紅型×ミシンをテーマに制作する姉妹ユニット「カタチキ」
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post : 2014.07.04 12:00
昔ながらの町なみが楽しめる那覇市首里。
モノレール儀保駅から歩いて5分ほど、
こんなところにお店があるの?というくらい
静かな住宅地の中にある紅型屋さん。
「カタチキ」は姉の﨑枝由美子(さきえだゆみこ/写真左)さんが紅型担当、
妹の當真裕子(とうまゆうこ/写真右)さんが
デザインと縫製を担当する姉妹ユニットです。
沖縄県立芸術大学で染色を学んだ由美子さんは、
染織会社に勤めたのち、紅型作家藤村玲子(ふじむられいこ)氏に師事。
裕子さんは沖縄県立那覇工業高校服飾デザイン科を卒業後に上京。
東京にてアパレル業界で活躍しますが、
東日本大震災をきっかけに沖縄へ帰省。
自分の作品をいかせる人材をさがしていた由美子さんと、
「沖縄で新しいことを始めたい」と考えていた裕子さん。
この仕事に将来性を見出したふたりは、
2012年9月、伝統工芸の紅型とミシンをテーマとした
姉妹ユニット「カタチキ」をスタートしました。
カタチキでは、紅型の伝統技法をふまえて図案をつくり、
作成から縫製まですべて手作業で進められていきます。
お互いの専門分野に集中できるからこそ生まれる
クオリティの高さはお見事!
「ふだんの暮らしのなかで受け継がれていく
伝統工芸でありたい」と願う
ふたりの想いがこめられた小物たち。
沖縄産のオクラ繊維を紙糸と綿に織り上げた
肌触りと通気性の良い天然繊維や、発色の美しい絹。
使うほどに味わいの出てくる麻など。
素材選びにもこだわりがあります。
カタチキの染めは、落ち着いたシックなトーンに
コントラストの高い配色で、
地味にならない絶妙なバランスが良いですね。
紅型の行程で使われる道具も昔ながらのもの。
戦後、焼け野原となった首里の街で工具を失った職人たちは、
落ちていた薬莢(やっきょう)を改良して使ったそうです。
由美子さんは、先人のたくましさと
伝統工芸を絶やしてはならないという姿勢に敬意をこめて、
今でもこの道具を使用しています。
由美子さんが心を込めて染め上げた布を、
カタチにしていく裕子さん。
伝統を継承しながら、新しい素材に
今にあった使い途をプラスすることで、
ここにしかない作品が生まれていきます。
沖縄の方言で「紅型」を意味する「カタチキ」。
紅型を通して、沖縄の自然や
人々の何気ない生活に興味をもってもらいたい
と語る姉妹の手がける作品の数々。
その人柄も、古い家屋を改築した店舗も
とてもすてきなので、
沖縄に来たらぜひのぞいてみてくださいね。
カタチキでは定期的にワークショップを開催しています。
こちらは前回参加した生徒さんの作品。
紅型には、型紙を用いて染める方法と、糊(のり)をフリーハンドで描く
筒描き(つつがき)の二通りの制作方法があり、
7月に行われるワークショップでは、筒書きを用いて
手ぬぐい(またはストール)の制作を体験することができます。
完成した手ぬぐいは、こんな風にターバンとして使っても可愛いですね。
道具の使い方や染色技法だけでなく、
紅型の歴史も交えて進めていくワークショップなので、
初めての方でも楽しめます。
もちろん観光でいらした方もOK。
※ 仕上がった作品は色止め加工後に郵送となるので、
当日持ち帰りはできません。
糊を準備するのに時間がかかるので、
2日前までに予約が必要です。
定員が各5名なので、興味のある方は
早めに問い合わせてみて下さいね!
場所/沖縄県那覇市首里儀保町2-4
日時/7月19日(土)、7月21日(月)
時間/14:00~(約2時間程度)
定員/5名
用意するもの/エプロン(汚れ防止の為)
料金/ストール(天然繊維)8500円、てぬぐい 3000円
柄/2種類から選択(島バナナorハイビスカスと蝶々)
駐車場/あり (台数に限りあり)
予約方法
電話またはメールにて受付 → info@katachiki.com
カタチキ「紅型×ミシン」
住所/沖縄県那覇市首里儀保町2-4
電話/098-911-8604
営業時間/木〜土曜日(10:00〜16:00)
※月~水は染色工房にいるため、訪問の際はご連絡ください。
定休日/日曜日・祝日
駐車場/あり
facebook/カタチキ「紅型×ミシン」
Instagram/KATACHIKI
http://instagram.com/katachiki
沖縄CLIPフォトライター 中尾たかの
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