与那国島 家族でつくるあたたかい器

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初回投稿日:2014.10.30
 最終更新日:2024.04.10

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琉球歴文化体験モニタープログラム

日本最西端の島、与那国。

島で一番小さな集落、比川(ひがわ)の山の中に

山口陶工房はあります。


山口陶工房

 

うっそうとした南国の植物に囲まれた、

静かな自宅兼工房。

 

 

山口和昇さん、京子さん夫妻、

息子の晋平さんの家族3人で器をつくる毎日です。

 

山口さんちの器は、

真っ白で、丸みのある

やわらかいフォルムで

思わずさわりたくなってしまうようなものばかり。

 

茨城県、笠間焼の窯元で修行を積み、

そこで出会ったおふたり。

 

笠間での縁で、半年ほど

メキシコ・オアハカで作陶していた時間も。

 

関東出身のおふたりが

その後、日本最西端に渡ってくることになったのは。

 

なぜ与那国だったんですか?と聞くと、京子さんは

「なんか、ここだなと思ったんだよね」と。

与那国の中でも、ここ比川集落にきた時にそう思ったといいます。


 

1981年に島へきて、34年。

この自宅と工房も、和昇さんの手づくり。


 

晋平さんは、3年ほど前に

建築設計の仕事をしていた東京より帰郷。

もともと戻るつもりでいたわけではないが、

帰ろうかなと思いついたと話します。


 

晋平さんが一緒にやっていく中で

生まれてくるデザインや形も。


 

この、大皿の波のような模様も晋平さんが始めたもの。

 

息子に、陶芸をしてほしいと言ったことは一度もないけれど、

今一緒にできていることは嬉しいと和昇さんは話します。


 

現在、与那国の土をつかっているのは急須のみ。

 

きめの細かい、質のよい粘土なのだけれど

量が多くないため、急須だけのとっておきにしているそう。

ほかには、石垣島や沖縄本島の土をつかっています。

 

やきものにはひとつひとつ名前があって、

おむすび鉢や、UFOマグなど

かわいいネーミング。

この家族だからこそ生まれた名前。

 

 

はじめから、シンプルなものをつくろう、と決めて始めたわけではありません。

和昇さんは、「この島だからこうなったんだろうね」と穏やかに話します。


 

島の行事や集落の用事などで

バタバタとした日々の中でも

ひとつひとつ丁寧につくり上げられていく器たち。

 

日常の中に、自然に、シンプルに

そこにあってほしい、

山口陶工房のやきものは、そんな器です。

 

山口陶工房

住所 /
沖縄県八重山郡与那国町字与那国3119
電話 /
0980-87-2072 
定休日 /
不定休
Webサイト /
http://www.yonagunipot.com/

与那国島内ほか、石垣島のやちむん館、つぼや、

沖縄本島のmofgmona、鍵石などで取り扱いあり。

笹本 真純

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