ウチナーンチュの20年ぶり宮古島体験記その1〜アッガイ、海が青いサイガ!〜
ウチナーンチュの20年ぶり宮古島体験記その1〜アッガイ、海が青いサイガ!〜
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あそぶ
初回投稿日:2017.08.11
最終更新日:2024.09.02
最終更新日:2024.09.02

7月中旬、プライベートで約20年ぶりに宮古諸島を訪れました! 私がかつて訪れた頃は船でしか渡ることのできなかった島々の多くが、今では、橋で結ばれ車で気軽にドライブできるようになりました。今回は伊良部(いらぶ)島に4泊しながら“あまはいくまはい”(あっちに行きこっちに行き)旅してきました。早起きした朝、佐良浜(さらはま)港の方へ。ここはカツオ漁の県内シェア約8割を誇ります。漁港を取り囲むように集落の家並みが坂道に沿って広がっている光景は、なんだか昔みたシチリアの漁師町のようでした。
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佐良浜港近くで目にした交通標語。『飲んてぃがー 乗りーゃならんどぅ(飲んだら 乗らないよ)』。いやはや、ウチナーンチュ(本島:南城市出身)の私でも、宮古方言はもう別言語。こうやって書き文字にすればこそ、なんとなくのニュアンスは想像がついても、耳だけのヒアリングだけではもうお手上げです。

伊良部島の東側、一周道路沿いにある『大和ブー大岩』。ちょうど牧山展望台の下にあたり、琉球石灰岩の変成してできたトラパ(宮古ではバでなくパ)ーチンの巨岩です。地元では“ヤマトゥブーギス”と呼んでいるようで、宮古島市指定の史跡にもなっています。伊良部大橋と巨岩とのコントラストがなんとも印象的でした。

宮古島といえば巷で人気の宮古島まもる君。交通安全啓蒙のために宮古島警察署管内に現在19基が設置されています。伊良部島入り口でもご覧の通り、まもる君がお出迎え〜。しかし、この“アガンニャ!”とは一体なんぞや。宮古島方言の有名な“アガイ!”にも似てるよな気もしますが、“あらまあ!”のようなニュアンスという風にも聞きましたが、ご存知の方、ぜひ教えてください〜。

佐良浜港への早朝ドライブの帰り道に立ち寄った『渡口(とぐち)の浜』。鳥の巣箱?かと思いきや、“酢”箱が。ハブクラゲに刺されたときの応急処置用でしょうか。本島では見かけませんよね。ちなみに伊良部島の宿の人に「砂浜がきれいで泳ぎやすいのは渡口の浜。魚が見たいなら中の島海岸がいいですよ」と教えていただいたのですが、わが家は断然、後者でした(笑)。

こちらは私たちが滞在した宿からの朝焼け。『日本の渚100選』にもなっている『佐和田(さわだ)の浜』の入江が目の前でした。海に無数に転がる大きな岩が自然の力を物語ってきます。遠くには、下地(しもじ)空港が望め、たまたま小型機の離発着訓練を見ることもできたりしましたよ。

下地(しもじ)島にある下地空港には、この海にのびた進入灯の桟橋があり“日本一美しい桟橋”ともよばれているそう。航空ファンならずとも近頃では観光客にも人気の撮影スポットのようです。
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こちらも下地空港周辺の海。釣りを楽しむ地元の人の姿もありました。下地空港の桟橋周辺のドライブは、海沿いの細い道ですので対向車にも十分注意しながら楽しんでくださいね。

息をのむほど美しい海です。下地空港は再開発が決まり、今後の展開が注目されるところです。

伊良部島に滞在したからのひいきめではありませんが(笑)、伊良部ブルー、下地ブルーと賞賛したくなる格別の海の美しさでした。

こちらは、宮古島の狩俣(かりまた)集落入り口で出会った石の門。城郭?遺跡?思わず、目を引くその存在感。車を引き返してまで見入ってしまいました。

これは『東の大門(あーぬ ふじゃー)』とよばれるもので、集落の表門にあたる主要な出入り口で、地元狩俣集落の発生と変遷を知る上で貴重な存在となっているのだそう。現在の門は復元されたもので、案内板には当時の写真も紹介されています。

こちらは、宮古島から池間大橋を渡った池間島の集落で見かけた風景。台風直撃が多いためでしょうか、本島に比べ赤瓦屋根の家が少ないように感じました。この“セメンガーラ(セメント瓦)”をのせた家は割に多いような気もします。いずれにせよ、昭和っ子の私には郷愁を誘う光景です。

池間大橋のたもとのお店でご馳走になったぜんざい。本島では金時豆やうずら豆が主流ですが、こちらではご当地、宮古島産あずきが使われていて、また違った味わいが楽しめます。

そういえば、お店の壁のお品書きに堂々と『シャーペット』と書かれていました。あれ?ユニークな間違いかと思って見ていたのですが、よくよく考えたら宮古では、ハ行のハホヘヒの発音がパポペピに変わるということを聞いたことがあります。シャーベットもこちらの方言では、シャーペットとなるのがごく自然なあたりまえのことなのでしょうね。

池間大橋にもありましたよ!『飲んつかー 乗らん(飲んだら 乗らない)』。こちらは池間独特の方言なのかな? 伊良部島で目にしたものと違いますね。ご存知の方いらしたらぜひご教授ください。同じ宮古諸島とひとくちに言っても、島ごとに言葉も少しづつ変わるのでしょうか、奥が深いですね。
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池間島の白い砂浜から海の向こうに見える三角のピラミッドのような島は大神島です。宮古諸島のなかでも神の島とよばれ崇められている島です。今回の旅では日帰りの短い時間でしたが、船で大神島へも渡らせていただきました。その様子はまた次回お伝えしますね。
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