連載/島の恵み、島の味 その9 ンジャナ(苦菜)

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初回投稿日:2014.06.18
 最終更新日:2024.03.27

連載/島の恵み、島の味 その9 ンジャナ(苦菜)

ンジャナ

 

沖縄では「ヤギが食べる草なら何でも食べられるさ~」と言われるほど、

食べられる野草がたくさんあります。

なかでも、琉球王朝時代から風邪の予防薬として使われていたのが

「ンジャナ(和名:ホソワバダン 沖縄方言:ニガナ)」。

ビタミンA、ビタミンCのほかに、カルシウムやカリウムなどのミネラルが豊富。

風邪の予防や解熱作用があるといわれ、古くから薬草として親しまれています。

 

現在では「ニガナ」と呼ばれることが多いです。

因みに、本土の方はキク科のニガナを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、

そのニガナとは種類が違うようです。


 

沖縄では市場やスーパーで購入できる身近な食材です。

また、海岸沿いや砂場に自生するといわれ、海の近くや公園などに生えています。


 

さて、肝心の味についてですが。。。

この「ンジャナ」、とーっても苦いんです!

方言でも「ニガナ」と呼ばれるくらいですから。

 

お味噌汁に入れても、

炒め物にしても子どもたちは眉をひそめて食べてくれません。

比較的苦い野菜の好きな私でも、ちょっと敬遠しがち。

 

どうしたら食べてもらえるか、

食べ方を調べたり教わったりするうちに

とうとう出会えました、

苦くない食べ方!!

 

今日はようやく出会えた沖縄の家庭料理

「ンジャナのウサチ(ニガナの白和え)」をご紹介します。

 

【ンジャナのウサチ】

材料(4人分)

・ンジャナ(ニガナ) 5~10枚程度

・島豆腐       半丁

・塩         少々

・だし汁       大さじ1

・ピーナッツバター  大さじ1

・味噌        小さじ1

 

作り方

01 ンジャナはよく洗って細く千切りにして20分以上水にさらしておく。

(↑ここが苦みを抑えるポイント!)


 

02 水気を切った島豆腐をすり鉢にちぎりながら入れる。

03 その他の調味料を全て入れ、よく混ぜる。

04 和え衣が出来たら、水気をよく切ったンジャナを入れてよく混ぜる。


 

05 器に盛りつけたら完成です!


 

水に20分以上さらしておくだけで、ほどよい苦みになるので、

子どもたちも喜んで食べてくれます。

今回はピーナッツバターを使いましたが、

お好みでゴマペーストと黒糖を混ぜたりすると、

一味違った味わいが楽しめます。

慣れてきたら、水にさらす時間を減らして

本来の「ほとばしる苦味」を

是非体験してみてください!!

 

暑い夏も、涼しげなこのひと品で、

スタミナつけて夏を乗り切りましょう!

monobox(河野哲昌・こずえ)

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