連載/島の恵み、島の味 その22 艶やかな深紅のつぼみ、ローゼル
連載/島の恵み、島の味 その22 艶やかな深紅のつぼみ、ローゼル
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食べる
初回投稿日:2015.01.07
最終更新日:2024.08.30
最終更新日:2024.08.30
深紅の植物「ローゼル」は、アフリカ西南部原産。
ハイビスカスと同じアオイ科に属し、食用を目的に、
東南アジアやその他熱帯、亜熱帯地域で栽培されています。
真っ赤に熟したガク(萼)は、水分とクエン酸を多く含みます。
その妖艶な色合いがなんとも魅力的。日本では、
ハイビスカスティーの原料として知られ、
沖縄では秋から冬にかけて市場に出回ります。
花の形は、芙蓉や、丸みを帯びたハイビスカスのような形。
野菜ではオクラの花に似てるような。茎や葉も赤く、
茎は繊維として、葉は野菜として利用されています。
生薬として古くから活用され、クエン酸による疲労回復効果、
カリウムによる利尿作用が期待されています。
またアントシアニン色素も多く含み、健康志向の方に好まれる素材でもあります。
酸味を生かして、萼の部分を甘酸っぱくジャムにしたり、
砂糖漬けや、果実酒など多くの可能性を持つ食材。
葉も塩漬けにすると赤紫蘇の代用品になります。
今回は我が家の季節の必需品『簡単ローゼルの塩漬け』をご紹介。
ローゼルの萼を丁寧に剥き、水でよく洗い流します。
水気をキッチンペーパーや手ぬぐいなので拭き取って、
全量に対して10%~15%の量の天然塩をまぶして、
熱湯消毒した瓶に入れて、そのまま冷蔵庫で放置。
2~3日すると、しんなりとしたローゼルの塩漬けが完成します。
さて、これどんな風に食べるんだろう?
って思いませんか?
実は、あの食べ物と、とっても風味が似てるんです~
それは、、、、梅干し!!!
なんとなく色合いでわかった方もいるかもしれませんw
我が家ではローゼルのおにぎりが大人気。
小さく刻んで、炊きたてのご飯にまぶして、
手に粗塩ふってキュッキュッと握っていきます。
味の変化を付けたいときにオススメは、この時期沖縄で旬の「パクチー(香菜)」です!
ローゼルの爽やかな酸味と、爽快なパクチーの香りが絶妙なハーモニーを作り上げてくれます。
我が家の子供たちに梅干しよりも人気の高いローゼルの塩漬けは、お弁当や食卓を鮮やかに楽しませてくれます。
是非市場で見かけたら、試してみてくださいね。
花は観賞用、萼や葉は食用と何度も楽しめる
素敵なローゼル、ベランダ栽培も可能なお手軽な食材です!
はらいそ(撮影スタジオ)
- 住所 /
- 沖縄県うるま市石川曙1-9-24
- Webサイト /
- https://haraiso.gallery/
- 器 /
- 島袋克史、森永竜也、山田義力(写真順)
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