【難読地名シリーズその2】んンン?難読地名、コレなんて読む(中北部編)
【難読地名シリーズその2】んンン?難読地名、コレなんて読む(中北部編)
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歴史文化
初回投稿日:2017.02.26
最終更新日:2024.09.13
最終更新日:2024.09.13
ドライブの途中で遭遇する摩訶不思議な沖縄の地名たち。今回は、本島中北部を走ってみました。さて、最初から少々難関ですが、沖縄自動車道の高速バス停留所です。沖縄市にあるこの地名。「池武当」と書いて「いけんとう」と読みます。方言だと「いちんとう」です。
さて、高速道路を降りて下の道(なぜか沖縄の人は、高速道路に対して一般道を言う時、こう言います。高速道路は高架を走っていて高いところにあるからでしょうか・・・)に入ると、一気にアメリカンな香りが増してきます。
あれれ? この町の名物は、確かタコライスとかターウム(田芋)じゃなかったでしたっけ? “チーイリチャー”って一体、何でしょうね? (ご存知の方はかなりの沖縄グルメですね、答えはラストで・・・)
「金武」と書いて「きん」。最初に登場した「池武当」といい、もしかしたら沖縄には「武」の字は「ん」と読む法則があるのでしょうか。
東海岸から西海岸へと抜ける県道104号線沿いで見かけた公民館。んンン? もしやこの「武」も「ん」と読むのでしょうか〜
そのようですね〜。「喜瀬武原」と書いて「きせんばる」です。
黄色い花咲く小さな、にわか花壇が愛らしい、そうそこは「兼箇段(かねかだん)」。この集落は、うるま市の高台に位置し、本島北部の山地と南部の丘陵地形の接点になっていて文字通り、段状の地形になっているのだそうです。名は体を表すではありませんが、古くからある地名には、その土地の様相がしっかり反映されているんですね。
こちらは、闘牛場でも有名なところです。
そう!「安慶名」と書いて「あげな」です。
こちらは沖縄市、国道329号線沿いにある「越来(ごえく)」。琉球王国時代から続く古い地名です。
こちらは、沖縄市の住宅街の中。なかなか観光客の方は通ることはないかもしれませんね。
「嘉間良」と書いて「かまら」と読みます。まるで外国語のような響き。すぐ近くにある『中部農連市場』はコザの台所。夜明け前からにぎわっていて、ローカルな活気を味わえますよ。
人気の美浜アメリカンビレッジ一体を見渡すこの場所は・・・・。
くねくねと曲がりくねった坂道の途中にある小さいながら、絶景の公園。もちろん、サンセットや夜景も綺麗!
北谷(ちゃたん)町にある「謝苅」。これで「じゃーがる」と読みます。こちらも先ほどの「兼箇段」と同じく、地形や地質からくる地名です。ジャーガルという泥炭岩からできた土壌がその由来だそうです。
ちょった余談ですが、沖縄の看板は、なぜ壁面に直書きされたものが多いのかというと、台風が来るとすぐに飛ばされちゃうかららしいですよ。
さて、こちらは北中城(きたなかぐすく)村、アメリカ軍司令部のある石平交差点あたり。
「石平」と書いて「いしんだ」。南部編でご紹介した「東風平(こちんだ)」と同じ、『平=ンダ』読みの法則ですね。お隣のバス停「普天間(ふてんま)」はおなじみですが、さすがに「武宇留原(ぶうるばる)」は南部出身の私には初耳でした。
こちらも北中城村。安谷屋(あだにや)バス停の次にある「後原」。沖縄の方言で『後ろ』のことを“クサー”“クシ”と言います。「くしばる」バス停ですね。
集落の高台にある児童館、さてこの地名は何と読むのでしょうか?
エイサーがお好きな方なら、一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。そう「仲順(ちゅんじゅん)」です! エイサー曲や琉球歌劇でもおなじみの『仲順流り』発祥の地です。集落の創建者である、13世紀の豪族・仲順大主(うふしゅ)にまつわる伝承が歌詞になっているそうです。
先ほどの歌碑がある仲順公園の奥には、琉球史上、最初の王といわれている『舜天(しゅんてん)』ら3代目までの王が祀られている拝所もあり、厳かな雰囲気が漂います。
公園の東側の道からは、遠くに中城湾が見渡せます。
難読地名とは関係ありませんが、ラストは中城村にある渚のハイカラ人魚前にて(笑)。この人魚、個人の方が作ったものらしいのですが、最近では、パワーが宿るご利益のある人魚ともいわれているそうですよ。ところで、最初の金武町のところで登場した看板の“チーイリチャー”、おわかりになりましたか? 豚の血の炒め煮のことで、栄養価も高い沖縄の伝統食のひとつです。これから新たな看板メニューになるかもしれませんね。
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