工房 香月舎で見つけた食卓を彩り、愛着の湧くうつわ
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初回投稿日:2013.09.05
最終更新日:2024.08.05
最終更新日:2024.08.05
カップの表面にクマが描かれていたり、持ち手が動物のカタチをしていたり。陶芸家 香月(かつき)さんがつくる器は、どれもユニークで華やか。1度見かけたら目が離せなくなってしまうようなかわいらしいものばかり。
出身は福岡県。沖縄に移住し、本格的に陶芸家として活動してから来年で15年になる。地元の近くに窯元があったこともあって焼き物は身近な存在。ちいさな頃から工作ばかりしているような子どもだったとか。
美術大学で学んだのは版画だったが、土の素材感を活かして造形するほうが自分には合っていると、あらためて陶芸の道を歩んで来た。沖縄のことを作品の中で意識したことはなかったという。
でも、いつのまにか沖縄県民には身近なヒージャー(やぎ)がモチーフとして現れたり、手にとるひとにその作品が「沖縄らしい」と言われるようになってきた。「話し方にだんだんと方言が移るように、作品の中に沖縄らしさが移ってきたのかもしれないですね」
基本的には下書きはしない。そのときのインスピレーションで器のうえに香月さんの世界を描いていく。「奇をてらったりはしていないんです。見た感じでかわいいと思って買ったんだけど、使って見ると、実はとても使いやすかった、と思ってもらえるのが密かに目標としているところ。
いつも使ってもらえるような、愛着の湧くものをつくりたい」そこにはイラストの持つ華やかさと、工作のようなたのしさ、そして陶芸の土が醸し出す親しみやすさが融合している。そしてそこには、よく話し、よく笑う、彼女の明るい人柄がよく現れているように思う。
少しずつ沖縄の空気をまとうように。香月さんは今日も那覇の工房で、手に取ったひとを笑顔にする器をつくり続ける。
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