古民家空間「Café がらまんじゃく」で“ぬちぐすい(命の薬)”
古民家空間「Café がらまんじゃく」で“ぬちぐすい(命の薬)”
Reading Material
食べる
初回投稿日:2015.01.28
最終更新日:2024.08.19
最終更新日:2024.08.19
生命力に溢れた豊かな野草が生い茂る、金武町の高台。
「Café がらまんじゃく」は、かつてそう呼ばれていた、その地名に由来しています。
年間を通して数多の花々に彩られるのどかな敷地に、溶けこむように建つ、昔ながらの木造赤瓦古民家。くすのき、センダン、チャーギ、琉球石炭岩等、沖縄県産材にこだわった建屋は、伝統的で温もりを感じさながらも、独特な気品が漂います。
およそ30年間、本格的な宮廷料理から、薬膳、マクロビオティック、デトックスなど、様々な方面・角度から、食文化を研究・実践してきた女将の山城 清子(やましろ きよこ)さん。
昨年9月、それまでのメニューを見直し、新たに提案するコンセプトが「一汁一菜」です。地産地消に重きを置きながら、旬の野菜と原種にこだわり、「今もこれからも百歳まで生きられる食を」との思いがこもった、滋味深い“ぬちぐすい(命の薬)”御膳の決定版です。
広大な敷地内に自生する40種類以上からなる草花は、全て薬草として、オリジナルのメニューに生かされています。手間を惜しまない清子さん手作り料理のメニューは6つ程ありますが、中でも島の恵みをモリっと凝縮した、メイン2品をご紹介しましょう。
「健康で百年間生きる!」がテーマの「玄米百年食」(後述の「野菜ジュース」付き)は、「昔の沖縄の女性、つまり今日も元気もりもりに生きる“おばぁ”たちが、かつて食べていたお食事なの」。玄米&黒米おにぎり(または芋)と、汁ものを中心に、季節に合わせて色とりどりにチョイスされる、ヘルシーな野菜たちを楽しめます。
「おば〜の百年食」(「野草ジュース」付き)は、栄養価の高い根菜と、数十種類からなる野草、そして自家製の発酵食をふんだんに使用しています。「添加物にまみれた身体を、温めながら、毒出しするのよ」と、明確な狙いがあります。味付けはシンプルながらも、各素材自体の味わいを活かすべく、しっかりとした風味が浸透しているので、物足りなさを感じさせません。
建物や料理に目が行きがちですが、沖縄の作家による陶器、漆器、琉球ガラスの器などを巧みに利用した盛り付けも見事です。
そして、上記2つの定食に付いてくる健康ジュースもこだわりが。
左は、庭で取れた野草やハーブ、ゴーヤーやターンム(田芋)といった旬の野菜など、新鮮な酵素を凝縮した「野草ジュース」。方や、県産の紅芋を発酵させて作った「紅芋ヨーグルト」は、黒糖の甘みがほっこり優しい…。いずれも、天然ならではの鮮やかな色味が視覚をも楽しませてくれます。
「ご提供する野草や野菜は、季節によって異なるの。だから、実際にお話ししながらメニューを決めていただくのが良いかもしれません」。
温かい笑顔と屈託ない人柄の清子さんとのゆんたく(お喋り)が、何より楽しく、また一言一言が勉強になります。
長寿の島に今も根付く“医食同源”…。安心安全な県産素材に、元気満タンな女将とのトーク。内から外から、真の健康を目指しましょう!
Café がらまんじゃく
- 住所 /
- 沖縄県金武町字金武10507-4
- 電話 /
- 098-968-8846 ※要予約
- 営業時間 /
- 12:00~15:00
- 定休日 /
- 火、水、木曜日
- HP /
- https://garamanjaku.com/
同じカテゴリーの記事
よみもの検索