隠し味は母の味。ふんわり、しっとりシフォンケーキ♪ 八重瀬町の『菊みそ加工所 夢工房』

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初回投稿日:2016.06.01
 最終更新日:2024.03.27

隠し味は母の味。ふんわり、しっとりシフォンケーキ♪ 八重瀬町の『菊みそ加工所 夢工房』

シフォンケーキ

シフォンケーキには人一倍の思い入れがあり、自分の理想に近い食感、甘さ、口どけのシフォンケーキを探していました。


菊みそ加工所 夢工房

菊みそ加工所 夢工房の店内
 
そんな時に出合ったのが、沖縄県南部の八重瀬町(やえせちょう)にお店を構える『菊みそ加工所 夢工房』です。オープン直後から地元の方々が入れ替わり立ち代わり出入りし、いつも賑わっているこちらは、元々はケーキ屋さんではなくお味噌屋さんでした。


麹から手作りする天然醸造味噌

「昭和62年創業の味噌屋を母から受け継ぎました。今はケーキ屋さんですけど、麹から手作りする天然醸造味噌は今でも作っているんですよ。多くの人たちから親しまれた母の味噌を後世にも残していきたいので」と話してくれたのは、店主の平安名 陽子(へんな ようこ)さん。


お店を受け継いだ陽子さん
2016年5月1日から定休日が変わり、定休日は毎月2日と第3日曜日になりました。

「実は私が目指しているのはケーキ屋さんではなくて、“味噌屋が作るシフォンケーキ”なんです。人間の体に本来必要なものを作っていきたいという思いがあるので、スイーツを作るにしても紅いもやオクラ、シークヮーサーなど、昔から沖縄で親しまれてきた食材を使っています」

平成17年(2005年)にお店を受け継いだ陽子さん。旦那様がパティシエだったことから、隠し味に味噌を加えた“味噌シフォンケーキ”が誕生しました。


味噌シフォンケーキの出来上がり
 
現在お店のスイーツ作りを任されているのは、陽子さんの息子さんで平安名 常滝(へんな つねよし)さん。1日100台以上のシフォンケーキを作り(店内に並ぶシフォンケーキ以外のケーキやクッキーも!)、完売する日も珍しくないと言います。


シフォンケーキの型

この大量の数をひとりで仕上げていくタフな精神力は、ホテル「ルネッサンスリゾートオキナワ」で長年腕を磨いてきた常滝さんだから出来ることなのでしょう。


シフォンケーキ
仕入れ値が上がったため、現在は価格が変わっています。マーブルチョコシフォンと季節限定のシフォンケーキは1,480円(税込み)、それ以外のシフォンケーキは1,380円です(2016年5月時点)。
「みそシフォンケーキ」は驚くほどふんわり、そしてしっとり。スイーツの甘さに味噌の香ばしさとコクがプラスされていて、味に深みが感じられました。ほのかな塩気が後を引き、2カットはペロリといただけてしまう美味しさです。

季節によってラインナップは変わりますが、定番のみそシフォンケーキの他には島バナナや、かぼちゃ、カーブチー、シークヮーサー、黒糖、オクラなど沖縄の食材を使ったシフォンケーキが並びます。「地元だけでなく沖縄全体の“ゆいまーる”(沖縄の言葉で結びつき・助け合い)を大切にしたいので、この地域で採れるも のだけではなく、良いものがあれば北部の食材も使います」と陽子さん。


シフォンケーキ

食品添加物にとても厳しいお母様に育てられたため、出来る限り添加物は使いたくないと言います。「子どもの頃、色の付いた炭酸飲料は絶対に飲ませてもらえませんでした。その時は飲めないことに対して悔しい思いはありましたが、今は母に感謝しています。子どもは何が身体に悪いかなんて分かりませんから。なので、うちで扱う商品も可能な限り添加物は使いません。」

こちらのシフォンケーキの評判はあっという間に口コミで広がり、現在では八重瀬町の名産品に。そしてなんと“都内1000人の女性が選ぶスイーツ100選”に選ばれたこともあるそうです! 一度食べるとリピーターになる人が多いというのも納得です。


さとうきび畑

のどかな八重瀬町を散策する際には『菊みそ加工所 夢工房』をコースに入れるのをお忘れなく♪
 

菊みそ加工所 夢工房

HP /
https://www.kikumiso.jp/
Instagram /
https://www.instagram.com/yumekoubou_1987/
住所 /
沖縄県島尻郡八重瀬町当銘254
電話 /
098-998-0219
営業時間 /
10:00~18:00

舘 幸子(たち さちこ)

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