読谷村「海の種」のさんご畑へ、幻想的なサンゴの産卵を見に行こう。
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post : 2014.05.28 12:00
サンゴの産卵は毎年桜前線のように南の宮古・八重山諸島から北上してくる。
同じ種類のサンゴが、同じ日の、同じ時間帯に一斉にピンクの卵を産む姿は
わずか1時間ほどの短い時間でしか見る事が出来ないが、
とても幻想的で美しく、生命の神秘を感じさせる。
そんな光景を海に潜らずとも、沖縄県読谷村(よみたんそん)、
Gala青い海の敷地内にあるさんご畑で観察することができる。
このさんご畑は映画「てぃだかんかん」のモデルにもなった、
金城浩二さんが作った、 サンゴの移植放流を行う、世界でも珍しい施設だ。
近年激減してしまった珊瑚の海を再生する為に、
陸上にサンゴの養殖施設「さんご畑」をつくり、
施設前の海に養殖したサンゴを移植している。
施設は全てスタッフと、ボランティアの方々 の手づくりだ。
施設内の巨大な池ではサンゴ豊かな海の中を再現しており、
それを一般の来場者に気軽に見てもらう事で
海におけるサンゴの大切さを感じ、理解を深めてもらう。
地下海水をくみ上げて水温をできるだけ一定に保ちながら、
忠実に海の生態系を再現できるよう努力しているので
一般的な水族館では見る事ができないような、
サンゴの中で泳ぐ魚のリアルな生活を覗く事もできる。
サンゴは、小さい魚の隠れ家のような役割や、カニやエビに食糧を供給する役割もある。
海の生物の25%がサンゴ礁に依存していると言われるが、
サンゴは浅瀬でしか生きられない為、 もともと海の0.2%ほどの面積にしか生息できない。
いかに海の生態系においてサンゴが貴重であるかということがわかるだろう。
しかしそんなサンゴが沖縄では、30年前と比べるとなんと8割~9割ほども
死滅してしまったと言われている。
サンゴの減少は、長い目で見ると、漁獲量にも影響してくるだろうと考えられる。
読谷に施設ができてから、この施設では6万5千本以上の珊瑚を海に移植したが
昨年の海水温の上昇で多くのサンゴがダメージを受けてしまったりと、日進月歩だ。
サンゴの産卵鑑賞会はそんな海にとって非常に重要なサンゴの産卵を
子どもでも懐中電灯ひとつで見る事の出来る、1年にたった1度のチャンスだ。
(実際にサンゴの産卵を観察できる池)
今年はおおよそ6月1週目〜2週目くらいになりそうとのこと。
けれど実際の産卵のタイミングは早くても前日か、
当日の1時間くらい前にならないとわからないこともあるので
ぜひ頻繁に公式のFacebookページをチェックしてほしい。
https://www.facebook.com/sangobatake
時間は午後7:00~10:00のくらいの間とのことで、観察会は入場無料。
懐中電灯は各自持参。
静かにさんご畑の池がピンクに染まっていく幻想的な光景を見ながら、
沖縄の豊かな海に対する理解を深めてほしい。
Seaseed
有限会社 海の種
住所/沖縄県読谷村字高志保915
電話/098-982-9988
FAX/098-958-7900
facebook/https://www.facebook.com/sangobatake
沖縄CLIPフォトライター Sandy
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