南大東島の大祭・豊年祭の魅力

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歴史文化

初回投稿日:2014.11.20
 最終更新日:2024.04.19

南大東島の大祭・豊年祭の魅力

大祭・豊年祭

 

南大東島で1年のうち最も賑わう祭りが、毎年秋(9月22日・23日)に大東神社で行われている大祭・豊年祭。

この日のために、島出身の方々が帰ってきたり、島外から観光客が訪れたりするので、南大東島行きの飛行機はほぼ満席状態で臨時便が出るほど。


 

南大東島の豊年祭が特徴的なのは、山車・神輿・江戸相撲など、沖縄の地域ではあまり観られないものが目白押しなのです!


 

初日は午後3時半頃からスタート。

役場前から大東神社に向けて大行列が続きます。

子供たちが引っぱっている長いロープの先には、各字(あざ)ごとにド派手に装飾された山車が何台も連なり、その光景はとても壮観です!


 

山車の荷台の上では太鼓が打ち鳴らされていますが、それぞれの地域で拍子がちょっとずつ違っているので耳を澄ませてよく聴いてみてくださいね。


 

そして神輿。沖縄では珍しい光景ですが、南大東豊年祭は神輿のように江戸文化が垣間みることができ、それが魅力のひとつとなっています。

境内の階段を一気に駆け上がっていく姿は迫力満点!

神社で奉納した後は、神輿と山車はそれぞれの字に戻り、夜まで賑わいます。


 

翌日の最終日の見所は、なんといっても奉納相撲。

沖縄で江戸相撲が行われているのは珍しいですよね。

南大東の奉納相撲をみると、競技であること以前に、神聖な神事であることを、あらためて気付かせてくれます。

 

 

なかでも、相撲甚句を聴く機会はなかなかないと思います。

まず、神社で相撲甚句を奉納してから、土俵入りをします。

土俵中央に土を盛った祭壇を囲んで、再び相撲甚句を奉納するのですが、勇壮であり、神々しくもあります。


 

相撲の取組みは、5人勝ち抜き戦。

連続して2〜3人まではなんとか勝ち抜いても、大抵そこで力尽きてしまいます。

相当な根性がないと、5人勝ち抜いて優勝することはできないのです。

 

力士たち(島の青年たち)の闘志が会場を沸かせ、とても見応えがある取組みが名物となっています。

そして今年は、優勝者の化粧廻しが新調され、お披露目の機会に立ち合うことができました!


 

そんな大人たちの相撲も大変素晴らしいのですが、その前に行われている小中学生の試合から面白く、とくに、中3の男の子が父親と取り組む親子相撲も注目です。

 

 

島内には中学までしかないので、翌年の春には高校進学のため、島を出ていかなければなりません。

大きく成長した子と、ここまで育ててくれた親との相撲は大切な思い出となることは間違いないでしょう。

他人の私でも、じーんと胸をうつものがありました。

 

 

また、赤ちゃん相撲も注目です。

その年に生まれた新生児を、村のみなさんへのお披露目でもあり、そして、健やかに成長するようにと、生まれたままの姿で土俵中央に盛られた土につけられます。

元気に泣けば、赤ちゃんの勝ち。

祭りの微笑ましいひとこまです。

 

 

江戸相撲の奉納試合がすべて終了すると、続いて、沖縄角力(おきなわすもう)が行われます。

 

沖縄角力は、土俵のかわりに砂が敷かれ、相手の肩が地面についたら勝ちなのですが、廻しはなく柔道着のような道着を着用し、最初から右四つに組んで勝負が行われます。

沖縄角力も、とても見応えがありますよ。

 

 

そして夜は、演芸タイム!

沖縄民謡をはじめ、大東島を開拓した八丈島の太鼓が源流の大東太鼓の演舞などを堪能。

沖縄にはない拍子の大東太鼓の特徴は、両面打ちで、片方がアドリブで打ち鳴らしていくのがカッコイイのです。

とくに、ルーツである八丈島から、ゲストが来島され、大東太鼓との共演シーンを観ることができました!

 

 

最後はカチャーシーを踊り、島の方々と観光客もいっしょになって場がひとつになりました!

 

南大東豊年祭は、観るだけでも楽しいですが、一般参加することも可能です。

毎年ツアーも敢行されているので、山車をひいてみたり、各集落のみなさんと交流すると何倍も楽しめますよ。

ぜひ一度、南大東島におじゃりやれ!

(いらっしゃってください)

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桑村 ヒロシ(KUWA)

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