連載/島の恵み、島の味 その4 津堅にんじん
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post : 2014.03.19 12:00
うるま市平敷屋(へしきや)港から船で30分ほどに位置する津堅島。
一面に広がるにんじん畑が「キャロットアイランド」と呼ばれる所以です。
毎年2月中旬から5月頃までが収穫期とされ、島の人たちが協力して収穫をします。
保育園児や小学生たちも農業体験として、船に乗ってにんじんの収穫に訪れます。
今回訪れたにんじん畑は農業生産法人合同会社萌芽(ほうが)の畑。
海に囲まれた環境を活かし、土壌作りにこだわり続けて出来た
無農薬、無化学肥料の津堅にんじん。
ミネラル豊富で糖度が高く、やわらかくてみずみずしいのが特徴。
生ではもちろんのこと、沖縄では、細く千切りにする「シリシリー」と呼ばれる切り方で使われます。
豚肉と炒めたり、島どうふと和えたりするのが定番です。
掘り起こすために土を軟らかくしてにんじんを抜く人、
抜いてからにんじんを痛まないように
ナイフで葉を落とす人と効率よく作業が行われていきます。
オレンジ色のみずみずしい獲れたてのにんじんは、収穫後すぐに葉を落とします。
卸先では、均一のサイズを求められ、大きすぎたり小さすぎるものなど規格外は出荷できません。
規格外のにんじんを使って、なにか商品が出来ないものかと
試行錯誤を続けた萌芽が作り出した商品「津堅にんじんパウダー」。
水に溶かしてジュースにしたり、炊飯時にパウダーや洋風だしをいれて炊いたり、
パンやお菓子作りに重宝されています。
そんな生産者の想いは地域でさらに広がり、いろいろなアイディアを出し合って
新たなスイーツが誕生しました。
「津堅にんじんロール」
photo by 山崎均
「津堅にんじんロール」B.B.R.
うるま市大田にある、フレンチレストランB.B.Rの
パティシエが作ったにんじんロールは甘酸っぱいにんじんソースが、
きめ細やかな生地と生クリームを調和させ、気品溢れる味わいを堪能できます。
photo by 山崎 均
「津堅にんじんロール」プティ・フール
うるま市の老舗プティ・フールの津堅にんじんロールは、
もち粉の中にパウダーを練り込み、少しもっちりとした食感の生地に、
津堅にんじんの風味をパウダーで活かしたカスタードクリーム。
アクセントには、なんとにんじん餡が!
まるでにんじんの好きなうさぎのいるお月さまのようです。
リユースというテーマで、包材には風呂敷を利用。
津堅にんじんロールを食べ終えたあとも、
にんじん色した風呂敷を使うことで、少しでも多くの人たちの目に触れるように工夫されました。
photo by 山崎均
うるま市の愛されるスイーツ「津堅にんじんロール」は
市内店舗で食べることができ、お土産にも最適。
店舗によって異なる味わいを楽しむことも出来ます。
少しずつ津堅にんじんロールの輪が広がっていったら素敵ですね。
津堅にんじんロール
取扱店舗
【Restaurant B.B.R.】
住所/沖縄県うるま市大田305番地
電話/098-973-1234
【プティ・フール】
石川店
住所/沖縄県うるま市石川東山1-22-20
電話/098-965-4702
安慶名店
住所/沖縄県うるま市安慶名126-3-1F
電話/098-972-3575
江洲店
住所/沖縄県うるま市字江洲542-9
電話/098-973-5784
※風呂敷は数量限定のためなくなり次第終了となります。
沖縄CLIPフォトライター monobox
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