赤瓦一軒屋の隠れ家でしっぽりとおいしい琉球和食に舌鼓 ー 那覇市「酒膳 眞榮田」
赤瓦一軒屋の隠れ家でしっぽりとおいしい琉球和食に舌鼓 ー 那覇市「酒膳 眞榮田」
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食べる
初回投稿日:2015.12.25
最終更新日:2024.07.24
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那覇市久米(くめ)二丁目。ここはかつて「久米村(くにんだ)」と呼ばれていたところ。1392年、洪武帝の命により中国・福建省から琉球へ渡来したとされる人々がいました。久米村に居を構え、根を下ろした彼らは、中国をはじめ、諸外国と琉球との外交・交易に大いに貢献しました。
それは、航海・造船などの技術、文書作成や通訳など、彼らが高い技術と専門知識を持った職能集団であったからでした。その後、福建省からの渡来者や首里・那覇士族から迎え入れた人々も含め、「久米三十六姓」と称しています。彼らの息遣いがいたるところに感じられる久米二丁目。そこに静かに佇んでいるのが「酒膳 眞榮田」です。
それは、航海・造船などの技術、文書作成や通訳など、彼らが高い技術と専門知識を持った職能集団であったからでした。その後、福建省からの渡来者や首里・那覇士族から迎え入れた人々も含め、「久米三十六姓」と称しています。彼らの息遣いがいたるところに感じられる久米二丁目。そこに静かに佇んでいるのが「酒膳 眞榮田」です。
2012年12月開業の「酒膳 眞榮田」。店舗は1957年に建築された赤瓦の木造一軒屋。落ち着いた雰囲気は歳月が醸し出せるのもの。
「当店は琉球古典料理を活かした和食“琉球和食”をご提供いたしております。沖縄の海で捕れたお魚、沖縄の豚肉、お野菜など食材はすべて沖縄県産品です。医食同源の考えから、沖縄の薬草もふんだんに取り入れています。なかでもお野菜は無農薬や無農薬に近いものを選んでいます」とオーナー女将の真栄田貞子(まえだていこ)さん。
久米三十六姓をご先祖様にもつ女将は、いつも美しい着物姿でお客様をお迎えされています。
久米三十六姓をご先祖様にもつ女将は、いつも美しい着物姿でお客様をお迎えされています。
「うちのお店をひと言で表現するなら、“やわらかさ”だと思います。マニュアル通りや、目に見えるサービスではなく、“目に見えないおもてなし”を通して感じていただくものですね」と女将。
この日、お客様がいらっしゃる前に店内の柱一本一本に檜の精油をていねいに塗りこまれていました。「精油は毎日塗っていますよ。こうするとお店に入ってきた時に良い香りがするでしょう? これも見えないおもてなしのひとつだと思うのです」。
この日、お客様がいらっしゃる前に店内の柱一本一本に檜の精油をていねいに塗りこまれていました。「精油は毎日塗っていますよ。こうするとお店に入ってきた時に良い香りがするでしょう? これも見えないおもてなしのひとつだと思うのです」。
常連のお客様から「妖精が暮らす庭」と呼ばれているお庭は、太古を彷彿させるヒカゲヘゴ、オオタニワタリ、竹など沖縄のみずみずしい緑で彩られています。一番人気はお庭が楽しめる個室だそう。
「当店は接待でご利用されるお客様がとても多いので、スムーズにご接待できるよう接待なさる側のお客様を応援しています」。女将を筆頭にすべてのスタッフがきめ細やかなおもてなしを心がけていらっしゃるのが嬉しいですね。
「当店は接待でご利用されるお客様がとても多いので、スムーズにご接待できるよう接待なさる側のお客様を応援しています」。女将を筆頭にすべてのスタッフがきめ細やかなおもてなしを心がけていらっしゃるのが嬉しいですね。
単品のお料理はもちろん、ご予算に合わせたコースやベジタリアン・コースもご用意できるそう。ヘルシーなお料理を好む女性のお客様も多いそうです。去った10月にはアメリカのVIPがお忍びでベジタリアン・コースをお召し上がりにいらしたとか。
女将のおすすめは魚料理。とくにマース煮(塩煮)がおすすめだそう。「シンプルなマース煮は、お魚が新鮮でないとおいしくありませんからね。ぜひ当店のマース煮を召し上がってみてください」と女将。
今回はコース料理のひとつをご紹介。こちらは接待でご注文の多い「久米御膳」。
