花とアートの素敵な大城集落(北中城村大城)

花とアートの素敵な大城集落(北中城村大城)

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歴史文化

初回投稿日:2014.11.27
 最終更新日:2024.04.26

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大城集落

 

北中城村(きたなかぐすくそん)の大城(おおぐすく)集落は、人口370人ほどの小さな集落ながら、宝ものがいっぱい。

世界遺産・中城城跡の玄関口であり、国指定重要文化財・中村家住宅がある地域です。


 

じつは一番の宝ものは、各家庭の庭先から集落の隅々まで綺麗に掃除されていることや、県道の道沿いからスージグヮー(小さな路地)まで、そこらじゅう花や緑に囲まれていること! 集落全体が、まるで庭園のようです。


 

緑化のほか、地域の方々が手作りしたシーサーをはじめ、県立芸大生や芸術家による大型のオブジェなどのアート作品が集落内のあちらこちらに置かれていたりする景観はほかではなかなか観られません。


 

大城のまちづくりは、『日本の歩きたくなる道五〇〇選散歩道』、『住まいのまちなみ賞』、『沖縄、ふるさと百選』にも選ばれているほどです。

そんな大城集落全体を美術館に見立てて、年に一度、『スージグヮー週末美術館』という名の素敵な手作りイベントを行っています。


 

『スージグヮー週末美術館』とは、個人宅のガーデンを開放してオープンガーデンを実施したり、中村家住宅前の通りでは、やちむん市(陶器市)を行ったり、公民館では、区民の手作り作品の展示やバザー、ミニコンサートが行われています。


 

じつは、オープンガーデンを沖縄で先駆けて実施したのが、大城集落の『スージグヮー週末美術館』が始まりでした。

かれこれ12年目になりますが、それを企画実行したのは、地域のおじいさんたち。その名も『花咲爺会(はなさかじじいかい)』。

参加者は年齢55歳以上の男性で、現在メンバーは70代が中心となって活動しています。


 

花咲爺会には、アイデアをかたちにしていく知恵者がいたり、蘭の花を育てる名人(県内でもトップクラス)がいたり、三線が得意な人など、人材も多彩。

『スージグヮー週末美術館』では、そんなメンバーのみなさんとご自宅の庭先や公民館で談話できるのも楽しみのひとつです。


 

『花咲爺会』の活動は、イベントのときだけではありません。

毎月第1・第3日曜日の午前中に集まり、地域の花や木々の手入れをしたり清掃活動を行っているそうです。

合い言葉は「右手にスコップ、左手にビール」ということで、

 

 

作業後は、大城喫茶店と呼ばれる野外集会所(元バス亭)で一杯飲みながら作戦会議。

『スージグヮー週末美術館』をはじめ、地域づくりのアイデアはここから生まれました。

 

 

大城喫茶店のすぐ裏手には、昔から大切にしているアガリヌカー(湧泉)があり、そのすぐ隣りにあるアガリヌカークムイ(池)は、小さな生き物たちが生息するビオトープにもなっています。

 

 

また公民館の裏手の多目的広場や、集落のいたるところに大きな素焼きのオブジェがあるのは、県立芸大と『彫刻カジマヤー計画』と称する取組みを行い、10年間にわたって合計約100体のアートを毎年生み出してきたのです。

 

 

今年の『スージグヮー週末美術館』では、これまで県立芸大の学生さんたちがどのように制作してきたのかパネル展示をしたり、ミニチュアの彫刻で素焼き体験教室を開催。

 

 

そのほかにも新しい試みとして、地域の子供たちと石積みワークショップを行い、花壇作りをしました。

 

 

夕方からは、公民館の庭でミニコンサートが開催され、花咲爺会メンバーの米須清光さんが歌三線を披露したり、北中城村とゆかりのある若手ミュージシャンの歌を聴いたり。

 

 

若い人たちと年配のみなさんが一緒になって、地域と観光客との交流の場になっていたのがとても印象的でした。

 

 

大城の花咲爺会・会長の外間裕さんは、「これまでの活動の成果を、楽しみながらみていただくイベントを開催していろんな人と出会う機会になっています。それが私たちの楽しみでもありますね。

特別なものはないけれど、気持ち良く歩いてもらえたらそれで充分です」。

 

 

このイベントの日に限らず、大城集落はいつも綺麗で心地よい街並みですので、カメラ片手にお散歩したり、ぶらり旅におすすめです。

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沖縄県北中城村大城

TEL /
098-935-1311 (北中城村大城自治会)
ブログ /
http://blog.livedoor.jp/arakakiseiryou/ (シーサー日記『花咲爺会』)

桑村 ヒロシ(KUWA)

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