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少人数でお越しください。映画のセットのような南城市知念のミニマムな「いろは食堂」。
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post : 2015.12.26 12:00

海沿いのドライブが楽しい南城市知念(なんじょうしちねん)から玉城(たまぐすく)へ抜ける国道331号線沿い。まるで映画のロケセットのように、ひっそりと味わい深い佇まいを見せる食堂があります。

三畳ほどの座敷にテーブルが2つ置かれた店内。正午をまわると、地元の人たちや常連さんですぐに席が埋まります。外回りの営業や作業着姿の男性がほとんど。飛び交う会話は、ほぼウチナーグチ(方言)という超ローカルな雰囲気。観光の合間に訪れるなら、だんだんと客足が減るお昼1時をまわったあたりが狙い目です。

メニューはご覧のとおり! “焼肉”“すき焼き”にもそそられますよね(笑)。

料理を注文して、ふと外を見ると散歩中の猫。のどかな昼下がりです。「あれはネ、うちの飼い猫ヨー。顔が少しでこぼこしてるでしょう? 毎年、ハブに噛まれてくるからサー」と、食堂のアンマー(お母さん)が教えてくれました。

小さな食堂の左半分は厨房。カゴに乗ったヘチマがとっても美味しそうだったので、“フーいため”と“ヘチマ”を注文。沖縄では昔からヘチマを食用としてきました。“ンブサー”といって炒め煮風にしていただくのがポピュラーです。

この場所でお店を出してからは、かれこれ20年以上。その前は、同じ南城市内の別の場所で食堂を営んでいたそう。とても80代とは思えない手際の良さで注文をこなしていきます。

定食には、地元で穫れた葉野菜が入ったお味噌汁とごはん、そしてこちらも野菜たっぷりの自家製お漬け物がつきます。

メニューにあった“ヘチマ”とは、炒め煮風にした“ナーベーラーンブサー”のこと。島豆腐と卵も入っていて、「みんな、ごはんにのせて食べてるヨー」とのこと。

車麩(フー)を溶き卵でからめ、野菜と炒めた“フーいため”には、豚肉もごろごろ。チャンプルー(炒め物)といえばポークやツナが入っているのが今では当たり前ですが、昔は豚肉を入れるのが一般的でした。

「野菜はだいたいこの辺のもので足りるサー。豆腐も、すぐそこで作っているものだから上等ヨー」

アンマーの“てぃーあんだ(=手間ひま愛情の意)”がたっぷりつまった、昔ながらの家庭の味。いろは食堂に流れる島時間は、午後1時すぎあたりから饒舌です。
いろは食堂
住所/沖縄県南城市知念字知念936
営業時間/11:30~14;30頃
定休日/日曜
沖縄CLIPフォトライター 鶴田尚子
Information
沖縄県南城市知念字知念936