無名の側の首里

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歴史文化

初回投稿日:2015.06.27
 最終更新日:2024.03.27

無名の側の首里

珍しくmy日常ネタを(あ、前置きが無駄に長いので、すっ飛ばして「本題■」からでも、どうぞ↓)。
 
フリーで仕事をしていると、基本的に活動の場は2つ。イン&アウト。事務所(という名の家)でのデスクワークと、それ以外は外での打ち合わせや取材など。で、今回は、特にアポなどのない日の前者、つまりインナーな日常のお話。
 
猫
 
パターンとしては、AM(特に起きた直後の朝)が一番ブレインがフレッシュなので、執筆や企画など創作的ワークに充てる(朝飯前ってヤツ)。11時頃適当にブランチし、午後再び作業。ブっ通しでやってると、さすがに15時くらいで集中力が切れるので、一旦作業を中断し、もぞもぞと動き出す。(買い物とか銀行とか)何か無理矢理にお出かけ。今日は何処へ、かな。しばし思案。でも、こんなの何年も続けていると、わざわざ行く場所をクリエイトするのが難しくもなってくる。
 
時に、仕事柄、新聞を読むのは当たり前なのだが、どうも家で新聞を読むのが苦手。てなことで、いつしか思い付き&実践しているのが、(“歩きスマホ”ならぬ)“歩き新聞”。read & walk。もうこれ、本気ですごい。情報がブリバリドタマに入ってくる。おまけに、一日分読み終えた頃には、余裕で6kmとか歩いてたりしてプチ運動。暑い日中は無理なので夕方くらいがベストってのも丁度良し。

 
それでも、家の周りをぐるぐる歩いていたら当然飽きるので、海を見に行きがてら…ってしたいんだけど、我が家は、@首里。沖縄本島中南部の、東西ではまさに中央に位置する場所で、西も東も、海まではちょうど片道5〜6kmくらいでさすがに往復は厳しい。そんなわけで、選ぶべきは、山。何となく山。
 
ここ、那覇の最北部、首里(もち世界遺産の『首里城』で有名だけど)エリアは、実はものすごく広くて、首里城や石畳などがある場所は限られた一地域。特に、県道82号の東側なんて、シャレオツカフェやドギマギ観光スポットはほぼ皆無で、ひたすら市街地でビジターが来る理由は1ナノミクロンも無い(ま、あえて言うなら、ゆいレールの延長が決まり、現在の終点「首里駅」の次に、2019年「石嶺駅」ができるってことくらい)。
 
つまり、県道82号の東側は、普通の庶民の生活感に包まれまくった、いわば“無名の側の”首里。そんなエリアが、確かに、そして実は広大に広がっているのだな。
 
とはいえ、やはりそこは、沖縄の山の手・首里。そもそも高地なので、見晴らしの良い高台、小高い丘、ちょっとした名称の付いた山がいくつかあり、いずれも東西数km先に海を見渡せたりして、頗る心地よい。
 
 
てなことで、前置きが無駄に長いけど、ここからが本題。そんな自分が、“歩き新聞”しまくりながら何となく目指す、おおよそ徒歩30分圏内の“myお気に入り”スポットベスト5くらいの丘や山を、こっそりご紹介。観光客の皆さんは、一生行かない行くわけない、そしてガイドブックには絶対に永遠に200%載らない載るわけない、ただただローカルな、レア(という名の地味)情報を、無駄におすそ分け。
 
 
●(首里辺りの丘や山)myベスト5
家から徒歩5分の「オリブ山」。首里石嶺四丁目辺り。程近いので気軽によく行く。与那原町(よなばるちょう)の「東浜(あがりはま)」の海岸線が、目と鼻の先に見える。あの辺りは、MICEの誘致が決まったので、数年後には景観が大きく変わってしまうだろう。

 
 
●myベスト4
徒歩3分、ここは家から一番近い、首里石嶺四丁目と浦添市経塚にまたがる高台。無名かと思いきや(市役所に問い合わせたところ)「フクヂ山」というそうだ。西海岸を見渡せる。北の浦添市側にはJICAがあったり、石嶺駅の隣となる「経塚駅」が少し先にできる予定。でも、墓地があるので、暗くなったら絶対近づかない。


 
 
●myベスト3
首里鳥堀町の「弁ヶ岳公園」。弁ヶ岳の海抜は165.7m。東屋は林に覆われ、山の下はほぼ見えない。でも、御願所(うがんしょ)の横、整備されてない道無き道を、どんどん登って行くと、ぱっと頂上が開ける。ここに出ると、東海岸から西海岸まで、パノラマで見渡せて圧巻。


 
 
●myベスト2
海抜138mの「琉球霊園」と、その敷地内にある高台の上。ここは厳密に言うと、南風原町(はえばるちょう)新川という地域で、首里汀良町(てらちょう)との境目。すぐ下辺りは貯水池や西原町のゴルフ場、少し先には南風原ジャスコなど本島中南部の東側を見渡せる。沖縄高速道路も通っているので、クルマで走ったことがある方は、こちらの看板を目にしたことがあるかも。


 
 
●myベスト1
一番のお気に入りは海抜約130m、首里赤平町の「虎瀬公園(とらせこうえん)」。通称“虎頭山(とぅらじやま)”。山頂に休憩所が設けられた庶民のゆんたく(おしゃべり)場。西海岸に沈みゆく夕陽をしっかりばっちり拝める。また、夜景も見事。通路もちゃんと整備されているので夜でも安心。首里駅から徒歩圏内な点も特筆。


 
 
一つ言えるのは、この辺りの見晴らしの良い高台は、大抵お墓が、、、お墓がなくとも、御嶽(うたき)や御願所(うがんじょ)がほぼ確実にあり、おいそれと近づきがたい。その意味でも、普段人影は1ナノミクロンも無い。だからこそ、read & walkな、“歩き新聞”には持って来いってわけ。
 
まあ他にも、我が家はちょうど浦添市や西原町との境目で、それらお隣町にも、高台が点在しているので、いずれ機会があったら(=他にどうしても書くネタが無かったら、今回みたいに)、また紹介したいと思う。いずれ。
 
あ、それと、(いるわけないと思うけど、もしも行ってみたいと思うレアな方は)林や草むらはハブに注意。念のため。マジで。
 
 
そんなこんな、ひたすら地味な、“無名の側の”首里。myお気に入りの丘や山の高い場所でひと休みすると、帰りは一層はりきってwalk & read、“歩き新聞”三昧。それが、my日常。
 
あ、もう15時半じゃん。電池切れたので、無理矢理お出かけ。今日は何処へ、かな。
 
 

沖縄CLIP編集部

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