沖縄観光情報:琉球王国の歴史と文化にふれる世界遺産「首里城」

琉球王国の歴史と文化にふれる世界遺産「首里城」

post : 2014.08.05 21:00

創建年は不明だが、14世紀末頃に建てられたといわれる首里城は、

約450年続いた琉球王国の象徴。

政治や経済、文化の中心地であり、国王とその家族が住む「王宮」として使われていました。

 

過去に4度も焼失していて、現在のものは

1945年の沖縄戦で全焼後、1992年に復元されたもの。

2000年には世界遺産に登録され、沖縄の歴史を知るうえで

欠かせない名所として広く知られています。


 

正殿まではいくつもの門を通りますが、

いちばん初めに目にするのが

2000円札に描かれている「守礼門(しゅれいもん)」。

 

赤瓦屋根の美しい門の前で『記念写真をぱちり』は、首里城観光の王道コースです。


 

守礼門を過ぎて左手にあるのが「園比屋武御獄石門(そのひゃんうたきいしもん)」。

実はこちらも世界遺産。王の外出時に安全祈願をした礼拝所です。


 

続いて見えてくるのが首里城の正門、「歓会門(かんかいもん)」。

ここから先が城内となり、中に入ると石造りの高い城壁に囲まれます。


 

城内には当時の役人の衣装を来たスタッフがあちこちに。

役職の位によって帽子や帯の色が違いますよ。


 

次に見えてくるのは「瑞泉門(ずいせんもん)」。

瑞泉とは『立派な、めでたい泉』を意味し、門の前にある湧き水、

「龍樋(りゅうひ)」にちなんでつけられた名前です。


 

こちらが龍樋。龍頭から出る水は瑞泉ともいわれ、

王宮の飲料水として使われていました。



 

その後、「漏刻門(ろうこくもん)」、「広福門(こうふくもん)」と続き、

「奉神門(ほうしんもん)」をくぐるとようやく正殿へ。

正殿までは、はじめの守礼門から数えて

実に6つの門をくぐることになります。多い!

ちなみに奉神門より先は有料エリアです。

 

奉神門前の無料エリアである、「下之御庭(しちゃぬうなー)」の系図座・用物座では、

毎週水・金・土・日と祝日の1日3回、

優美な琉球舞踊を見ることも。


首里城

 

奉神門をくぐったその先にあるのは、鮮やかな朱色に彩られた正殿。

二層三階建てで、中国と日本の文化を融合した独特の建築様式が見ものです。

 

 

王の象徴として用いられた龍や、獅子の彫刻が至るところにほどこされており、

 

 

正面左右に配された龍の柱を含め、正殿には室内外に33体の龍がいます。

小さいものから大きいものまで、龍を探すのも楽しみのひとつですよ。

 

 

正殿に向かって右側の「南殿」から中に入ることができ、

琉球王国時代の美術工芸品の展示や、王の執務室として使われた「書院」、

王子の控所であった「鎖之間(さすのま)」を見ることができます。

そのまま絢爛豪華な「正殿」へと続くので、ぜひ足を運んでみて下さいね。

 

正殿に向かって左側は、政務の中枢機関として使われていた「北殿」。

現在は展示コーナーやミュージアムショップ、展望広場があります。

 

 

ほかにも城郭内には、神聖な聖地とされた祭祀空間、「京の内」や、

西側に作られた標高130mの展望台「西(いり)のアザナ」など、見どころがたっぷり。

 

スタンプラリーもあるので、子どもも楽しくまわれます。

城内は坂道や石畳が多いので、歩きやすい靴が便利ですよ。

 

 

 

日没後はライトアップされて幻想的な姿になり、また違った風情が。

夜景も美しく、夜の首里城もオツなもの。

 

 

また、首里城周辺には、水の女神をまつった「弁財天堂(べざいてんどう)」や、

世界遺産の「玉陵(たまうどぅん)」、

16世紀の姿そのままが残る「金城町の石畳道」などもあり、

少し足をのばしてぐるりと散策するのもおすすめです。

 

日本の城とはまるで違う趣をもつ首里城。

いにしえの王国に思いを馳せながら、

栄華を極めた琉球の文化を存分に堪能して下さいね。

 

 

首里城

住所/沖縄県那覇市首里金城町1‐2

電話/098‐886‐2020

開園/無料区域8時~19時30分

   (7~9月は20時30分まで、12~3月は18時30分まで)

開館/有料区域8時30分~19時

   (7~9月は20時まで、12~3月は18時まで)

休園/7月の第1水曜とその翌日

入館料/820円(高校生620円、小中学生310円、6歳未満無料)

HP/http://oki-park.jp/shurijo/

 

 

沖縄CLIP編集部(文・小野暁子、写真・具志堅太樹)

 

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Information

那覇市首里金城町1‐2