沖縄観光情報:牧志公設市場にある2.5坪のスペシャリティ・コーヒー専門店「THECOFFEESTAND」

牧志公設市場にある2.5坪のスペシャリティ・コーヒー専門店「THE COFFEE STAND」

post : 2014.05.11 12:00

 

行事ごとに食材を買い求め

旧暦文化が色濃く残る沖縄の台所であり、

地元の人がごった返す牧志公設市場。

 

市場では年々観光客も増え、那覇市の調べでは

年間90万人が訪れているという。

 

そんな沖縄の文化と観光客が交差する市場に

2.5坪のスペシャリティ・コーヒー専門店

「THE COFFEE STAND」があります。


 

牧志公設市場の出入り口から見た店舗の様子。

 

この場所で撮影している間に市場のおばぁが、

「コーヒー何杯飲んだか? 宣伝よろしくね」と

気軽に声をかけてくれます。

 

オーナーの上原司さんに話を聞くと、

市場の人は、オープン前はコーヒー専門店なんて儲からないと

辛口だったが、オープンしてしまえば、今度はおせっかいなぐらい

応援してくれるのだとか。

 

沖縄では、まだスペシャリティ・コーヒー専門店は珍しい存在。

それも市場の中の2.5坪のスペースなのがおもしろい。


 

スペシャリティ・コーヒーとはワインのように

国際品評会に評価されて選ばれたコーヒー豆のこと。

 

豆にこだわる上原さんは、生豆の段階から厳しく選別していて

12パターンの汚れ、ゴミを取り除いています。


 

豆、焙煎、抽出のコーヒーを淹れる工程も

独特の哲学があり、興味深い話が続きます。

 

焙煎は熱なので化学、抽出は豆を湯がく物理、

この化学と物理の感覚が好きなのだとか。


 

実験の末、たどり着いたのが、エアロプレスによる抽出。

エアロプレスは、北欧のコーヒー文化から世界中に広がった器具。

 

エチオピア、ケニアなどの

スペシャリティ・コーヒーの豆の良さを忠実に

引き出すことができるそうです。


 

豆を蒸らし、ゆっくり混ぜたあとにしっかりとプレス。

最近では浅煎りブレンドのフルーティで酸味のある味が評価されるなか、

あえて深煎りのコーヒーにしています。

 

コップに付いている紙には、

豆の解説がついているから、とても親切。


 

今後は、黒糖といっしょにコーヒーを出して行く予定だとか。

 

「八島黒糖という沖縄の八つの島で作られている黒糖シリーズがありまして。

それぞれの国で豆の味が違うように、島によって黒糖の味も微妙に違うんですよ。

それがまた楽しくて。組み合わせて出してみようと思ってます」

と開発中の商品についても教えてくれました。

 

市場という場所柄、となりに座った見知らぬ観光客同士が

情報を交換し合っているのも日常の光景。

そんな光景が見られるのは、市場の空気感が

人をやさしくしているからかもしれない。

 

旅先の2.5坪のコミュニケーションを

楽しんでみてくださいね。

 

 

 

THE COFFEE STAND

住所/沖縄県那覇市松尾2-11-11 104号

営業時間/10時~19時

電話/080-3999-0145

定休日/無休

http://thecoffeestand.ti-da.net

 

沖縄CLIPフォトライター 宮島 修

 

まだまだ知られていないあなただけが知る沖縄の魅力を是非教えてください。沖縄の旅行情報のご投稿はこちらから。

Information

沖縄県那覇市松尾2-11-11