糸満の旧正月

糸満の旧正月

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歴史文化

初回投稿日:2016.02.08
 最終更新日:2024.03.27

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今日は、旧正月。おとなりの台湾や韓国などでも旧正月は賑わいますが、沖縄も正月といえば、やっぱり旧正月です。

沖縄のスーパーマーケットや市場には、この時期、旧正月コーナーが設けられたりします。

とはいえ、沖縄でも現在ではすっかり新暦(グレゴリオ暦)での生活が馴染んでおり、旧正月に仕事や学校が休みになったりするわけではありません。

「糸満ハーレー」(海神祭)
 
そんな現代ではありますが、旧暦行事が今も息づいている地域では、お正月も旧暦の日程で祝います。

その代表的な地域のひとつが、沖縄南部の糸満市(いとまんし)。

糸満市は、海人(ウミンチュ/漁師)のまちで、昔から旧暦で行事が行われ続けています。

やはり、漁業や農業などは、月の満ち欠けのリズムと自然の営みのリズムが一致している旧暦のほうが理にかなっているようです。

踊り
 
糸満市では、旧暦の元日を祝う「旧正月」をはじめ、旧暦5月4日(ユッカヌヒー)の「糸満ハーレー」(海神祭)、旧暦8月15日(ハチグヮチジュウグヤー)の「糸満大綱引き」などが行われます。

糸満漁港の大漁旗が掲げられ漁船
 
ちなみに今年の旧正月は、新暦の2月8日(本日)。糸満漁港には、大漁旗が掲げられ、とても賑やかな彩りを観ることができます。元旦の早朝から大漁旗の飾り付けを行い、1年の豊漁を祈念したあとは漁は休み、海人にとっては気持ちを切り替える貴重な休日となります。

旧正月ならではの飾りや食べ物
 
また糸満漁港から歩いてすぐの市場では、旧暦の大晦日(トシヌユルー)から賑わいます。旧正月ならではの飾りや食べ物が並び、色とりどりです。

糸満を代表するお宮の白銀堂(はくぎんどう)
 
そして、糸満を代表するお宮の白銀堂(はくぎんどう)には、旧正月に参拝客が訪れ、1年の無事の感謝と祈りが捧げられます。

白銀堂にお参りに来られた地元のかたにお話を伺ってみると、「最近は旧正月に参拝するのはお年寄りばかりになってきたよ。若い人は来ないね。学校や仕事があるからね」と語っていました。

旧正月に沖縄全体で学校や仕事が休みになれば、もっと伝統行事を大事に守ることができるのになぁと思いつつ…。

気持ちだけでも清々しく旧正月の日を迎え、気持ち新たに良い1日を過ごしてみてはいかがでしょうか。

桑村 ヒロシ(KUWA)

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