聖なる川を蘇生させ、花々が咲く地域のオアシスに

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あそぶ

初回投稿日:2015.04.02
 最終更新日:2024.03.27

聖なる川を蘇生させ、花々が咲く地域のオアシスに

地域住民

 

沖縄中部の宜野湾市志真志(ぎのわんししまし)に、もともと聖地であり、清流が流れていたチブ川(チブガーラ)を、地域住民たちが川を蘇生し、川沿いに花を咲かせました。

 

3月28日・29日には『第1回オクラレルカ祭』を開催。「花の見頃は、実はこれからで、4月中旬までは観賞を楽しめますよ!」とのこと(チブ川保存会会長の佐久川さん談)。


 

ここは分水嶺で、太平洋と東シナ海が望める高台のエリアなのに、こんこんと水が湧き出ているという不思議な場所。

 

お正月の若水取りのための聖水として、お産のときの産湯のための水としても使われてきたそうです。

 

とても水質が綺麗な川で、エビやカニもいて、「昔は、この川で泳いでいたよ」と地元住民の普天間さん。地域の生活用水としても大切に使われてきたそうです。


 

ところが、約30年ほど前に、大学の敷地になったことで、誰にも使われないまま、鬱蒼と草が生い茂って薮になり、川だった窪地に、壊れたオートバイ、パソコン、クーラーなどが廃棄され、ゴミ溜めには、ハブもよく出るようになってしまって、地域の人も、あまりこの川沿いは歩かないような場所になってしまったそうです…。


 

5年前にこの地域に引っ越してきた佐久川さんが一人で草刈りをするようになり、地域の方々も参加するようになってメンバーが少しずつ増え、蘇生する会を発足。現在はメンバーが20名ほどになりNPOチブ川保存会として、毎週第2・第4土曜日に、流域の清掃活動を行っているそうです。

 

清掃して綺麗にすると、誰もゴミを捨てなくなったほか、ハブも出なくなったのだそうです。


 

そうやって綺麗になった川に、3年ほど前から、オクラレルカの花の栽培でも有名な大宜味村喜如嘉(おおぎみそんきじょか)より、オクラレルカを20株わけてもらいチブ川に植えたところ、現在では2000株に増えたのだそうです。

 

春の彩りを、地域の方々や見物に訪れた多くのみなさんとも分かち合おうと、『第1回オクラレルカ祭』を開催したのだそうです。


 

祭りは終わりましたが、花の見頃は今週からだそうですので、手作りのハートフルなお花見スポットに、ぜひお出かけください。

 

 

桑村 ヒロシ(KUWA)

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