聖地をゆったり巡りながら、自分を再発見し、何かにとらわれている自分を解放する「聖地巡りリトリート〈南城市〉
聖地をゆったり巡りながら、自分を再発見し、何かにとらわれている自分を解放する「聖地巡りリトリート〈南城市〉
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あそぶ
初回投稿日:2019.01.03
最終更新日:2024.03.27
最終更新日:2024.03.27
画像提供:イーストホームタウン沖縄株式会社
昨日、今日、明日。毎日を一所懸命生きていると、そりゃあいろいろあるでしょう。学校で、職場で、そして家庭で、いろんな人と関わりあって生きているんだから、何もない方がおかしい。たとえいっしょうけんめい生きてるっていう実感がなくても、実は気づいていないだけで、実は誰でもいっしょうけんめい生きている。だから、休みになるとどこか行きたくなる。買い物をしたり、映画を見たり、おいしいものを食べたりしてリフレッシュしたくなる。たまには家でゆったりまったりしていたいときもある。そして、ときどき旅にも出たくなる。
たとえばあなたが沖縄を、次の旅の候補地に挙げるとする。まず、飛行機を予約する。あるいは宿泊場所を先にチェックする人もいるかもしれない。次に、沖縄でどこに行くか、何をするかに思いを巡らす。都心のカフェで、自宅のリビングで、あるいは、オフィスで。実は、この時間が意外と楽しかったりもする。旅の計画づくり。あれこれチェックして、想像して、「いいなこれ、あっちも素敵だな」と、頭の中に旅のシーンを思い浮かべてみる。そのとき、あなたは人知れず微笑んでいるかもしれない。それで、そのときのあなたを見た誰かが、クスッと笑うかもしれない。
沖縄に来たことがある人なら知っているだろうけど、沖縄には見たくなる風景、食べたくなるもの、行ってみたくなるところ、体験してみたくなることが山ほどある。二泊三日の旅行だと、あれもこれもと詰め込みすぎて、想定以上に窮屈な旅になることもしばしばだ。せっかくの沖縄旅行だからよくばりたい。そういう気持ちに誰でもなる。でも、一度はよくばらない旅というものをぜひ沖縄で体験してほしい。なぜなら沖縄には、せっかくゆったりした時間が流れているんだから。
画像提供:イーストホームタウン沖縄株式会社
小さな離島に行って浜辺でボーッとする。やんばるの森に足をのばして、緑の精気を思いきり吸い込んでみる。三点セットをつけて、ひたすら魚と戯れる。夜は民謡スナックで地元の「おじぃ」や「おばぁ」と島唄を歌い、カチャーシーを踊る。もちろん、ローカルに人気のカフェや料理屋で沖縄ならではの味覚に舌鼓を打つ。そうした体験の一つ一つが旅が終わってからのあなたにエネルギーを与えてくれるだろう。あなたが暮らしている街に沖縄から帰ってきたときには、「あと半年はがんばれる!」という気持ちになっているだろう。でも中には、「それではまだ足りない」、という人もいる。
沖縄旅行の日程に、もし3時間ほど余裕があるとしたら、そして、日々がんばりすぎているから、心と身体に溜まってしまった何かがあって、あなたがそれをなんとかしたいなら、あるいは、たまたま色々なことが重なって、今の自分をなんとかしたいと感じているとしたら、沖縄でリトリートを体験してみてはいかがだろう。
今回、あなたにおすすめしたいのは、本島南部で観光と医療を融合させた「ココロとカラダを癒す」ウェルネスツーリズムを提案している相澤和人(あいざわ・かずひと)さんの「聖地巡りリトリート」。このリトリートは名前からもわかるように、ヤハラヅカサや浜川御嶽など南城市内に点在する聖地をゆったり巡りながら、自分を再発見したり、何かにとらわれている自分を解放するというものだ。
画像提供:イーストホームタウン沖縄株式会社
わかっているようでいて実はよくわかっていない自分。そのことに気づくことを変化のきっかけにつなげていく。聖なる場所で一歩立ち止まり、自然と一つになることで、あわただしい日常の中で息を詰まらせそうになっていた自分をリセットする。目を閉じて、寄せては返す波の音や小鳥のさえずりに耳をすませながら、過去から現在までの時の流れを俯瞰して自分を再評価する。ひとりでは難しいことも日々の生活では集中できないことも、経験を積んだ誰かと一緒なら、そして、包み込むような優しさに溢れる沖縄でなら、案外簡単だったりする。
