博物館のような「海の店」。海を想う人にオススメのショップ、海想

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初回投稿日:2015.01.31
 最終更新日:2024.04.11

博物館のような「海の店」。海を想う人にオススメのショップ、海想

海想 平和通り2号店の店内

透明度が抜群だった1990年代前半の慶良間の海で、十分すぎるほどダイビングを堪能し、何とも言えない余韻に浸りながら訪れたのがここ海想だった。

フリーダイビングのレジェンド、ジャック・マイヨールを描いた「グランブルー」が日本で封切られ、パタゴニアが日本に初めて直営ショップをオープンさせたばかりの当時、国際通りが見せる表情はまだまだ、昭和そのものだった。

海想 平和通り2号店の店内

それから23年。通りの顔もすっかり平成チックになり、イルカ・クジラブームが過ぎ去ってからも、海想は海を愛する人のためにアクセサリーや雑貨をつくり続けている。そして、初めてこの店に入ったときに感じた店主の海への愛情も変わらない。

海想 平和通り2号店の店内

おじいさん、お父さんに続き職業潜水士になった社長の森洋治さんにとって、子供の頃から海は遊びの場であると同時に、ウニやアワビなどを採って家計の足しにする仕事の場でもあった。

縁あって、青森から沖縄に移住。スキューバダイビングのガイドをはじめた。

都会から安らぎを求めてやっていくるダイバーたちが思い出として持ち帰ってもらえるものをと、木彫りのオブジェをつくりはじめた。海辺に漂着した流木でハンドクラフトを楽しんでいた森さんは子どもの頃から手を動かすのが好きだったのだ。

そのようにしてつくりはじめたイルカやジュゴン、マンタの木彫りのオブジェが海想の始まりになった。使ったのは三線の棹にも使われるくるち(黒木。琉球黒檀のこと)など沖縄にもともと自生する木々だった。

作り手の温もりが感じられ、どこにいても沖縄の海を思い出させてくれる森さんのオブジェは、沖縄の海を愛する人の間で評判になった。

口コミは一般の観光客にも届くようになり、それに応じてアクセサリーやTシャツや、海に関するちょっとマニアックな海の道具など、扱いアイテムも増えていった。

海想 平和通り2号店の店内


現在、店舗は那覇市内に5つ、美ら海水族館のある本部町に一つ。海好きなぼくからのおすすめは、もちろん平和通り2号店だ。

海想 平和通り2号店の商品

自然素材やシルバー素材のアクセサリー、沖縄の自然や生物をモチーフにしたTシャツのほか、海好きの心をしっかりくすぐるレアな「海の道具」たち。

海想 平和通り2号店の店内

おまけに、マッコウクジラのアゴ骨やイッカクの牙、頭骨など博物館レベルの実物標本も展示されているからだ。


海想 平和通り2号店の工房

店の奥には屋根裏部屋のような工房があり、小さいけれどしっかりした存在感を放っている。

ガラス張りなので、ペンダントヘッドなどの製作現場を見学することができる。しばらく眺めていると、クジラのヒゲや夜光貝が、キラリとした光沢のあるアクセサリーに変わっていく。


海想 平和通り2号店の商品

マニアでなくても十分に楽しめる、いろんな楽さがあちこちに散りばめられているので、カップルや家族で遊びに行っても楽しいかもしれない。特に、雨降りの日にはオススメだ。

海想 平和通り2号店

住所 /
沖縄県那覇市牧志3-2-56
電話 /
098-862-9750
営業時間 /
10:00~19:00
定休日 /
年中無休
HP /
https://kaisouokinawa.com/pages/stores

沖縄CLIP編集部

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