沖縄観光情報:予約客でほぼ完売。ガイドブックにも載らない小さな名店『琉球麺茉家(まつや)』

予約客でほぼ完売。ガイドブックにも載らない小さな名店『琉球麺 茉家(まつや)』

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post : 2016.03.23 21:00

※この店舗は現在移転に向けて休業中です。但し店舗情報の正確性については、沖縄CLIPが保証できるものではありません。ご利用の際は必ず事前にお電話等でご確認ください。
 
 
“沖縄そばは県民食”、“ウチナーンチュのソウルフード”なんて言い方もされるほど、今や全国区の味となったローカルフードですが、実は、“そんなに好きじゃない”“苦手”という方もいらっしゃるのでは? そんな方にこそ、くぐっていただきたいのがこちらの暖簾! 西原町幸地(にしはらちょうこうち)に店を構える『琉球麺 茉家(まつや)』です。

 
テーブル席2つとカウンターだけの店内。厨房とフロアをたった一人で切り盛りするのは店主の本村貞彦(もとむら・さだひこ)さん。県内の沖縄そば店で修行、その店の味を確立させ、有名店にまで押し上げたた立役者の一人でしたが、独立。その後、南風原(はえばる)町で開店した自身の店、初代『茉家』も7年に渡り人気を博しましたが惜しまれながら閉店。2014年に、心機一転、この地で再開を果たしました。「便利すぎる現代の食生活ばかり続けていると体調不良になるという実体験から、今は『命と健康は食から』の思いで、そばを提供させていただいています」と本村さん。

 
生麺とスープに徹底的にこだわった茉家のそばは、お肉や薬味は別添えで運ばれてきます。「スープと生麺で勝負しています。双方の風味、食感、喉越しを味わいながらまずは何も足さずお召し上がり下さい」と店主の熱い思いを綴ったメニューの言葉通りまず、スープを啜り、麺を口の中へ。スープの出汁は、厳選した県産ブランド豚や鶏ガラ・鰹・昆布などを別々に極弱火でじっくり一日以上煮だしたもの。味の決め手となる塩も、ギネスに認定されたミネラル豊富な命の塩“ぬちまーす”を使用。完成したスープは、さらに冷蔵・冷凍庫で寝かせ熟成させるという手間ひまのかけようです。豚肉の調理にも圧力鍋は一切使わず、時間をかけて仕上げているそう。麺は、県内の沖縄そば店では数少ない生麺を提供。かん水の量も通常の半分以下に抑えた、体にやさしいオリジナルの琉球麺です。滋味深いという言葉にはおさまりきらない、おいしい滋養をいただいた気分です。

 
茉家いち押しの「八重山そば」800円は、本村さんが生まれ育った石垣島の川平(かびら)で、ふかみち食堂を営んでいた祖母の味を継承したもの。八重山そば特有の丸麺を生かしたオリジナルのそばには、石垣から取り寄せられるカマボコと豚肉を短冊状に煮込んだものが添えられます。もちろん、最初のひと口はスープと麺だけで! お肉などはあくまでお口直しの感覚でどうぞとのことですよ。

 
さらに、八重山そばには、石垣島産の島胡椒から作った自家製ピパーツをひとふり! 個性的な香りがお口の中にひろがります。

 
お店の片隅に大事にかざられた、食堂の前に立つおばあちゃんと本村さん親子の古い写真。「僕の味覚の根底にあるのは、このばあちゃんの味と石垣島での子供の頃の暮らしです。ばあちゃんは、出汁は必ず一種類づつ別々に取るんです、それもとろ火でコトコト。そして、食堂を閉めて帰る時に、鍋に布団を着せて翌日まで寝かせておくんです」。沖縄には、“すばや、だしくぇーむん”=“そばは、出汁をいただくもの”という言葉がありますが、それを思い出させてくれるエピソードです。
 
「石垣島の田舎で育ったんで、おやつといえば自然の中にあったんです。お腹がすいたら海に潜ってシャコ貝やウニを穫って食べる。畑から芋を掘って食べるという具合に。そんな自然食で育ったんで、添加物や人工的なものがたくさん入ったものを食べると体がすぐ反応しちゃうんです」。本村さんの繊細な味覚を形成した八重山の人と自然こそ、茉家の“出汁”の素になっているのですね。

 
こちらは、数量限定で登場する「琉球薫り御膳」1,600円。丸ごと一本の炙りソーキ(スペアリブ)に、月桃(げっとう)の葉で包んだ“薫りジューシー(炊き込み御飯)”、甘く柔らかな三枚肉(皮つき豚バラ肉)がセットになっています。

 
見よ! この照りとボリューム。じっくり煮込んだあと、炙ることで余計な脂分を落とした、ジューシーで香ばしい炙りソーキ。山葵をつけてそのままがぶりつくもよし。麺とスープとのマリアージュを楽しむもよし!です。

 
葉を開いた時、口元に運んだ時、やさしい月桃の薫りに包まれるだジューシーも絶品です。

 
仕入れに限度のある厳選された食材を用い、手間ひまかけて仕込む。その上、一人でお店を切り盛りしているため、一日に出せるそばにも限りがあり、売り切れ次第お店は終了。「生麺は注文を受けてから麺を茹で上げるので、一番おいしい状態でお出しできるよう時間との勝負。小さい店ですがお客様で混んだ時、もう厨房では一人で必死にもがいていますよ(笑)」。壁に掛けられた八重山の伝統芸能アンガマのお面がにっこり微笑んで見守ってくれているようです。照れ笑いの本村さんのアンガマ・スマイルも素敵です。
 
 
住宅街の路地の奥にある小さな茉家。常連さんを大切にする店のため、ガイドブックに載ることもなければ、今は大々的にメディアに露出することもありません。沖縄観光には欠かせない“食”を通じて貢献できるならと、今回特別に沖縄CLIPへ登場いただきました。「うちのそばを食べて、“沖縄そばへの既成概念が変わった”“今まで食べていた沖縄そばは何だったんだろう”とお客様におっしゃっていただいた時はうれしかったですね」と本村さん。“麺喰い”な方にこそ訪ねていただきたい小さな名店「茉家」へは、できれば予約をして行かれることをおすすめします。お取り寄せできる全国発送もしているそうですよ。
 
 
琉球麺 茉家(まつや)
住所/沖縄県西原町字幸地62-4
電話/098-946-9891
営業時間/11:00〜15:00(なくなり次第終了)
定休日/水曜
HP/https://www.facebook.com/Ryukyumenmatsuya
 
沖縄CLIPフォトライター 鶴田尚子
 
 
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Information

沖縄県西原町字幸地62-4