画像提供:イーストホームタウン沖縄株式会社
話を聞いて終わりでもなく、瞑想して終わりでもなく、聖なる場所と、寄り添ってくれる人と、それに応えるあなたがいて初めて成り立つトライアングルのようなリトリート。たとえば、垣花樋川(かきのはなひーじゃー)を歩いてみる。石畳を裸足で歩いて、足の裏が感じる感覚に寄り添ってみる。行く先には、こんこんと天然水が湧き出ている場所があり、池がある。足を浸してみる。心地よさに寄り添ってみる。そうすることで気づくことがある。
画像提供:イーストホームタウン沖縄株式会社
カップルでのリトリートでは、一人一人別々に過ごす時間も用意されている。「あなたが悪い」、「私が悪い」。生きてきた文化が違うわけだから、ペースも違えば選択も違う。行き違いが起こるのは当たり前のことなのに、ついついそのことを忘れてしまう。相澤さんが、あなたとも、あなたのパートナーとも話をしてくれる。そして、そのあと、3人で、気持ちをシェアしあう。ある人は、知らず知らず相手を怒らせていることに気付いてハッとする。ある人は、ほんとは些細なことなのに、そのことに囚われて相手を責めている自分を知って涙を流す。
中心的なプログラムは2つあって、そのどれもが聖地を訪ねながら、ときには浜辺で瞑想し、ときにはシークレットポイントで自然の魅力を思いっきり体感したり、ビーチをゆっくり歩いて、頭に浮かんでくるあれこれに注意を向ける。
一番のおすすめは、過去の自分と今の自分から自由になるREBORNコース。過去の自分と出会い、「逃げたい」という今の自分に気づき、そこから逃がれることをゴールにしている。最初の目的地は百名ビーチ。沖縄でもっとも重要な場所のひとつであるヤハラズカサから垣花樋川を経て、玉城グスクを巡る贅沢なコース。過去を振り返り、今を感じ、未来を思い描く一連の時間の中できっと何かを感じることができるはず。所要時間は約3時間。
もう一つは、時間がないという方におすすめの原点回帰コース。聖地に坐して、自分をゆっくりスクリーニングするシンプルなコースで、悠久の歴史をたたえてきたこの場所と、そこに流れている今という時間に浸ることができる。過去を振り返ることに重点を置いているので、今までの自分や、自分の周りにいる他者を、許し、認め、胸につかえているものを取り除くことができるかもしれない。
参加の仕方は自由自在。ひとりでも、カップルでも、仲のいい友だちグループでも、職場の仲間たちと一緒でも、対応は可能だ。
これらのプログラムは、相澤さんが沖縄に移住して、南城市で暮らすようになって、歩いて、考え、感じながらつくりあげていったもの。大学卒業後にインセンティブツアーの旅行会社に勤務したあと、東京ディズニーランドでキャストとして働き、カナダのナイアガラやトロントでガイドの経験した相澤さんは、こう振り返る。「縁があって沖縄で働き始めるうちに、誰かを楽しませたいという気持ちから、誰かを癒したいというように、ホスピタリティのあり方が変わっていったんです。旅の終わりに、『明日から仕事か…』とつぶやいてしまうことも少なくないと思うんです。でも、そうつぶやく代わりに、『少しだけど勇気が出た』、『少しだけど自分と向き合えるようになった』、『今日から私を好きになろう。前を向いて生きて行こう!』と思ってもらえたら、私たちはそれだけで幸せな気持ちになれます」。
「今の自分のもとにあるのは久高島との出会い」だと語る相澤さんは、一時期、久高島に夢中になった。あまりにも魅力的な島だったので、しばらくコーディネーターとして旅行者を引率していたが、「自分が案内をしていてもいいのだろうか」と、疑問を抱き始めたそうだ。「ちゃんと伝えられる自分にならないとこの島には仕事では入れない」と、久高島ツアーのコーディネートの仕事を中断。そうした経験から、聖地との関わり方や足の踏み入れ方には自分なりの作法を持っている。「久高島は自分の原点。久高島という産道を通って今の自分が生まれた」と静かに話す相澤さんは、地域に根ざして土地と生きる、もう一つの観光を目指している。
イーストホームタウン沖縄
- 住所 /
- 沖縄県南城市佐敷新里131−1
- 電話 /
- 098-943-9331
- 営業時間 /
- 10時00分~18時00分
- サイト /
- https://eht.okinawa
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