旧暦の12月8日はムーチーの日

旧暦の12月8日はムーチーの日

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歴史文化

初回投稿日:2022.12.07
 最終更新日:2024.04.22

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サンニン(月桃)の葉に包まれた紫色のムーチー。

沖縄では旧暦の12月8日に、このムーチーを食べて厄払いをするんです。
ムーチーは沖縄でよく食べられているお菓子の1つで、白糖や黒糖、紅芋などで味付け、色づけをした餅を、月桃の葉で包み、蒸したもの。

葉で包むので「カーサ(葉)ムーチー」とも呼びます。月桃の独特の香りとほんのりと甘い餅がとても素朴な味わい。


月桃

月桃はお店でも売っていますが、庭などになっているものを収穫し、よく洗って使います。

沖縄では旧暦の行事が多くあり、今も旧暦の習慣が暮らしに根付いています。旧暦の12月8日にはムーチービーサー(餅寒い)という言葉があるくらいで、本当に寒くなることが多いのですー。

なので今日は、いろんな場所で「ムーチービーサーやし。ひーさくなるさー(寒くなるね)」という会話が聞こえるのではないでしょうか。

さて、このムーチーを作って厄払いをする習慣は、沖縄本島の民話が由来となっています。

むかし、首里に住んでいた兄妹の兄が、大里村の洞窟に住み着き、夜になると家畜を襲って食べる鬼になってしまいました。

妹は、悪事を働く兄を退治しようと、月桃に包んだ鉄釘の入ったお餅を作り、そのお餅を兄に食べさせて退治したのです。

その日が旧暦の12月8日だったことから、転じて家族の健康や無病息災を祈願する厄払いの日として、ムーチーを食べる風習が生まれたそうです。

子どもの頃、保育園でムーチーを作ったり、庭に生えている月桃を取ってきて家で家族で作ったりと、楽しみながらムーチーを作った思い出があります♩

また、その年に子どもの生まれた家庭では、子どもの健康を願って普通のムーチーより大きい「力餅(チカラムーチー)」を作って食べる風習もあります。


ムーチー作り

ムーチー作り

ムーチー作り

もち粉を捏ねて(紫なのは紅芋を混ぜているから)、月桃の葉で包み、蒸したら出来上がりです。

寒い時期に鬼を追い払った縁起の良いお餅を食べて、家族の健康や無病息災を祈願する厄払いの日。沖縄には古き良き風習が色々残っているんですよね。こういう風習、大切に残していきたいです。
 

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沖縄CLIP編集部

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