水牛、アカショウビン、島の生き物を丁寧に描いたやきもの「やきもの工房福耳」

Reading Material

買う

初回投稿日:2014.05.20
 最終更新日:2023.12.13

水牛、アカショウビン、島の生き物を丁寧に描いたやきもの「やきもの工房福耳」

アカショウビンのさえずりが響く森の中にある、やきもの工房福耳。

 

石垣市の中心街から少し離れたところにある、

パインやサトウキビ畑に囲まれた名蔵(なぐら)集落、

その中でもまたさらに山のほうに福耳はあります。


福耳外観

 

そこで丁寧にやきものをつくるのは道下治子さん。

大阪府出身で、石垣島に越してきて25年ほど。

 

道下治子さん

 

デザインの仕事をしながらも、工芸をやりたいと思っていた道下さんは、

移住後、島内のやきもの作家さんの工房で10年ほど修行し、約12年前に独立。

もともと住んでいたこの場所で工房をはじめました。

 

趣きのある工房は旦那さんの手づくり。

「福耳」という名前は娘の福さんから。


「たそがれ」シリーズ。

 

さまざまなデザインや絵柄がありますが、

福耳の顔となっているのは、左がわの「たそがれ」シリーズ。

 

畑やそこで働く水牛、

その近くにいるシロハラクイナやアカショウビンが描かれています。

 

福耳のやきものはどれも、手描きの絵の風合いが

ほのぼのとするものばかり。

 

「景色や風だったり、いつも近所にいる生き物だったり、毎日の生活そのままな感じ。

気がついたら、ふだん見ているものを描いていました」と道下さんは言います。


福耳工房内


絵付け作業

 

おじゃましたこの日は、絵付け作業中。

陶芸用のクレヨンで丁寧に色をつけていきます。

 

使用する土は、島内で自ら採取してくることも。

土ひとつとっても、白っぽい土、南国ならではの赤土、

荒めの石の粒が入っているもの、細かいものなど、実にさまざま。

 

島の土と島外のものとを混ぜ合わせたり、地元のものだけでこねたり、

配合によっていく通りにもなるので、

どんな生地をつくるか、とりかかる前にじっくりと考えて作業を始めるそうです。


鮮やかな青色をつかった新しいシリーズ

 

去年からつくり始めたという、鮮やかな青色をつかった新しいシリーズ。

描かれているのは、近所にたくさんいるサギと

そこらじゅうに生えているクワズイモ。


カップやお茶碗

 

カップやお茶碗が中心ですが、

シーサーやランプシェードをつくることも。


福耳工房 中庭


濃い緑に囲まれた自宅

 

こちらはたくさんの濃い緑に囲まれた自宅。

この生活の中で、福耳の愛らしいやきものができあがっていきます。

 

 

福耳商品取扱店/やちむん館、つぼや、石垣ペンギン、ギフトショップうくるほか(すべて石垣島内)

やきもの工房 福耳

住所 /
沖縄県石垣市名蔵985-9
電話 /
0980-82-4382

笹本 真純

同じカテゴリーの記事