沖縄観光情報:コーヒーカップに浮かぶ青い空とそよぐ風。晴れた日の沖縄を味わうなら珈琲屋台へ

コーヒーカップに浮かぶ青い空とそよぐ風。晴れた日の沖縄を味わうなら珈琲屋台へ

post : 2015.02.23 12:00

※本記事は店舗移転前に取材したものです。移転後の記事についてはこちらからご覧ください※

 

 

沖縄に移住したことで、辛いと思う“時”がひとつある。

それは、窓の向こうで鳥がさえずり、斜めから射す日の光が

木々の緑を優しく透過していく、その瞬間を

目の当たりにしながらも仕事をしなくてはいけないとき。

 

 

そんなとき、行きたくなる場所が珈琲屋台ひばり屋だ。

国際通りから一つ入った、パラダイス通りという

見た瞬間に心うきうきするような、名前の付いた裏通り。

 

そのまた一つさらに奥の、裏小路にひっそり佇む小さなパラダイス。

 

言いすぎのように聞こえるかもしれないけれど、その珈琲屋は

都会の喧騒や、人いきれや、仕事のモヤモヤからくる何かを、

忘れさせてくれる魔法のポケットのような空間だ。

 

 

時間帯によって趣きが変わる日差しと、

その光を受けて輝く葉っぱや木漏れ日を眺めながら、

訪れる客が緑に抱擁される心地よさを味わえるのは、

デーンと構える女店主の、人柄と気配りによるところがとても大きい。

 

 

話かけるべきか、そっとしておくべきか、

客の顔を見て彼女は即座に判断できるのだろう。

 

仕事と関係のないたわいものない会話を誰かと楽しみたいと思った日は

望み通りたわいもない会話を楽しませてくれる。

緑の光線をからだじゅうに浴びて、ゆったり気分で仕事に没頭したいときは

たいてい、彼女は話しかけてこない。

 

 

オススメのメニューは「初恋オレ」。

ベリー系のシロップにもう一つ別のシロップが隠し味として入っている。

「甘酸っぱくてほろ苦い初恋のような味」と貼り出されたメニューに

書かれているこのコーヒーをいれる時、彼女は自分の初恋を思いだす。

 

 

「初恋は実ることのない恋なんですよね。

だから切なくて、甘酸っぱくて、ほろ苦い」

 

なるほど、初めての恋がみごと成就して、愛に変わり結婚に至る。

そういうケースもあるのだろう。けれども、その場合には

たぶん初恋という表現はあてはまらないだろう。

二番目の恋、三番目の恋というのがあるという前提のもとで、

叶わなかった初めての恋を人は初恋と呼ぶのだから。

 

 

このやり取りに刺激されたのか、県外から来たお客さんも

注文した初恋オレを味わいながら、自分たちの初恋を黄色い声で話し始めた。

 

 

ひばりのさえずり。

 

なぜひばり屋なのか尋ねてみると、

「ひばりは朝を告げる鳥なんです」という言葉が返ってきた。

 

辻さんはきっと、爽やかで心地よい朝が好きなのだろう。

 

「昼間の屋台をやりたい」

辻さんの中にはまず、“青空のもとでの屋台”があった。

 

次はどこでやるか・・・。

選んだのは沖縄だった。

 

「沖縄は外で過ごすのが気持ちいいいでしょ。

沖縄は風が気持ちよい土地だから」

 

それが、なぜ珈琲屋台を始めたのかの理由らしい。

 

 

ひばり屋がオープンした当時、スタンド型の、それも、

庭にウッドチェアが並べられたような珈琲屋は珍しい存在だった。

 

 

「コーヒーにまつわる“時”の魅力・・・。

香りだったり、色だったりの魅力もそうですけど、

コーヒーを飲む行為そのものが持ってる魅力ってありますよね。

コーヒーが苦手だった人にコーヒーと過ごす時間を

豊かだなってと感じてほしいし、この場所が

コーヒーを好きになるきっかけになってほしい。

だから、珈琲屋っぽくない珈琲屋にしたかったんです」

 

そういう彼女の思いは、いまでは十分すぎるくらい

ここを訪れる人たちに伝わっていると思う。

 

 

 

珈琲屋台ひばり屋 (移転先所在地です)

住所/那覇市牧志1‐19‐11
電話/090‐8355‐7883
時間/10時30分~19時
休日/不定休(悪天候など)
 

沖縄CLIPフォトライター 福田展也

 

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Information

那覇市牧志1‐19‐11