連載/島の恵み、島の味 その5 イーチョーバー

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初回投稿日:2014.04.02
 最終更新日:2024.08.30

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「イーチョーバー」ってあまり聞き慣れない名前ですよね。

でも、ヨーロッパが原産で「フェンネル」や「ウイキョウ」といえばピンと来る方もいるはず。

むかし、胃腸薬として重宝されたことから「胃腸葉」と言われ、

沖縄では「イーチョーバー」と呼ばれるようになったようです。


イーチョーバー

 

暑さの厳しい沖縄でも、通年育てやすい野菜として重宝されています。

我が家の家庭菜園でもイーチョーバーが元気に生い茂っています。


イーチョーバーの茎

 

茎の部分はセロリのようにシャキシャキした食感で、

ニンニクとオリーブオイルなどでシンプルに炒めたり、細かく刻んでスープに入れると、

イーチョーバー本来の風味が楽しめます。


イーチョーバー根本

 

イーチョーバーに限らず、バジルやコリアンダー、ディルなど、

沖縄では色々なハーブが売られています。

しかも、すべてお手頃価格なのが嬉しいです。

買ってきたイーチョーバーを花瓶やグラスにさしておけば、

日もちもよくハーブの香りがキッチンを爽やかに演出してくれます。


ハーブ

 

特に魚介類との相性は抜群で、島の代表的な料理「いまいゆ(鮮魚)のマース煮(塩煮)」に使われます。

新鮮な魚が手に入ったらすぐに作りたくなる、マース煮をご紹介します。

 

【シチューマチのマース煮】

シチューマチのマース煮

 

材料(4人分)

 

・シチューマチ  1尾(白身魚、鰺などお好きな鮮魚でお試し下さい)

・イーチョーバー 適量

・天然塩     小さじ 1.5~2

・にんにく    1かけ

・昆布      10cm(なくてもOK)

・泡盛      1/2カップ(日本酒でもOK)

・水       2カップ

・カットレモン  1

 

作り方

 

1.魚の下処理をし、両方の腹に切り込みを入れる。

2.フライパンに水、昆布、にんにく、泡盛を入れ火にかけ、魚の頭を左にして入れる。

3.3cmくらいに刻んだイーチョーバーの葉をふんだんにいれる。

4.沸騰したら、灰汁をすくって落としぶたをして3~5分ほど煮る。

5.お皿に盛りつけて、味のしみこんだイーチョーバーを添え、

  フレッシュな部分があれば飾り付け、カットレモンを添えて完成。


シチューマチのマース煮完成

 

爽やかな香りが、新鮮な魚の味わいをグッと引き立ててくれます。

磯の香りがしみこんだイーチョーバーを食べてみれば、その相性の良さを舌で実感できます。

 

イーチョーバーを沖縄のいまいゆとお気に入りのマース(塩)で、是非試してみて下さいね。

それと、残ったスープでパスタを作るのが特にお薦めです!

 

monobox(河野哲昌・こずえ)

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