国際通りで“海を食べる”。隠れ家的フルーツかき氷専門店「the Sea」
国際通りで“海を食べる”。隠れ家的フルーツかき氷専門店「the Sea」
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食べる
初回投稿日:2022.07.23
最終更新日:2024.04.26
最終更新日:2024.04.26
久米島の海洋深層水をかき氷で食べる
ゆいレール「牧志」駅から歩くこと約7分。那覇市の中心地、国際通りから一本路地裏に入ったところに現れる隠れ家的リゾートスポット。海辺をイメージさせる青と白の外装に、波のロゴ。胸躍る南国感に誘われ、たどり着くのは、こだわりのかき氷専門店「the Sea」。
2020年3月のオープン以来、そのリゾート感たっぷりな雰囲気と、味も食感も新感覚なかき氷を楽しめることで、話題を呼んでいるスイーツカフェです。
コンセプトは、ずばり「沖縄の海を食べる」。海を食べる――? そう、「the Sea」のかき氷に使う氷は、なんと久米島の海洋深層水で作られているんです。久米島は、那覇から西へ約100㎞離れたところに位置する離島。その近海の水深600メートル以下で採れる海洋深層水は、豊富なミネラルを含むことで知られ、飲み水としてだけでなく、海ぶどうや車えびの養殖など、さまざまな産業に活用されており、島の特産品として大切にされている貴重な資源です。
「沖縄の恵みをまるごと食べられるかき氷を作りたいと思ったんです」と語るのは、「沖縄とかき氷が大好き」だというオーナーの保屋野さん。
「かき氷専門店をオープンするにあたって、自分が本当に食べたいかき氷って何だろうと考えたとき、とことん沖縄の素材にこだわったものだなと。そこでまず、氷には海の水を使いたい、久米島の海洋深層水で作ろうと決めました。“沖縄の海を食べる”という体験を自分自身も味わってみたい、そして皆さんにもその楽しさを体感して頂けたらいいなと思って」
水深612mで採水された海洋深層水を、48時間以上かけてゆっくり凍らせた氷は、お客様からオーダーが入ると、まず温度を上げて「頭がキーンと痛くならないコンディション」に整えられます。こだわりは、口に入れたときに冷たすぎないよう、いい意味でかき氷を食べている感覚のない温度に調整すること。そして、ほどよく空気を含ませ、氷をふわふわに仕上げること。
「氷を削るときは、器をくるくると回しながら、落ちてくる氷の羽根をらせん状に重ねていきます。同時に、氷に刃を押し付ける力を調整しながら、厚めの氷と薄めの氷をミックスしていく。それによって、最後まで食べ続けられる理想的な口当たりのかき氷ができあがります」
最後まで味と食感の変化が続く4層仕立て
氷を彩るフルーツやピューレも、もちろんすべて沖縄産や沖縄に由来するもの。「the Sea」のかき氷メニューは、初めての人におすすめのシンプルな「お得セットかき氷」、さまざまなトッピングの組み合わせを楽しめる「カスタマイズかき氷」、アルコールを使った「カクテルかき氷」のいずれかを選べますが、すべてに共通しているのは、4層仕立ての自家製ソース。
果汁と果実たっぷりの自家製フルーツピューレ、「EM玉城牧場牛乳」を使用したミルクシロップ、県産黒糖入りさんぴん茶のクラッシュゼリー、沖縄限定の乳酸菌飲料「ヨーゴジュレ」。この4つを氷と交互に重ね合わせ、食べ進めるたびに味や食感が変化していく工夫がほどこされています。さらに、途中で味変を楽しめるようにと、宮城島の海水から作られた塩「ぬちまーす」を別器で提供するのもポイント。
「ボリュームのあるかき氷は、途中で飽きてしまうこともあると思うので、最後の一滴まで飽きずに楽しんで頂けるような4層仕立てを考えました。ぬちまーすは、スイカに塩をかけるイメージで使って頂けたら。フルーツやシロップなど、甘い部分にひとつまみかけると、甘さが引き立ち、より深い味わいを楽しめます」
