八重山、黒島の豊年祭
八重山、黒島の豊年祭
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歴史文化
初回投稿日:2015.08.06
最終更新日:2024.03.27
最終更新日:2024.03.27
この1年の豊年に感謝し、次にくる1年の五穀豊穣や健康祈願などをする夏の伝統行事、豊年祭。毎年この時期になると八重山の約20の地域でそれぞれ特徴のある豊年祭が行われます。
八重山の豊年祭は、地域によって内容がまったく違います。黒島では、ミーラク行列、舟を漕ぐパーレー競漕、棒や舞踊の奉納などがあります。
8月2日、朝10時、宮里海岸でサバニ(舟)が海へと漕ぎ出しました。
漕ぎ手たちが唄をうたい櫂を立てて、御嶽(おたけ)の方向にむかって豊年を祈願する朝漕い(あさくい)で豊年祭の幕開けです。
ミーラク神を先頭に、鮮やかな衣装を纏った一行による行列です。ミーラクとは、幸運をもたらすとして崇められている神様。黒島ではミーラクと呼ばれますが、八重山の多くの地域ではミルクといわれています。
仲本村によるハディクマイは、黒島でしか見られない舞踊。男性が女性をさそう様子がおもしろおかしく演じられる踊りです。
男性たちによる勇ましい棒の奉納。とてもかっこいいです。黒島豊年祭の華は、2隻のサバニが競うパーレー競漕。
ウーニと呼ばれる選ばれた男性ふたりが、長老から杯を受けたあと、サバニにむかって一目散に走り、飛び乗って競漕が始まります。
沖で折り返して浜に着いたら、さらに走ってゴールし勝負が決まります。今年は宮里村が勝利しました。
最後は真ん中で踊る女性を囲み、パーレーの漕ぎ手をはじめみなさんで円となり巻き踊りをして、来年世の豊穣をよりいっそう祈願します。
観光で訪れる人も多い黒島の豊年祭。ぜひ来年は見にきてみませんか?
P.S 例年、照りつける太陽の炎天下なことが多い黒島の豊年祭。画的にはきれいですが、演者のみなさんにとってはとてもきつい暑さ。今年は最後少しだけ晴れましたが、珍しく曇り空で、「こんな涼しい豊年祭は初めて」とみなさん口々にいっていました。なので、例年はもっと青い海を背景に行われているんですよー!
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