ケラマブルーの海まで徒歩1分、おかみさんとの会話が楽しい島の宿。【リーフ INN 国吉】

ケラマブルーの海まで徒歩1分、おかみさんとの会話が楽しい島の宿。【リーフ INN 国吉】

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初回投稿日:2016.10.26
 最終更新日:2024.04.12

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ケラマブルーの美しい海

世界的なダイビングスポットとして知られる慶良間諸島(けらましょとう)。ケラマブルーと評される美しい 青の世界が広がる海に、無人島を含め大小30の島々が浮かんでいます。700人ほどが住む渡嘉敷島(とかしきじま)もその一つ。手つかずの海とのどかな自然、素朴な人が印象的な離島です。

『リーフ INN 国吉』のオーナー、国吉佳奈子(くによし・かなこ)さん

那覇の泊港からフェリーでおよそ70分。港で船を降りて右手にある駐車場に待機している送迎バスの前で、『リーフ INN 国吉』のオーナー、国吉佳奈子(くによし・かなこ)さんが笑顔で出迎えてくれました。

「今日はあいにくの天気だけど、天然シャワーだと思って海を楽しんでくださいね。でも、ほら、セミの声がきこえますよね?セミが鳴き始めると、晴れるんですよ。だからがっかりしないでくださいね」。「道路沿いに電柱がたくさん立ってますけど、街灯は一本もないでしょ。だから、この島では晴れた日の夜は天の川 がはっきり見えるんですよ」。

砂浜

宿まで10分ほどの道のりですが、佳奈子さんがバスガイドさながらに、島の魅力をわかりやすく語ってくれるおかげで、曇り空にちょっぴり沈んでいた心が、明るく開いていきました。

「渡嘉敷ではセミは11月いっぱい鳴いてるんですよ。12月になったらセミの代わりにアラスカからザトウクジラやってきて子育てをします。この辺りはホエールウォッチングのポイントなんです。そして、4月になったらもう海開きですからね」。

のんびりしているように感じられる島時間ですが、この島では自然の命は絶え間なく動いているようです。そんな感じで車窓に流れる風景に見とれながら、あっという間に宿に到着。

海まで道

自慢は海まで徒歩1分のロケーションの良さと、併設のダイビングショップ「WATER KIDS」が提供するマリンアクティビティ、そして、その日獲れた島の魚や伝統の豚肉料理を中心にした懐かしい味の家庭料理です。

グルクン(たかさご)から揚げ

アーサ(アオサ)と沖縄かまぼこがトッピングされた「トカシキラーメン」

晩 御飯の献立はその日によって変わります。例えば、 グルクン(たかさご)、マンビカ(シイラ)など沖縄を代表する魚がメインの時もあれば、豚の三枚肉を柔らかく煮込んだ「ラフテー」や「ゴーヤーチャンプ ルー」がメインの日もあります。いろんな味を楽しんでもらいたいと副菜は、刻み昆布の炒め物「クーブイリチー」や、「そうめんチャンプルー」、沖縄の代表的な食材の島豆腐、島らっきょうなど多種多様。海で思いっきり遊んだあとの空腹感をしっかり満たしてくれます。また、慶良間諸島では珍しく田んぼのある島ということで、収穫後しばらくは渡嘉敷産赤米の入ったご飯を味わえます。
*お昼にはアーサ(アオサ)と沖縄かまぼこがトッピングされた「トカシキラーメン」やタコライスを750円で楽しめます。

『リーフ INN 国吉』の庭にて

こ の宿がオープンしたのは沖縄が本土に復帰した1972年。この島で最初の宿泊施設として開業。1990年に改装を行い、全室バストイレ付きのペンションと して生まれ変わりました。内地から嫁いできた佳奈子さんが次男の晴大(はるひろ)さんと力を合わせて二人で切り盛りしている宿なので女性のひとり旅でも安 心して利用できます。

『リーフ INN 国吉』の中で三線

「心の鎧を脱いで裸になってたのしんでほしい」。それが、佳奈子さんからみなさんへのメッセージ。「この島に嫁ぐことを父に話したら沖縄びいきだったのに『佳奈子の考えは砂糖をまぶした砂糖みたいに甘すぎる』と反対さ れましたけど、来てよかったです。自給自足で生きる島の人やリゾートとは違う魅力を持った島のエネルギーは何ものにも代えられない魅力です」と幸せいっぱいの笑顔で語ってくれました。

『リーフ INN 国吉』の客室

一方の晴大さんはこの島のサンゴを守る活動の中心人物。 大学生の頃、漁協が主催するオニヒトデの駆除活動に参加。「そのときに自分の島が世界的な価値を持っていることに初めて気づいた」のだそう。「高校時代か ら、家業の一つのダイビングサービスの手伝いをしていたし、小さい頃から島の海に親しんでいたことが、サンゴはあって当たり前という感覚につながっていたんです」と当時を振り返ってくれました。それからは琉球サンゴくんとつきっきりになって生態調査を行ったり、サンゴの移植活動の旗振り役を買って出て、毎年一回、サンゴの日(3月5日)に渡嘉敷村を挙げての移植イベントを定着させるまでに。

ビーチ

そ んな息子の活躍ぶりを見守ってきたのが佳奈子さん。「嫁いできたばかりの頃はお客さんにも見栄を張っていましたけど、今では自信を持って『海しかない島ですが楽しんでいってくださいね』と言えるんです」という言葉通り、ビーチでは心から島の時間を楽しんでいる何人もの観光客に、実際会うことができました。

リーフINN国吉

住所 /
沖縄県島尻郡渡嘉敷村阿波連178
電話 /
098-987-2206
サイト /
http://www.kerama-tokashiki.jp
Instagram /
https://www.instagram.com/reefinnkuniyoshi/

沖縄CLIP編集部

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