアやパーツを売るようになったのはいつ頃からなんですか？

木村／それから３、４年して買い付けた家具を売ったり自分の作品を置ける店を持ちたいと思い始めて、

内装の仕事をメインでやりつつ、今のお店を作りました。

最初は軍の払い下げの家具を仕入れてたんですが、仕入れの方法も全然知らなかったので、

他の軍家具を扱っているお店に商品の仕入れの方法とか聞きに行ったり。

今考えたら失礼な話ですよね（笑）

確かに、聞かれた方にしてみれば、

商売敵に塩を送るようなものですからね（笑）

木村／僕が軍家具の師匠って呼んでいる人が居るんですけど

その人も人が良くて、仕入れの方法や何から何まで教えてくれたんですね。

それを大体２年くらいやりました。

でも同じ様なことやっている人が多かったんで段々飽きてきてやめてしまって。

それで29歳の時にアメリカのカリフォルニアに渡って、

アンティーク家具の買い付けをしてお店で売りました。

外国からの家具の輸送費とか、物凄く高いんじゃないですか！？

木村／そうそう、銀行で借り入れして始めたんですけど完全に赤字で

やってられへんわ！ってなってそれっきりなんですけどね（笑）

でもその時はまだドルがとても高い時で、今はドルも落ち着いているので、

また買い付けに行こうかなと思ってます。

やりたいことは物怖じせず次々に挑戦し、形にしていく木村さん。

あまりうまくいかないことがあっても

そんな状況を楽しみながら変えていくのが上手なのかもしれません。

次回はそんな木村さんの今後の展望を伺います。