沖縄観光情報:古きよき沖縄を音にのせて、今に伝える津波三線店(うるま市)【PR】

古きよき沖縄を音にのせて、今に伝える津波三線店(うるま市)【PR】

post : 2022.01.31 15:00

店主の津波清一さん

古典、舞踊、民謡からエイサーまで、琉球伝統芸能になくてはならない楽器や衣装、小道具たち。以前は手作りしているお店ばかりでしたが、最近では、どんどん少なくなってきています。そんななか、昔ながらのスタイルで手作りを続けているのが「津波三線店」です。

三線

商品構成は、本革の三線から昔懐かしの缶カラ三線まで、そして伝統芸能で使う太鼓からエイサーで使うパーランクーまで、衣装も舞踊で使うものからエイサーや稽古で使うものまでと、幅広いのが魅力です。

三線の製作

そして、津波三線店の定番的な既製品だけでなく、お客さんの要望をもとにしたオーダーメイドにも対応しています。また、習い始めたばかりの初心者や、予算が限られている人のために、価格が手頃な外国産も取り扱っています。

三線の製作

さて、津波三線店が開業したのは今から70年以上も前の1950年のことでした。当時はまだ、焼け野原になった沖縄戦からの、復興のまっただなか。当時、地元で琉球舞踊や沖縄芝居の役者をしていたという津波清吉さんが初代の店主でした。昔の沖縄では、生活に必要なものは何でも自分で作ってしまう人が多くいましたが、清吉さんの場合は、それが三線や小道具だったそうです。

店主の津波清一さん

そして、今、店主を務めているのは二代目の津波清一さん。28歳の頃にお父さんから事業を引き継いで30年以上になります。

三線の製作

「僕自身は民謡やエイサーを子どもの頃からやってきたわけではないんですが、お店は小さい頃から手伝ってきましたね。そして、20歳を過ぎてから家業を継ぐことを考え始めました」。

三線の製作

ものを作ることが小さい時から好きだったと言う清一さん。「仕入れられるものは仕入れる。ないものは作ればいい」と、お店の経営はもちろんですが、三線や伝統芸の小道具の製作、そして、三線の修理まで何から何まで担当しているそうです。

カンカラ三線

そういう清一さんを支えるのは、先代の三女の津波弘子さんや孫の津波千明さん、そして職人の又吉昌市さんたちです。弘子さんが担当するのは衣装です。

津波三線店の店内

元々は名前の通り三線屋さんだったこのお店には、しだいに「舞台で使う着物がほしい」、「着物に合う小物がほしい」という要望が増えてきました。そして、縫製の技術を持っていた弘子さんにお役が回ってきたそうです。

布

孫の千明さんはお店の切り盛りと、オンラインショップ「つは琉球店」(https://34ten.com/)の店長を担当しています。又吉昌市さんは清一さんから声をかけられて料理の世界からこの世界に移ってきたそうです。担当しているのは三線と太鼓づくり。技術を磨くだけでなく、お客さん立場からのものづくりを目指しています。

太鼓

最近は内地(県外)からの注文が増えているそうですが、県内の集落からの注文は絶えることがないそうです。「石を投げれば当たるくらい舞踊研究所があった昔に比べれば減ってはきていますが、沖縄は芸能の底辺が広いですからね」と、清一さんが語るように、沖縄ブームには浮き沈みがあるとはいえ、沖縄県内では今もなお伝統芸能が盛んです。

各地の青年会がエイサーに取り組んでいますし、豊年祭などが地域ごとに行われ、地域にそれぞれの伝統芸能が継承されています。そして、地域の芸能は集落ごとに特徴があるため、特注で対応しなくてはならいないのだそうです。

三線の型

「仕入れられるものは仕入れればいい。ないものは作ればいい」。きめ細やかな対応がきらりと光る津波三線店。取材の後に沖縄名物「塩せんべい」と缶入りのお茶を持たせてくれるところにも、沖縄らしいおもてなしの心づくしを感じました。


津波三線店
住所/沖縄県うるま市平良川184-1
電話/098-973-3997
営業時間/11:00〜19:00
定休日/日曜日
Webサイト/http://34ten.com


沖縄CLIPフォトライター 福田展也

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Information

沖縄県うるま市平良川184-1