沖縄の古窯のひとつ古我知焼を買いに行こう
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初回投稿日:2014.06.24
最終更新日:2024.04.10
最終更新日:2024.04.10
古我知焼(こがちやき)は、喜納(きな)・知花(ちばな)・
湧田(わくた)・宝口(たからぐち)などとともに、沖縄の古窯のひとつに数えられる窯元です。
1800年代初めから途絶えていた伝統が、1974年に仲宗根隆明さんが五袋の登り窯を構え、
創作を始めたことによって復興されました。
10年前には、大学を卒業して門をたたいた娘の志野さんが加わり、
親子3人で暮らしの器を生み出しています。
「その時につくりたいものをつくるので、今の作風がいつまで続くかはわからない」
という隆明さんですが、創業以来一貫してこだわっていることがあります。
それは、作品だけではなく日用品としての焼物もつくること。
だからこそ、「いずれはこわれて土に還るものだから」と丈夫につくり、
リーズナブルな価格で提供しています。
その姿勢から地元の人びとから頼られ、
結婚式の引き出物やトゥシビー(還暦や喜寿などのお祝いのこと)の
お返しの品としての注文も多いとか。
集落の呼び名からとった"古我知焼"を冠しているだけあって、
地域の暮らしに寄り添う窯元なのです。
土は、かつて古我知の地でとれた、焼物に適した土と同じ地層のものを名護市内で採取しているほか、
ものによっては中部や県外の土をブレンド。
そこに、乳白や緑釉、コバルトや深紫など、
他の窯元のやちむんではあまり見かけない色も使って絵付けを行い、
現代の暮らしに合った新たな古我知焼の世界を展開しています。
住居兼工房兼ギャラリーは、田園風景を通り過ぎた先の集落に。
鳥や虫の声がささやかに響く静けさの中、
夜には満点の星空が広がり、朝には朝もやに包まれた幻想的な景色が見られる場所です。
高性能な望遠鏡で撮影された色とりどりの宇宙空間や、
ベージュ色の砂に透明に近いブルーが重なった波打ち際の一瞬など、
自然のダイナミズムや精彩な美しさを感じさせる古我知焼。
そんな世界観が生まれるのはきっと、
やんばるの自然に抱かれた場所で創作をしているからなのだと思います。
工房と同じに静かなギャラリーには、
マカイから大きな壺まで、バリエーションに富んだ器がどっさりと展示されています。
ひとつひとつ手に取って、土と釉薬と火がつくり出した絶妙な色合いや
優しいフォルムに見とれているうちに、あっという間に時間が経ってしまうはず。
ぜひ、ゆったりと時間をとって訪れてみてくださいね。
古我知焼 窯元
- 住所 /
- 沖縄県名護市我部祖河916
- 電話 /
- 0980-52-0727
- 営業時間 /
- 9:00-18:00
※不定休のため、事前の電話連絡をおすすめします。
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