沖縄県北部の街「名護(なご)」で1日60本売れる人気のバケットを味わう。
沖縄県北部の街「名護(なご)」で1日60本売れる人気のバケットを味わう。
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食べる
初回投稿日:2021.04.01
最終更新日:2024.08.16
最終更新日:2024.08.16
名護市で人気のパン屋さん「Pain de Kaito」(パン・ド・カイト)
Pain de Kaitoが海を渡って名護市にやって来たのは5年前のこと。
「海を渡る=海渡」(カイト)が店名にある「Kaito」の由来だという。
関東を中心に何店ものパン屋さんの立ち上げに関わり、1年間で2週間程度しか自宅に帰らなかったという多忙な日々を過ごしたオーナーが「のんびりしたところでパン屋さんを開きたかった」と名護の地にやって来た。
のどかな街にぽつんとできたパン屋さんだが、すぐに街の人気店になった。数あるパンの中でも人気がバゲット。なんと1日に60本も売れるそう。
天然酵母を使ったフランスパン「バゲット」のような、いわゆるハード系のパンにあまり馴染みのなかった街。
「まだハード系のパンを知らない人たちに、そのおいしさを伝えたい」とオーナーの河本雅一さんはオープンしてから毎日店頭に立ち、会話を楽しみながら、まずはお客さんにパンを試食してもらい、その「声」をまたパンに反映させてきた。
材料選びももちろん大事だけどKaitoがもっと大切にしているのは、買いやすい値段であること。
天然酵母を使い、低温で長時間発酵させて焼き上げたバゲットがなんと1本180円。
それはKaitoのパンが「日常のパンでありたい」と願っているからだ。
特別なパンではなく、素朴な味わいで、この街のスタンダードになること。
「いつか、Kaitoのパンで育ったという子どもが、あたらしい家族と訪ねて来てくれたらうれしい。そういう地元に根付き、愛されるお店になりたい」
がっちりとした体格に、豪快な笑い声。明るくて気さくな河本さんの周りは、いつも笑顔が溢れている。
地元の主婦、同じようにお店を構える仲間、野菜や果物を仕入れているハルサー(農家)たち。
この場所でつながったたくさんの人たちがやってくる。
いまでもパンは日々テストをしている感覚だと言う。
ハード系だけでなく、紅芋デニッシュやパイナップルを使ったパンなどあたらしいパンも生まれている。
県産、特にヤンバル産(沖縄県北部)の果物や野菜、スパイスを使い、お客さんの声を聞き、少しでも買いやすいように、そしてもちろん少しでもおいしくなるように。そうやって日々、Pain de Kaitoはこの街に馴染んでいく。
Pain de Kaito(パン・ド・カイト)
- 住所 /
- 沖縄県名護市字宇茂佐の森4-2-11
- TEL /
- 0980-53-5256
- Webサイト /
- https://www.paindekaito.co.jp/nago
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