今帰仁アグー料理が食べられる専門店”長堂屋”

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初回投稿日：2015.07.27
　最終更新日：2024.03.27

「今帰仁アグー」って知っていますか？　今帰仁アグー（なきじんあぐー）は、琉球在来種の遺伝子を頑なに守り続けている唯一の「豚」なんです！　沖縄県産の豚肉として人気が高いものに「アグー」がありますが、今帰仁アグーはアジア系の豚や猪のグループに入りDNAでも別の原種から成立しているため、アグーとは全く別ものになるそうです。そんな今帰仁アグーは、沖縄県北部に位置する今帰仁村（なきじんそん）の自然豊かな環境で育てられています。

せっかくなので、今帰仁アグーを育てている有限会社今帰仁アグーの養豚場へやってきました。本日、初対面の今帰仁アグー。

思ったよりも随分小ぶりでかわいい！　雄雌とも成豚で70kg～100kgほど、西洋豚の3分の1程度の大きさです。今帰仁アグーは成熟期が早く成長期が短いため、約3ヶ月ほどで母豚になれるのだそう。全身が黒い毛で覆われ、背中が大きく凹み、お腹が地面につきそうなほど垂れているのが特徴。温和な性格で、ぬた場で泥浴びをさせたり、のんびりと放牧をさせてストレスをためず、沖縄の島時間と環境に合わせて丁寧に飼育をしています。

農業生産法人（有）今帰仁アグーのイケメン高田さん。高田さんと比べてみると、今帰仁アグーがとても小ぶりなことがわかりますね。

その貴重な今帰仁アグーを美味しく頂くことができる、今帰仁アグー専門店を紹介します。

今帰仁村玉城（たましろ）の空、風、やんばるの森。そんな手つかずの自然の中にある”長堂屋”（ながどうや）。木の温もりある、どこか懐かしさと癒しを感じる空間で今帰仁アグー料理を頂くことができます。

木と赤瓦の三角屋根の家が目印、長堂屋本店

特に人気メニューは、”今帰仁アグーのしゃぶしゃぶ”。

写真は本ロース。長堂屋では、注文が入って、ブロック肉を一枚一枚スライスしながら盛りつけ！

今帰仁アグーは筋繊維が細く歯切れが良いのが特徴。また、脂肪融点（固体が溶ける時の温度）が低いため味が伝わりやすい上、脂質が体内に残らずとてもヘルシーなんだとか。さっとお湯をくぐらせ口へ運ぶと、上質な甘みが広がり美味いー！！　肉質は柔らかく、お肉の旨味はしっかりしつつさっぱりしていて臭みがありません。こ、これはいくらでも食べられそう（笑）お箸が止まりませんっ。

また、今帰仁アグーの美味しさを最大限に楽しんでほしいという想いから野菜、調味料にもこだわりが。今帰仁村を中心に、沖縄やんばる野菜を使用。やんばるのエネルギーが詰まった旬の野菜たちは格別。長堂屋の野菜を目当てにやってくる方がいるほど。お肉同様、モリモリたくさん食べられます。

調味料は化学調味料や添加物などを使わずすべて自家製。しゃぶしゃぶに使うポン酢はシークワーサー、薬味にはシークワーサーの皮と島とうがらしで作ったシンプルな味付け。今帰仁アグーの美味しさをさらに引き立てます。

他にも、今帰仁アグー豚の七輪焼き肉やハンバーグやパスタ、カレーなどメニューも豊富。島の恵みに終始、舌鼓。

今帰仁アグーの七輪焼き肉。夏の暑い時期にたまらなく食べたい。

そして、もっと多くの人に今帰仁アグーを知ってもらいたいという願いから、今帰仁アグーと旬のやんばる食材の両方を楽しめるお店として、那覇の中心部に位置するおもろまちに、長堂屋おもろまち別邸をオープン。

長堂屋おもろまち別邸

座席の個室。座席の他にテーブル席の個室もあります。

“長堂屋おもろまち別邸”は、料亭を想わせる高級感あふれる雰囲気。個室や仕切り席が多いので、プライベードでゆっくりと過ごしたい方や、パーティーにもおすすめです。

コース料理も豊富。お一人様にもうれしいコースもあるので気軽に訪れることもできます。

やんばる酒を中心に、沖縄のお酒泡盛なども多く取り揃えているので、こだわりの今帰仁アグー料理と一緒についついお酒が進む、そんな時間を楽しむこともできます。

豚肉なしでは語れないと言っても過言じゃないほど、沖縄料理に定着している豚肉。昔は、祭祀、ハレの日など儀礼行事にしか食べることができない大変貴重なものでした。食が西洋化する中で様々な形質の豚が出来ている今、今帰仁村で飼育する今帰仁アグーは、戦前に飼育されていた在来豚に大変近いと認められているのだそう。在来豚の特徴を大切に守り、そして色濃く残した今帰仁アグーの味を、ぜひ楽しんでください。きっと心から「来てよかったー」と思える味に出合えますよ。