沖縄素材と自家製にこだわり抜いたトッピング
この日は、「カスタマイズかき氷」メニューから、マンゴーとグァバのWピューレ、パインのコンポートとフレッシュドラゴンフルーツをチョイス。さらに、ぬちまーすを使った海塩エスプーマクリーム、タピオカ粉を混ぜた自家製の白玉「レインボーしらたぴ」をトッピングしてみました。
泡のような軽やかな食感のエスプーマクリームは、氷のふわふわな食感と相性抜群。そこに載るレインボーしらたぴは、もちもちな食感で絶妙なアクセントに。しらたぴのかわいらしいカラーリングの正体は、ゴーヤー、スイカ、パイン、マンゴー、紅芋、バタフライピーといった6種の果実と野菜。小さなトッピングにも、とことん沖縄の素材を使用するというこだわりが魅力です。
「『カスタマイズかき氷』で選べる組み合わせは、実に45万通り以上。1日1通り食べても、1232年分あります(笑)。最初に、お客様ご自身でオーダー表にチェックを入れて組み合わせを選んで頂くんですが、選択肢が多いので迷われる方も多いですね。でも、その迷う時間も体験のひとつとして楽しんで頂けたらいいなと思っています。オーダー後には、ご注文されたかき氷のレシピや『美味しい食べ方』を書いたカードをお渡しするので、今度はそれを読みながら、できあがりをお待ち頂く。ここに来てから帰るまでのすべての体験で遊ぶ時間を楽しんで頂きたいなと思います」
たっぷりと盛られたかき氷を食べ終わると、器の内側に小さな波のロゴを発見。沖縄の夏に映える涼しげな青と白の器は、職人さんにオーダーして琉球ガラスで手作りして頂いたというオリジナル。ブラックステンレス製のスプーンは既製品ですが、持ちやすく食べやすい重さ、氷にすっと入る重さやフォルムなど、「the Sea」のかき氷に合うものを追求して、何度も試食を繰り返し、約50本以上の中から選んだものだそうです。
本格カクテル8種で作るかき氷
アルコール入りの「カクテルかき氷」は、ふわふわの純氷で作られます。泡盛やラム酒、コニャックなどを使った本格カクテルのクリームと、沖縄産EM牛乳で作った練乳ウォッカが決め手のかき氷。ホテルバーテンダーとのコラボ開発で、本格かき氷と本格カクテルの出会いが実現した特別なメニューです。
写真は、泡盛の銘柄「琉球王朝」の古酒と、イタリアの老舗エスプレッソブランド「illy」のコーヒーをブレンドした「泡盛エスプレッソ」。9種類から選べるフルーツピューレには、パッションフルーツをチョイスしました。氷の間には、さんぴん茶クラッシュゼリーとヨーゴジュレも入っており、甘みと苦み、コーヒーと泡盛の香り、豊かな風味のかき氷でほろ酔いになる至極の体験を楽しめます。
目指すは、「『沖縄でかき氷といえば『the Sea』だね』と定番になるようなお店」と、保屋野さん。
「当店のかき氷は、まずビジュアルがかわいい!というところから興味を持ってくださる方が多いんですが、かわいいだけでなく、素材や自家製にとことんこだわっていたり、実際に来店されるとさまざまな魅力を感じて頂けると思います。『SNS映え狙いのお店かと思って来てみたら、ガチ過ぎるおいしさとギャップに驚いた!』と言ってくださるお客様もとても多いです。なにより、『沖縄の海を食べる』という特別な体験が、皆さんの旅の思い出として素敵に残ってくれたら嬉しいですね」
the Sea
- 住所 /
- 沖縄県那覇市牧志3-1-16
- 電話 /
- 098-943-7250
- 営業時間 /
- 11:00~21:00
- 定休日 /
- 水曜
- Webサイト /
- https://www.the-sea.jp/
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