総料理長が選ぶその日の鮮魚のお刺身、ドゥル天(ドゥルワカシーの天ぷら)やミヌダル(豚肉の黒ごまだれ蒸し)、伊江島産の落花生で作ったジーマミー豆腐など、伝統的な琉球料理を含め10品の琉球和食が楽しめるコースです。
ふだんはお客様のお箸の進み具合をみながら一品ずつ運ばれてきます。※ドゥルワカシーは古典琉球料理のひとつ。こちらではターム(田芋)とタームの茎、椎茸と豚肉で作られています。
総料理長が選ぶその日の鮮魚のお刺身、ドゥル天(ドゥルワカシーの天ぷら)やミヌダル(豚肉の黒ごまだれ蒸し)、伊江島産の落花生で作ったジーマミー豆腐など、伝統的な琉球料理を含め10品の琉球和食が楽しめるコースです。
ふだんはお客様のお箸の進み具合をみながら一品ずつ運ばれてきます。※ドゥルワカシーは古典琉球料理のひとつ。こちらではターム(田芋)とタームの茎、椎茸と豚肉で作られています。
コースのなかで、「ぜひ味わっていただきたい」と総料理長がイチオシするのが和食の「大和蒸し」を沖縄風にアレンジした一品。
沖縄の高級魚ミーバイをゆし豆腐とすりおろした大和芋とあわせて蒸しています。沖縄の食材と和が見事に融合。総料理長だけが作ることのできるとてもおいしい蒸し物です。
沖縄の高級魚ミーバイをゆし豆腐とすりおろした大和芋とあわせて蒸しています。沖縄の食材と和が見事に融合。総料理長だけが作ることのできるとてもおいしい蒸し物です。
「もちろん、おいしい泡盛もございます。10年、20年、30年、40年と寝かせた泡盛もございます。44年ものの古酒もありますよ」
「へー! 44年ものはスゴイですね。どこにあるのですか?」
「それはね、隠してあるの。ウフフ♪」とチャーミングな女将。女将と仲良くなれば、もしかしたらご相伴に預かれるかもしれませんね。
「へー! 44年ものはスゴイですね。どこにあるのですか?」
「それはね、隠してあるの。ウフフ♪」とチャーミングな女将。女将と仲良くなれば、もしかしたらご相伴に預かれるかもしれませんね。
カウンターでは総料理長のたっちゃんがステキな笑顔で迎えてくれます。「イマイユ(鮮魚)の仕入れはもちろん、掃除もしますし何でもします。給料の3倍は仕事しますよ!(笑)」。
そんな総料理長のおすすめは、ミーバイやシャコガイ、島ダコのお刺身と白身魚の蒸し物。「おいしかった、おいしくなかった、って顔には正直に出ますよね。だから、お客様の表情を見るのが楽しみなんです」とたっちゃん。
女将、総料理長とのユンタク(おしゃべり)を楽しみたい方はカウンターがおすすめです。
そんな総料理長のおすすめは、ミーバイやシャコガイ、島ダコのお刺身と白身魚の蒸し物。「おいしかった、おいしくなかった、って顔には正直に出ますよね。だから、お客様の表情を見るのが楽しみなんです」とたっちゃん。
女将、総料理長とのユンタク(おしゃべり)を楽しみたい方はカウンターがおすすめです。
本当はナイショにしておきたかった隠れ家「酒膳 眞榮田」。
心がほっと落ち着くステキなお庭とおいしい琉球和食、心づくしのおもてなしで、女将、総料理長、スタッフのみなさんがあたたかく迎えてくれます。
おひとりでもぜひ立ち寄ってみてくださいね。
心がほっと落ち着くステキなお庭とおいしい琉球和食、心づくしのおもてなしで、女将、総料理長、スタッフのみなさんがあたたかく迎えてくれます。
おひとりでもぜひ立ち寄ってみてくださいね。
<「酒膳 眞榮田」オーナー女将・真栄田貞子さんから沖縄CLIP読者さまへチュクトゥバ(ひと言)メッセージ>
「お庭のある赤瓦の一軒屋、沖縄らしい雰囲気をお楽しみ頂けると思います。お一人様も歓迎いたします。ぜひ琉球和食を食べにいらしてください。お料理、おもてなし、おきゃんな女将、三拍子揃えてお待ちしております」
酒膳 眞榮田
- 住所 /
- 沖縄県那覇市久米2丁目11−22
- 営業時間 /
- 17時00分~23時00分(L.O.21:30、ドリンクL.O.22:00)
- 電話 /
- 098-943-8955
- 定休日 /
- 日曜・祝日(月曜日が祝日の場合は、日曜日のご予約をお受けする場合がございます。詳細は店舗までお問い合わせください。)
- URL /
- https://r.gnavi.co.jp/6pvwhkb40000/
安積美加
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