個性的な造形物にドキドキ! 「沖縄県立博物館・美術館」の知られざる魅力
個性的な造形物にドキドキ! 「沖縄県立博物館・美術館」の知られざる魅力
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あそぶ
初回投稿日:2014.08.17
最終更新日:2024.04.22
最終更新日:2024.04.22
博物館・美術館と言うとちょっと堅いイメージがありますが、那覇市おもろまちの「沖縄県立博物館・美術館」は、ショップやカフェも併設した、開放的なモダンスペースです。
無料駐車場完備、空調ばっちり、ショッピングモールのような喧騒とも無縁なので、雨の日などのちょいよりスポットとしてオススメです。
2007年開館、通称“はくび”は、常設・企画とも質の高い展示に定評のある美術館も魅力的ですが、初めての方は“沖縄の基本”を分かりやすく見知れる、 博物館にトライしてみましょう。
3,500㎡以上の展示スペースにディスプレイされた約3千点以上もの展示物。
その数量もさることながら、注目すべきは展示物一つ一つの精巧なディテールです。 忠実に再現された固有生物の模型、歴史的に重要な各種文化資料、太古の世界を想起させる様々な発掘物など、クオリティの高さに惹きつけられます。
館内はメインホールを中心に、大きく、自然史、考古、美術工芸、歴史、民俗の各部門展示室に分けられています。
展示物はどれもこれも少なからずウンチクが詰まっていますが、小難しいことは置いておいて(笑)、今回は見た目にこだわり、ワンダーな乙アイテムを(勝手に)ベスト10! で厳選紹介しましょう。
ベスト10
眠たそうな表情が憎めない高さ40cm程の獅子像。
沖縄の人気者、シーサーの親戚? とも言えそうです。
このどことない“ゆるさ”が、沖縄文化の通底にあるような気がしてなりません。
ベスト9
琉球王朝時代の栄華を物語る雅やかな女性の装束は、高級神女だけに許された特権でした。
本土の装束とは明らかに異なる赤や黄色の際立つ原色使いは、南国ならでは。
ベスト8
「首里那覇港図屏風」。
外国船が描かれているのが、当時の屏風としては非常に稀有であるとのこと。 現在の那覇港を思い出しつつ、19世紀の港町をイメージすると想像が膨らみます。
ベスト7
謎の象形文字が描かれた「線刻石版」は、“沖縄版ロゼッタストーン”とも言われています。
用途など今なお解明されておらず、考古学者達の心をザワつかせる気になる存在です。
ベスト6
かつて首里城正殿にあった「大龍柱」は高さ4mもあったと言います(沖縄戦により龍柱部分は損傷)。 ダイナミックな彫刻は、大陸からの色濃い影響を感じさせます。
ベスト5
バランスの取れた美しいデザインが目を引く「焼締甕型厨子甕(やきしめかめがたずしがめ)」は、 名前の難しさに辟易しそう(笑)ですが、凛とした佇まいに高貴な世界観を見出せます。
ベスト4
豊年祭などに登場する来訪神「ミルク神」の立像です。 仏教の弥勒信仰と沖縄古来の信仰が混ざり合った独特な風貌は、何ともユーモラスです。
「これ何?」。 好奇心アンテナが反応したら、立ち止まって解説をどうぞ。 博物資料としての背景や意義に「ほほぅ」と納得。 これが、沖縄県立博物館のシンプルな味わい方であります。
ベスト3
とにかく大きい! アカウミガメの標本は、1.6m程の体長もさることながら、肉厚な体躯は迫力満点! 遠目にも分かるほどの存在感を放っています。
ベスト2
14世紀頃、中国皇帝に貢物を乗せて運んだ「進貢船(しんこうせん)」の模型です。 1隻に100人も乗せ大海原を航海した様を想像すると壮大なロマンを感じさせてくれます。
ベスト1
身長約150cm、日本人のルーツを探る重要な手がかりとされている、およそ2万年前のホモ・サピエンス「港川人」の人骨模型です。 全身をコンプリートした人骨化石は、世界的にも貴重とされています。
これら、パッと目に飛び込んでくる印象的なフォルムやデザインは、オブジェ・造形物として、個性的な輝きを放っています。 それは、亜熱帯気候に属す琉球&沖縄ならではのテイストで、本土には決してない独自の魅力なのです。
時間を気にせずのんびり周るも良し、急ぎ足で美術館とはしごするのも良し。 “お気に入り”を一つ見つけて、あなただけの思い出を持ち帰って下さいね。
沖縄県立博物館・美術館
- 住所 /
- 沖縄県那覇市おもろまち3丁目1-1
- 電話 /
- 098-941-8200
- HP /
- https://okimu.jp/
- 開館時間・休館日・観覧料金 /
- https://okimu.jp/guide/information/
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