八重山の伝統行事「豊年祭」

八重山の伝統行事「豊年祭」

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歴史文化

初回投稿日:2014.07.20
 最終更新日:2024.03.27

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1年の豊作、豊穣に感謝し、来夏世(くなつゆ)の五穀豊穣を祈願する豊年祭。八重山では、約20の地域でそれぞれ特徴のある豊年祭が行われます。老若男女が参加し、地域を挙げて行われる一大行事なのです。

 

多くの豊年祭で見られるのは、威勢のいいかけ声とともに青空にはためく旗頭(はたがしら)、鎌と長刀を持った武者が闘う勇壮なツナヌミン、幸福をもたらすとして崇められている、ミルク神を迎えた行列。最後に行われるのが、大勢の人たちが参加する大綱引き。八重山の鮮やかな夏に、さらに彩りを添えます。

 

舟漕ぎ競漕や、男性がとても大きな石を担ぐ儀式があるところもあれば、これらのなにもない、その地域でしか行われない内容のものまで、実に多様です。

 

 

【宮里海岸で行われる黒島の豊年祭】

 

豊年祭では珍しい舟漕ぎ競漕があります。海をバックに、ミルク行列や舞踊、棒術なども。

 

 

【八重山で一番規模の大きい、四カ字(しかあざ)の豊年祭】

 

 

 

石垣島の中心街、新川、石垣、大川、登野城の4つの字の豊年祭。1日目にはそれぞれの御嶽(うたき)で、棒術や獅子舞などの奉納芸能などが行われ、2日目は、新川にある御嶽に集結し、大勢の人が訪れ、ツナヌミン、大綱引きなどが盛大に行われます。

 

 

 

暗くなると、響く指笛とゆらめく松明の炎が、わくわく感と緊迫感とが入り混じる祭りのムードをさらに盛り上げます。

 

 

【石垣島 白保】

 

 

 

八重山の豊年祭で唯一、「おもしろい」と言われる白保の豊年祭。名物は、稲の播種から収穫までの過程を表現する行列「稲の一生」。行列参加者の中には、女装している男性もいれば、顔を白塗りして化粧している人もいたり、集落の住民総出で、賑やかに繰り広げられます。ミルク行列、旗頭、大綱引きなども。

 

 

【石垣島 大浜】

 

 

数々の奉納芸能、ツナヌミン、大綱引きなどが執り行われます。

 

 

【与那国島 祖納】

 

 

与那国ではなにごとも、太鼓でその場所を清めてから演目が行われます。奉納芸能や旗頭、与那国ならではのドゥンタという巻き踊り、そして、2年に一度大綱引きが。賑やかに行われ、見学者も多い地域がほとんどですが、日程や祭祀の内容も関係者にしか知らされない秘祭もあります。

 

写真で紹介したものはどこも、観光で来た人たちも見学しやすい豊年祭です。島の生活に根付いた、昔から続く行事をぜひ見てみてくださいね。

 

わたしは毎年、男の人たちが旗頭をあげているかっこいい姿に釘付けです。今年も何ヶ所の豊年祭を見にいけるか楽しみです!

 

笹本 真純

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