沖縄観光情報:漁師の町・糸満でおいしくお魚を味わう「糸満漁民食堂」

漁師の町・糸満でおいしくお魚を味わう「糸満漁民食堂」

  • 味わう
  • 114
  • Clip

post : 2014.04.21 18:00

糸満市西崎町の漁港近くにある糸満漁民食堂は、

水産会社や物流センターの立ち並ぶ、工業地帯の一角にあります。

お店の名前を聞いて、公設市場内に常設された食堂のような

庶民的な雰囲気をイメージして行くと驚くのがその外観。


 

沖縄の古い港町の景観を思わせるその外壁は、グスク(お城)の建設などに用いられた

琉球石灰岩(海中の珊瑚や貝殻などが堆積してできた岩)を、

地元の方の協力を得て積み上げ、2013年に完成したもの。

 

その年の「JDCデザインアワード(社団法人日本商環境設計家協会)」や、

「GOOD DESIGN AWARD」など、

国内の環境デザインコンペにて賞を受けるほど洗練された外観なのです。

 

実家が糸満市内で鮮魚店を営むオーナーの玉城弘康さんは、

「海人(うみんちゅー。沖縄方言で「漁師」のこと)の町

糸満の食文化である魚料理を、新旧両方にプレゼンテーションするレストラン」というテーマのもとに、

地元から観光客まで幅広く受け入れられるメニュー開発に努めているそうです。

 

その中でもいちばん人気はこちら。

 

 

「土鍋で食べる魚汁(さかなじる)定食」。

沖縄では「味噌汁」がメインディッシュになる食文化があるのですが、この魚汁も同じく。

具沢山の汁物にご飯や漬け物が付いて立派な定食になります。

 

糸満海人の昔ながらの魚汁は、水から魚をいれ、身が崩れるまで煮込みます。

こうすると旨味は出るものの、白濁して見た目があまりよくありません。

また、沖縄の魚(近海魚)は本来のにおいが少し強いので、

食べなれてないと生臭さが気になる方も多いでしょう。

 

糸満漁民食堂では、だし用に取った汁を濾(こ)したあとに煮詰め、

かつお、昆布、いりこを使用した一番だしで割っています。

こうすることで魚のくさみは消え、まろやかな味わいになります。

ラーメンの作り方に少し似ていますね。

 

切り身のお魚は、蒸すことで煮崩れることなく、ふんわりとした食感になっています。

 

こちらのお店では魚汁を土鍋で提供していますが、これも沖縄ではめずらしいことです。

沸点の低い胡麻の風味を壊さず、お客さんが食べ終わるまで暖かい状態を保ちたい、

という理由から土鍋を使用しているそうです。

 

スープの中にトマトが入っているのにもびっくりしますが、

濃厚な胡麻の味わいとトマトの酸味が相まって、味に深みが出ています。

魚だけでなく、野菜も基本的に地元の物を使っているそうです。

 

 

こちらは「本日イマイユのバター焼き」。

イマイユとは、沖縄の方言で「新鮮な魚」のこと。

 

地元の市場で毎朝仕入れてくる新鮮な県産魚を、その日の内に調理。

店内の黒板に書かれたラインナップから、好みの魚を選んで調理してもらうことができます。

魚によって味わいや価格が異なるので、店員さんのアドバイスを聞いて決めていくのも楽しいですね。

 

カラッと焼き上げた白身魚に、にんにくの効いた特性バターソースがたっぷり。

ソースには沖縄のあおさである「アーサ」を使用していて、

磯の香りの芳しさが食欲をそそります。

 

本土の魚と比べて、淡白で身の締まりがないと言われる沖縄の魚ですが、

こういった濃厚なソースとはとても相性がいいですね。

身の柔らかさのおかげで、ソースが全体に行き渡っているようです。

 

 

イマイユバター焼きに付いてくる前菜も、もちろんお魚。

胡椒がぴりっと効いた近海マグロのたたきと、季節のお刺身サラダ。

お刺身には、お店オリジナルの「しびれ醤油」が付いてきます。

 

この醤油は、中華料理で使われる花椒(ホアジャオ)といわれる山椒を用いていて、

華やかな花椒の風味の後に、ピリッとした「しびれ」がクセになるのが特徴です。

山椒は味覚神経を鋭くさせる働きがあるので、こういった淡白なお刺身でも、

ほのかな甘みを感じられるのだとか。

 

 

しっかりした味付けの魚料理の後にちょうど良い甘さのスイーツはこちら。

「自家製さんぴん茶のプリン」と「冷やしぜんざいココナッツミルクがけ」。

 

県民に愛されるさんぴん茶(ジャスミンティーの沖縄名)をアレンジしたプリンは、

さっぱりとした大人な味わい。

黒糖で甘く煮込んだ金時豆に、ココナッツミルクをかけたぜんざいは、

ほんのり甘くて南国沖縄を感じさせる味わいです。

 

 

卓上に常備されている「しびれ醤油」は、お店で買うこともできます。

刺身醤油としてだけではなく、サラダのドレッシングや、

中華料理の隠し味、ラー油とあわせて餃子のタレなど。いろいろな料理に使えそうですね。

 

 

外壁と同じく、琉球石灰岩を用いた、クラシカルでモダンな店内。

家族で座れる畳間や、テーブル席もあります。

 

 

「食を通して、古い文化を新しい形で繋いでいきたい」という、

オーナーの想いが詰まった、糸満漁民食堂。

地元の食材を使った、新しい郷土料理を堪能してみてはいかがでしょうか。

空港から近いので、アクセスも便利ですよ。

 

 

糸満漁民食堂

住所/沖縄県糸満市西崎町4-17

電話番号/098-992-7277

営業時間/昼11:30〜15:00 夜18:00〜22:00

定休日/火曜日

駐車場/あり

https://www.facebook.com/itomangyominshokudo

 

沖縄CLIPフォトライター 中尾たかの

 

まだまだ知られていないあなただけが知る沖縄の魅力を是非教えてください。沖縄の旅行情報のご投稿はこちらから。

Information

沖縄県糸満市西崎町4-17