なんとも言えない表情がキュートな石獅子

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あそぶ

初回投稿日:2022.01.19
 最終更新日:2024.03.27

なんとも言えない表情がキュートな石獅子

沖縄の石で作られた、この置物は、“石獅子”と言って、沖縄では古くから、うちなーんちゅに親しまれて来た彫刻のひとつです。なんとも言えない表情が、とってもキュートだと思いませんか?

石獅子(いしじし)


琉球王朝時代の17世紀後半頃から、村落の入り口に置かれていた、主に石製の獅子“石獅子(いしじし)”は、村の守護神であったことから“村落獅子”と呼ばれています。

村落獅子は、家屋の屋根などに置かれているシーサーの、ルーツとも云われ、“災いを防ぐように”と願いが込められていたそうですが、製作者が不明な上、戦争などで消失した石獅子も多く、未だにその詳細については解明されていない事も多いんだそう。

スタジオde-jinの彫刻家、若山大地さん

そんな石獅子を、現代でも作っている方がいます。スタジオde-jinの彫刻家、若山大地さんです。若山さんは、沖縄県生まれ、愛知県育ち。お母様が、うちなーんちゅという事もあり、沖縄との繋がりを大切にしてきたと言います。

沖縄県立芸術大学への進学をきっかけに、沖縄に移住。大学では彫刻を専攻し、“沖縄らしい物作り”を心がけ作品を作っていたという、若山さん。そんな時に大学の先輩である玩具ロードワークスの張り子作家の豊永盛人さんから、石獅子の話しを聞いたそうです。そして、那覇にある村石獅子を実際に見に行き、衝撃が走ったといいます。

石獅子(いしじし)

沖縄の石を使い、沖縄の暮らし根付き、庶民の間で広まった石獅子に感動し、その存在があることが本当に嬉しかったと話す、若山さん。

「願いだけで純粋に作られているように感じるんです。そこからは体温さえ感じます」。

それ以降、石獅子作りを始めたそうです。

石獅子(いしじし)
左右の石獅子が勝連トラバーチン、中央は栗石

若山さんが使っている石は、琉球石灰岩というサンゴの働きによって生まれた沖縄の石。

なかでも、栗岩と勝連トラバーチンという石を主に使っています。石は、少し目が粗く、ざらりとした手触りが、また気持ちいいんですよ!

また、石獅子の大きさは、手のひらほどのものから、30cmほどあるものまで揃います。小さいものは可愛らしく、そして大きいものは存在感たっぷり。置く場所によってサイズが選べるのも嬉しいところですよね。

スタジオde-jinの彫刻家、若山大地さん

若山さんに、どんな風にして石獅子を生み出して行くのですか?と、お聞きしました。

「石は自然界のものですから、ひとつとして同じものはありません。ひとつひとつに個性があり、特徴があります。それを、石と対話するように掘り進め、見極め、石獅子へと導いていきます」と話してくださいました。

石獅子(いしじし)

若山さんが生み出す、石獅子はどれも個性豊か。どれも、これも可愛く、そしてクスっと笑ってしまうような表情は、見ているだけで、なんだか気分が和んできます。そんな石獅子には沖縄の伝統に習って、「お家を守ってください」と、お願いしてみたいものです。

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スタジオde-jin

住所 /
沖縄県那覇市 首里汀良町1-2 1階
電話 /
098-887-7466
HP /
http://www.de-jin.com/
Facebook /
https://www.facebook.com/deijin510/

沖縄CLIP編集部

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